会長の”三行日記”

2013.08.02

本来のサ-ビス No.2440

 地元の新聞の投稿に、駅の改札と題し次のような指摘がされていました。以下一部内容を省略していますが紹介したいと思います。

ある週末の昼、沼津市内の駅改札そばの店で飲食をした。十人ぐらいの若者達が駅員のいる側の改札口の前に列をなして待っているのが、改札に近い席から見えた。

おそらく異なるエリアから来て、地元でしか使えないICカ-ドを出して乗り越し精算しているのかも知れないね、と夫と話した。そのような光景を見るのは一度や二度ではない。

後日、同駅の駅員に、異なるエリアでの乗り越し精算について尋ねてみた。たとえば沼津駅から東京駅に向かう場合、当エリアのカ-ドで乗車できても熱海駅からはエリアが異なるため、そこからの料金は東京駅で精算となる。

しかし逆の帰りは、当エリアのカ-ドでは東京駅からは乗車できず、沼津駅まで切符を買わなくてはならないとのことだった。さらにどうして異なるエリアとなると同じカ-ドが使えないのかと尋ねてみた。

すると「別の会社だから」という、あっさりとした返事が返ってきた。利用客からすれば同じ路線なのだから、鉄道会社と利用客との間の大きな温度差を、その場で感じた。沼津に関して言えば、それは他所から多くの人に来てもらう機会を狭めていることにつながる。

乗り越し精算のために長いこと待たされた揚げ句、バスに乗り遅れたり、人との待ち合わせの時間に遅れたりしかねない。そういうことが多々あれば、このまちに対する印象が悪くなるだろう。

ところで鉄道会社の行う業務とは、利用客を安全に目的地まで運ぶことである。またカ-ドの目的は、できるだけスム-ズに利用客が改札を出入りできるためではないか。だとすれば、現在のやり方は利用者目線で考えられていないし、本来のカ-ドの趣旨から外れていると思わざるをえない。

もとは同じ会社同士なのだから、互いに歩み寄ることはできないのか。本来の「サ-ビスとは何か」という原点に返って、多少の時間はかかろうとも、改善を目指す姿勢を見せていただきたいと願う。

このような指摘です。なるほど、カ-ドを使っている方からすれば本当に不便で、カ-ドの意味もないと言えることです。このへんが元親方日の丸的発想ではないかと思わせられることです。スイカとトイカというカ-ドの違いのことでしょうが、何とかなりそうなものです。

私たち製造業もそうですが、サ-ビス業などは特に、お客様が喜ぶ姿を描きながら仕事は進めていかなければいけないものだし、その笑顔や良き評価が何よりも慰めや生きがいに繋がるものです。ご指摘のように改善しなければいけないでしょうし、サ-ビスの原点のようにも感じます。