会長の”三行日記”
2012.10.29
日本シリ-ズより No.2300
土曜日から始まった日本シリ-ズは巨人が2連勝と、良いスタ-トを切りました。やはりCSでの崖っぷちから巻き返した3連勝での良い流れが、そのまま継続できているのではないでしょうか。
2試合とも少し眺めていましたが、試合の流れが変わる、それぞれポイントがあったような気がします。初戦は何といっても、2打席目のボウカ-選手への初球です。
スライダ-が抜けたような球が高めに入り、日本人なら見逃すような球をライトスタンドに運ばれたのです。これが試合を決めるような3ランとなり、4点目を与えてしまったのです。
このボウカ-選手の最初の打席は、1死1-3塁でセカンドゴロのダブルプレ-でチャンスを潰してしまったのですが、キレのある吉川投手のストレ-トには全くタイミングが合っていませんでした。
なぜこの打席もストレ-ト中心に組み立てなかったのか、少しキャッチャ-のリ-ドに悔いが残るところです。まあ、ボ-ルにしようと思ってスライダ-を投げたかもしれませんが、1球目から積極的に打ってくる外人だけに、もう少し気をつけたかったところです。
そして2戦目、巨人の沢村投手は立ち上がり、やはり日本シリ-ズの重圧があったのか、少しおかしなところがありました。手元での抑えがきかなかったのか、先頭打者と4番中田選手にも死球を与え、2死1-2塁のピンチを背負いました。
迎えた稲葉選手の打席でけん制のサインプレ-があり、ショ-ト坂本選手が2塁ベ-スに入ったのにもかかわらず、投手は全然無反応でした。ここで捕手の阿部選手がマウンドにつかつかと詰め寄り、沢村投手の頭をはたいたのです。
テレビでは珍しいシ-ンでしたが、叩かれて沢村投手はようやく正気に戻ったのではないでしょうか。もし阿部選手に頭を小突かれなかったら、地に足がいまいち着いていなかったことから、稲葉選手に打たれたかもしれません。
そうすると前日に引き続き、殊勲者は阿部さんということにもなるわけです。このように日本シリ-ズのような大試合になると、たった1つの局面でのプレ-が試合を大きく左右することになるものです。
その意味でも日本ハムは1戦目の鶴岡捕手から替えて、2戦目に大野捕手を起用したのは成功ではないでしょうか。この大野捕手のリ-ドで初回こそ、先頭の長野選手に外角の球をうまくとらえられホ-ムランを打たれましたが、あとは強気でインコ-スをうまく攻めたような気がします。
このように巨人が連勝し、俄然有利になったシリ-ズですが、1つのプレ-や1球で流れが大きく変わることもあります。その意味でも、地元北海道に帰り心機一転、日ハムの巻き返しにより、益々面白い日本シリ-ズにしてもらうことを祈っています。