会長の”三行日記”
2012.10.05
TDL・TDSに学ぶこと No.2290
東京ディズニ-ランド(TDL)とディズニ-シ-(TDS)を経営するオリエンタルランドが、2012年度上半期で過去最高の入場者数を記録したというニュ-スを目にしました。
昨年比23.4%増の1325万人という数字らしいのですが、昨年は東日本大震災で休園したという影響もあってか、その巻き返しの意味で新しいアトラクションなどの登場で人気を集めたみたいです。
TDSに新たにオ-プンした「トイ・ストーリー・マニア」というアトラクションも人気を呼んでいるみたいです。私は知りませんが、どうもおもちゃの世界のゲ-ムを楽しむアトラクションのようで、長蛇の列とのことです。
またお迎えする側の従業員はここではキャストと呼ばれていますが、何よりも夢と魔法の王国に行き、感動すれば必ずそこへもう一度行たくなるという、ゲストへの感動に努めているからです。
このお客がまた来たいという裏には、従業員教育のベースとなるマニュアルもしっかり用意されているのです。ネットで見つけたその一部を紹介いたします。
チケットブース(入場券販売)とカストーディアル(掃除担当)についてです。300以上もある職種別のマニュアルも、キャストは自分の仕事の分だけを読めばいいとのことです。
何かマニュアルで管理されていると、息苦しさを覚えるものですが、ここでは満点を求めず70点を取れればよいように、実例も3つぐらいに抑えて基本だけ教えているそうです。
まずチケットブ-スでは、その目的がチケットを売ることではなく、ゲストと最初にコミュニケ-ションをとることと教えます。そしてその形としては、目と目を合わせて、ニッコリ笑って、ひとこと声をかけるとしているだけです。
また注意点としては、「いらっしゃいませ」とはいわないで下さい。例えば、「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」と記しています。日本の習慣では「いらっしゃいませ」には誰も返事がないからです。ゲストに返事をいただいて初めてコミュニケ-ションがとれたことになるからと教えています。
それからカストーディアルに対しても、あなたの仕事は掃除をすることではなく、キャスト(役者)としてお掃除というショウを演技することと記しています。
ですからその形も、お掃除というショウを演ずるのですから、ちゃんと振り付けがあるとしています。従ってコスチュ-ムをつけてパ-クに出る前に、しっかりと練習して「お掃除という演技」ができるようになっていなければいけないと教えています。
このように人々に感動を与えるのには、それなりの用意周到な準備が施されているのです。このTDL、TDSに学ぶことは少なくありませんが、お客様がまた行ってみたくなることや、またあの会社に頼んでみたいと言われるように私たちは努めたいものです。