会長の”三行日記”
2012.05.30
人間の潜在的能力 No.2217
希望が人間の潜在力を開花するという記事が載っていました。世界の平和を願い、ナチスによる生体実験の後遺症に苦しむポーランドの女性たちや、原爆で両親を失った日本の「原爆孤児」のために、自身の生涯を賭してその活動を実践していった、ノ-マン・カズンズ博士という方がいます。
その活動を称え、“アメリカの良心”と呼ばれたそうですが、このカズンズ博士によると、人間の体内には神経系や免疫系、循環系などよく知られたシステムのほかに、「治癒系」と「信念系」という2つの重要なシステムがあると言われています。
以下、次のようにその説明をしています。「治癒系」とは何か。人間は病気と戦う時、身体の総力を動員する機能をもつ。これと共同して働くのが、精神の「信念系」だという。
信念系における希望や愛情、生きようという意欲、使命感、楽観などの前向きな精神的活動が、治癒系を活性化し、人体という一大薬局を活発に働かせることになる。
かくいう博士自身も、多くの闘病の経験をもつ。10歳で肺結核となり療養所に入所した。それは1920年代のこと。結核が死病と恐れられていた頃であった。また50歳の時には膠原病となる。
65歳で心筋梗塞に倒れた。そのたびごとに、「さぁ、やるぞ」とのエネルギーを沸き立たせ、希望を胸に戦いを開始し、すべての病魔に打ち勝ってきた。
「人間の脳が、考えや希望や心構えを化学物質に変える力ほど驚嘆に値するものはありません。すべては信念からはじまります」。カズンズ博士の言葉である。
また次のように語っています。「おそらく人間には、2つのタイプがあります。問題が起こったとき、解決のために『行動すべきだ。しかしむずかしい』としり込みする人。一方、『むずかしい。しかしやるべきだ』と挑戦する人です」
つまり「もう、だめだ」と思ったら、そのとたん「もう、だめだ」という脳の命令に従って、自身の体全体がその方向に動きはじめ、その逆もまた同様だと言います。
そうした意味で人生には2つの生き方しかないのではないかと説いています。「やらなかったから、できなかった」ということか、それとも「やれば、できる」ことを証明する生き方です。
このように、人間の潜在的な能力は大きく、希望と挑戦の意欲こそ、その開花につながると述べています。諦めず、たとえコツコツでも目標に向かって歩き続けなければいけません。やはり、いつも前向きでいたいものです。