会長の”三行日記”

2012.08.31

国会のだらしなさ No.2267

ロンドン五輪、甲子園など様々なことがあった熱かった8月も今日で終わりです。ちょっと寂しいような気もしますが、爽やかな秋の風も恋しいところです。
 
さて29日夜の参議院本会議で野田首相に対する問責決議案が可決されました。この問責決議案は国民の生活が第一、みんなの党など中小野党7会派が提出したものです。
 
その理由に「消費増税反対」を掲げ、消費増税法を成立させた民主、自民、公明3党の合意を「議会制民主主義が守られていない」などと批判する内容だったものです。
 
このため、公明党は筋を通すとして採決を棄権しましたが、おかしいのは消費増税に賛成した自民党の大多数がこの問責決議案に賛成に回ったことです。
 
自分の党の党利党略として、野田首相退陣や衆院解散を迫りたいということがあっても、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の類で、このことは筋が通らず、いったい何を考えているのかよく解りません。
 
また野党が審議拒否のため、9月8日の会期末まで国会は空転状態で、このまま秋の臨時国会まで開かれる様子はありません。これは給料泥棒みたいなもので、今後の焦点は民主党代表選と自民党総裁選に移っていくのです。
 
全くこのていたらくは国民不在というか、無視しているようなものです。何度も言うようですが、混沌としている経済の中、国民に消費税の増税を押し付け、自分たちの定数是正や議員報酬削減には全く手付かずの状態です。
 
人にばかり無理を押し付け、自分たちは一滴の血も流さない、世の中こんな道理が通るものでしょうか。これではあまり好きな人ではありませんが、大阪維新の会の橋下さんが言われるように、現在の480もある議員定数を240に半減するという案もうなづけるというものです。
 
そして機能をあまり果たしていないのなら参議院廃止もやむを得ないというものです。とにかくこの秋に解散総選挙があっても、いったい誰に、どこの党に票を入れてよいのか、判らないのが昨今の状況です。
 
隗より始めよ」自分は犠牲になっても、こんなことを言い続ける現職議員が全くいないことに、ひどく幻滅を感じ、政治不信が益々大きくなっているものです。