会長の”三行日記”
2013.04.23
クラウドの活用 No.2384
クラウドという言葉をご存知でしょうか。私もこのセミナ-に出る前にはよく分からなかったのですが、ようやくその概要が分かってきました。クラウドとは主にそのサ-ビスを総称している言葉で、一口で言えば導入や運用管理に初期の設備投資の要らない、マイクロソフト社などの既存のいろいろなサ-ビスを定額で受けるシステムのことです。
ですから極端な話では、サ-バ-やパソコンなどは一切会社には置かず、端末だけでいろいろな業務機能を果たすこともできるわけです。弊社のHPを担当している(株)ア-ティスティックスさんが主催して頂いた、このセミナ-では、4人の講師の方がそれぞれの立場から「クラウドでビジネスが変わる」という内容でお話ししていただきました。
まず第1部・船井総研の斉藤芳宜さんからは「激動の2013年を生き抜くマ-ケティングのコツとは」と題して、目覚しい時代の変化に、このクラウド経営が対応しやすく、投資対効果の面からもこれからの時代に不可欠とのお話をいただきました。
確かにIT技術は日進月歩でめまぐるしく変わっていきます。大企業と違い中小企業の私たちには、設備も含めてそれらに全て対応していくことは不可能です。でもクラウドというサ-ビスの提供を受ければ、そうした一流企業が利用しているシステムを利用することができるのです。
それは数箇所の異なる場所にいても、それぞれがさも目の前にいるかのような、映像や音声、資料等を共有したオンラインの会議ができるようなもの(リンクというコミュニケ-ションツ-ル)や、災害などがあっても会社蓄積のデ-タを安全に守ってくれ、さらにサポ-ト体制のあるセキュリティ-・デ-タセンタ-の活用などを可能としています。
まさに少額の定額費用でいろいろな機能を持つことができる、持たざる経営の強みとも言えるわけです。それぞれの講演ではいろいろな活用事例も映像で紹介されていました。セ-ルスフォ-ス社のCRMソリュ-ションなる顧客管理のシステムは、旅館や文房具のアスクル社、経営研究所等に活用されていました。
その1つである、陣屋という老舗旅館では、今までの顧客情報が分厚い台帳からアイパッドのような一元管理のできるような媒体に移行し、全ての従業員への情報共有が可能となり、売上げなどの業績にも反映していることも紹介されていました。
旅館では顔なじみの顧客などの料理の好き嫌いや、特記事項、また各種伝言などを紙やホワイトボ-ドなどに書き留め、調理場や仲居さんなどが連絡を取り合わなければなりません。しかしデ-タが古くなってしまうと、台帳から見つけるのも大変ですし、多くの人間が情報を共有するのも難しいものです。
でもセ-ルスフォ-スのようなものでは、パソコンを今まで使ったことのない70歳ぐらいの人でも、これにログインし、チャッタ-と言って、自由に書き込みの出来るシステムを使えば、全ての人の端末に情報が伝わり共有が可能となるわけです。
まさに、こうしたクラウド活用が業務改善に繋がり、一人当たりの生産性向上をもたらしてくれることにもなるわけです。このように少ない費用で上手に他者の力を借りるといった、今までの概念にはない、ビジネスモデルの変更が今、私たちに求められているものです。