会長の”三行日記”
2014.03.04
富士山の噴火 No.2534
唐突ですが富士山の噴火がどうも現実的なものとして考えなければいけないような気がします。読ませていただいた資料によると、この3200年の間に100回噴火しているそうです。
つまりざっと30年間に1回噴火しているわけで、直前の噴火が江戸時代の宝永噴火(1707年)と言われていますから、それから数えても300年以上も噴火していないことになります。
そう聞かされると、いつ噴火してもおかしくないということになるわけです。まあ、現実に噴火したら大変なことになりますが、半ばそうした意識を少しでも持っておくほうがよいのではないでしょうか。
もしその噴火があった場合、山梨、静岡両県を合わせると溶岩流が達する区域に現在、75万人が暮らしていると言います。それが我が静岡県側で噴火した場合、最大で23万8千人の避難が必要になってくるとのことです。
そして火山灰の影響も半端ではなく、神奈川県の南足柄市や秦野市など県西部で30cm以上積もり、雨が降ると木造住宅が倒れる恐れがあると言いますから大変です。ですからその避難対象は同県だけで40万6千人にも及ぶとのことです。
また都心でもこの火山灰の影響はないわけではなく、宝永噴火の規模でも1cm程度は積もると言われています。そうすると飛行機は滑走路やエンジンへの影響で飛べず、坂道で車が動かなくなる怖れもあるわけです。
ですから首都機能が麻痺することにも繋がってきますから、富士山の噴火は山梨・静岡だけの問題でもないわけです。現在、予知機能としては、観測体制で地下10キロぐらいまでマグマが上昇してくれば異変をつかめる可能性は高いと言われていますが、それから一気に上昇してくればたちまちの内に噴火となるわけです。
静岡県の富士宮地域ではここ数年、異常湧水などの話も聞かれます。何か不吉な予兆とも受け取れないわけでもないですから、しっかりと心に受けとめる必要もあります。また近年、なぜか我が地域だけ大きな災害から逃れているようで、申し訳ないような気持ちにもなるものです。
だからといって、決して起こって欲しくはないのですが、備えあれば憂いなしとも言われます。また忘れた頃にやってくるのが天災です。不幸にしてもし起こってしまったときに、少しでも悔やまないような事前の備えが求められているように思えます。