会長の”三行日記”

2012.09.28

ちょっと良い話part99 No.2285

ロンドンパラリンピックに出場した、車いすテニスのテ-ラ-選手の、頭脳がコ-トを駆けるというちょっと良い話です。
 
左足のつま先と右足のかかとにボ-ルを挟み、左足を蹴り上げてトスを上げる。足だけでなく、手や腕にも障害のある車いすテニスのクラスで、米国のニック・テ-ラ-選手(32)のプレ-が注目を集めている。

出場選手の中でも障害が重く、唯一、電動車いすに乗る。左手でラケットを、右手で車いすを動かすレバ-を、それぞれ逆手で握る。腕は動かない。車いすを回転させてラケットを振る。

高さを変えることはできないので、相手が打ち込む球の落下ポイントを先読みし、車いすで回り込む。シングルスの初戦でテ-ラ-選手に敗れた川野将太選手(26)は「簡単にやっているように見せているけど、才能だ」と舌を巻く。

このクラスがパラリンピックに採用された2004年のアテネ大会から出場し、シングルスは準決勝に、3連覇を狙うダブルスは決勝に、それぞれ進出を決めた。

生まれつき体の自由が利かず、筋肉がつかない。だが、色々なスポ-ツに挑戦してきた。テニスは14歳で始めた。わずかに動く足でトスを上げる今のスタイルは自分で見つけ出した。今は地元の大学で健常者の学生にテニスを教える。

観客席で声援を送った母シェリ-さん(52)は息子の活躍が誇らしい。「障害のために努力は必要だっただろうけど、いつも自分で問題を解決していた」

テ-ラ-選手は「僕には他のスポ-ツ選手のようなマッスルパワ-(筋力)はない。でも、パラリンピックはスマ-トパワ-(知力)で勝利をつかめるんだ」と話す。

 
腕が動かないのに、車いすを回転させてラケットを振る、こう言っても口ほどには簡単ではないはずです。人間、あきらめたら絶対いけないということでしょうね。
 
様々な工夫を施して自分のテニスの形を確立させているのは見事なことです。まして健常者の学生にテニスを教えているなんて、凄いとしか言いようがありません。障害を全く乗り越えている人ですね。