会長の”三行日記”

2012.09.24

おしゃべり妨害器 No.2281

「暑さ寒さも彼岸まで」とは本当によく言ったものです。今年はドンピシャリ当たっていますね。今朝などは半袖で散歩に出るのが寒かったくらいです。いよいよ本格的な秋の訪れです。
 
さて今日はおしゃべりの話です。電車などに乗っていても、辺り構わず話し続けているおばさん族や、映画館などでも話し声が気になるようなおしゃべりがあるものです。
 
そんな対策に格好の秘密兵器が生まれたという話を聞きました。しゃべっている人を黙らせる装置「スピーチジャマー(おしゃべり妨害器)」なるものです。
 
この度、アメリカ・ハ-バ-ド大学で開かれた、人々を笑わせ、考えさせる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」という今年の授賞式で、この装置が「音響学賞」に選ばれたのです。
 
発明したのは栗原さんと塚田さんという二人の研究員で、どちらも日本人です。この装置をおしゃべりしている人に向けると、その声を拾い、遅れて本人に送り返すのです。
 
ですから微妙に自分の声が遅れて届くため、脳が混乱してしゃべり続けられなくなると言うのです。特定の方向だけを拾う指向性マイクと、音を遅らせる電気回路、そして特定方向だけに音を出す指向性スピ-カ-を組み合わせて作られているものです。
 
私も経験があるのですが、野球場などのフィ-ルドで開会式などのセレモニ-を行うとき、マイクで自分が喋った声が遅れて聞こえてくることがあり、慣れないと話し難いことがあります。
 
でもこれなどは比較的、時間を置いてから聞こえてくるからまだよいのですが、装置は0.2~0.3秒の速い遅れで、しかも自分の方向だけに聞こえてくるわけですから、その話し難さが全然違うのでしょう。
 
面白いものを考え出したものです。会議で延々としゃべり続ける人などには、その効果がてきめんではないでしょうか。とかく喋っている本人はそうした周りの空気が読めないものです。
 
それだけに他には実害のないと言われるこの装置を、規定時間が過ぎたら、本人へと振り向ければ言わずとも自然と話が停まるのではないでしょうか。
 
ついつい話が長くなりがちな私にとっても、時には必要なものかもしれません。とにかく話は簡潔明瞭にしなければなりません。そして無駄話は百害あって一利なしとも言えるものでしょうね。