会長の”三行日記”
2012.11.28
新たな第3極 No.2320
雨の後の筍のように次から次へと出てくる新しい党に、ほとほと困惑しているような昨今ですが、いったい来月16日に予定されている衆議院選挙にはどの党を選んだらよいのでしょうか。
そんなことを思っていた矢先、滋賀県の嘉田知事が新党・日本未来の党を結成しました。まず何よりも一番に挙げている政策が脱原発です。京都大学出身のこの知事は、学生時代から滋賀県のみならず、関西地区の貴重な水源となっている琵琶湖の環境保全に大きな興味を寄せていたみたいです。
それが3.11後の目を覆うばかりの原発被害をきっかけに、滋賀県に隣接する北陸地方・若狭湾にある原発に何かがあれば、貴重な水源の琵琶湖が汚染されるという危機感を抱くことは至極当然のことでしょう。
こうした切実なる地元の事情を思えば、乱立する第3極がいまいち脱原発についての主張が強調されていないだけに、居ても立ってもいられなくなったのではないかと思われます。
また当初より脱原発を掲げ、目玉になっていた橋下大阪市長も石原さんと合流した途端、その主張が消えてしまうような情けない結果となっています。
それだけにこの嘉田知事の旗揚げはちょっと遅すぎたかもしれませんが、十分国民への説得力があるものではないでしょうか。「脱(卒)原発」の他には「活女性、子ども」「脱増税」を掲げ、会見場ではそれに「守暮らし」「脱官僚」「誇外交」の3項目が加わりました。
これからの日本が原発に頼らない政策を進めていかなければならないのは、愛する故郷にいつまで経っても帰ることのできない福島の人々の惨状を見れば、誰が見ても明らかなことではないでしょうか。
とかく人の噂も75日ではないのですが、被害に直面していない人々の思いは消えやすく、はかないものです。それゆえに原発より目先の景気の問題の方が優先だと、言われる人が少なくないかもしれません。
でも愛する故郷を捨てたいわけではないのに、いつまで経っても戻れない人々の気持ちを考えたら、行き着く我が国がとらなければいけない政策は自明のことと思われます。
さてそんなわけで、この日本未来の党に小沢さんの国民の生活が第一や、亀井静香さんや減税日本の河村さんたちが合流し、新たな第3極が誕生したわけですが、私たちの選択肢がある程度、明確になったように思われます。
嘉田知事が言われているように、国の品格を失わない、まず美しい日本を取り戻すことが第一ではないでしょうか。