会長の”三行日記”

2013.12.24

マ-君の去就 No.2503

 楽天の田中将大投手がポスティングで大リ-グ入りの希望を表明したのですが、楽天球団は一向にその態度を明らかにしていません。ご存知の通り、日米間で新たに取り決めとなったポスティングの新制度では、現在所属する球団への補償額は最高で20億円ということになりました。

新制度ができる前までは、一説には80億から100億円と言われていたその額だけに、期待していた球団には20億円という額は大きな不満が残るものと思われます。何しろ80~100億円と言えば、ここ数年の自球団選手のみならず、助っ人として獲得したい選手の報酬額に当てることができるからです。

でも不満が残っていようと既に「賽は投げられた」わけですから、新制度に従うしかありません。また田中投手のことを考えても、今シ-ズンこれだけの成績を挙げ、球団初優勝に大きな貢献を図ったからには球団としても少なからぬ処遇を考えなければなりません。

本人は至っていじらしく、球団の決定に従うだけですと述べていますが、そのモチベ-ションは既に日本からは遠のいているものと思われます。何しろ今シ-ズン24勝0敗、しかも球団初優勝、また日本シリ-ズでも宿敵・巨人を倒しての堂々たる日本一を獲得したのです。

ですからこれ以上の活躍はもう残せないもので、日本ではやることは全てやり切ったという思いなのでしょう。そこで無理に繫いでいても日本では今シ-ズン以上の活躍は望めないと思われますし、お互いの利益にはならないのではないでしょうか。

またお金のことなどもあって無理に球団に繫いでいては、楽天球団そのもののイメ-ジも悪くなるというものです。楽天は今シ-ズンの優勝で、被災された東北の方々にも大きな夢と希望を与えてくれました。それだけに新たなファンも増えるだろうし、大きなイメ-ジアップにも繋がったものと思われます。

それゆえに球団の良きイメ-ジを消すことなく、気持ちよく田中投手を送り出してやったらどうでしょうか。有能なアスリ-トであればこそ、その先の一段高いものを目指したいものです。ですからいつまでも延ばし延ばしすることなく、いち早くその去就を決めてやるべきです。とにかく来年は海の向こうから飛び込んでくる勇姿を観たいものです。