会長の”三行日記”

2012.11.22

いい夫婦の日に No.2317

今日は「いい夫婦」の日ですね。「仲良きことは美しきかな」という武者小路実篤さんの言葉がありますが、私たち夫婦も先月で結婚30周年を迎えました。
 
一口に30年と言っても、夫婦で長く居続けるということは結構、大変なことでもあるわけなのでしょうね。朝のテレビでいろいろなカップルにインタビュ-をしていましたが、その中の61年目を迎える年配のご夫婦がこう言っていました。
 
お互いの良いところを認め合って、嫌なところには目をつぶることです」と。なるほど、年輪を重ねているだけに、うんちくのある言葉です。そして継続にはやはり我慢が不可欠だと付け加えていました。
 
我が家ではその言葉は、私よりかは何よりも家内に当てはまる言葉です。家庭を顧みずというと少し大袈裟ですが、自分の好きなことをやり続けていた私に比べ、嫁・姑の関係のある家に遠方より嫁ぎ、誰一人知らない土地からその生活が始まったのです。
 
おそらくその不安は、私なんかの想像の届かないところではなかったかと思われます。そして3人の子育てに追われ、そのうち会社での経理も引き受けなければいけなくなりました。
 
また私の母親は結婚後、一切家事から手を引いてしまった関係で、子育て、家事、会社の経理と、体がいくつあっても足りない毎日を送っていたように思われます。
 
ですから本人の好きだった、お茶だとか絵画、音楽等の習い事もきっとやりたかったでしょうが、とてもやれるような状況ではありませんでした。それに比べ、私の方は言うと、好きなソフトボ-ルやゴルフ、またいろいろな人との付き合い等、何でも遠慮なくやっていたような始末です。
 
改めてこのように考えますと、よく我慢していたものと思います。まさにその言葉がぴったりの結婚生活ではなかったでしょうか。そんな私たちに対して、先日の日曜日に3人の子どもたちから素敵なプレゼントがありました。
 
私は日曜日、箱根に泊まっていた関係で、一日遅いプレゼントとなったわけですが、月曜日家に戻ると3人それぞれからのメッセ-ジが添えられた、プレゼントの時計を渡されたのです。
 
見ると家内の腕にはもう既に収まっているのです。何かもう、グッと来るものがありましたね。もちろん私たち夫婦に頂いたものなのですが、これは永年、わがままな亭主に付き添ってくれた勲章のように思えるものでした。
 
一昨年の母親が亡くなるまでは、10年以上もその介護に追われた毎日でした。そしてここで二人の娘たちが無事に出産を終え、やれやれとは言いながら、まだまだその手伝いに追われている彼女です。そして最近では地域でのボランティアの事業までそれに加わりました。
 
そんなわけで何よりも感謝しなければいけない存在になっています。子どもたちのメッセ-ジにあった、お父さん、お母さんのような素敵な夫婦をめざしたいとの言葉に恥じないよう、来年の秋にはのんびりと二人で旅行にも行ける、今からでも償いのできる夫婦を目指さなければと思っています。