会長の”三行日記”

2012.03.05

であい村・蔵ら その1 No.2169

     

松崎にある”蔵ら”に行ってまいりました。伊豆・松崎・であい村”蔵ら”と呼ばれる、このお店は生まれ住む自分たちの地域を活性化しようと、ほとんどボランティアとも言えるスタッフが一昨年の10月にオ-プンされたものです。
 
私事で恐縮ですが、この4月からやはり地域のお年寄りのためにと、家内が地域友人の方々の力をお借りし、始める地元集会所でのコミュニティ事業開始に当たって、研修でいろいろと教えて頂いた先生はじめスタッフの方より、是非一度見ておいた方がよいと薦められたからです。
 
お店には先々週から2回ほど行かせていただきました。1週間も経たないうちにまた伺ったのは、家内がこのお店のことをうまく言い当てた「気取らない優しさ」があったからだと思います。
 
最初伺った時、”蔵ら”をまとめている代表者の青森千枝美さんにお会いしたのですが、不覚にもお会いするまでこのお店が、三島信用金庫の創立100周年事業で夢大賞を獲得したお店だと、少しも気づかないでいたのです。
 
お会いして挨拶を交わしているうちに、私の少し傷み始めている頭でも、どこかでお会いした人だなという記憶が戻ってきました。お会いしているのではなく、100周年記念事業でやはり会場に詰め掛けていた私たちの客席から、壇上で表彰されている青森さんをお見掛けしていたのです。

     

そうしたお店ですから、私がいろいろとお話しするまでもなく、素晴らしいお店とその取り組みには何も違いがなく、最近ではテレビなどメディアにも多く取り上げてもらえるほどです。
 
私と家内はこうした人気店と解っていた関係で、2回ともその訪問はわざと忙しいお昼時の時間を外し、お店が閉まる16時の1時間ぐらい前にお邪魔したのですが、どちらも本当に温かく迎えていただきました。
 
というわけで、評判のひる膳(500円)には与(あずか)ることはできませんでしたが、店内の手作り品や2階まで上がって、評判のア-ティストの作られた作品を眺めさせていただき、十分堪能することができました。
 
このいろいろある作品の説明をして下さったのは、青森さんの実の妹さんとの紹介があった深井さんという方です。お住まいは神奈川ということですが、元々そうしたショップの経験もあり、ノウハウが活かせることから、青森さんの取り組みにも共鳴し、強い味方になったのでしょう。
 
とにかく、全体で25人のスタッフがいるとのことですが、代表の青森さんはじめ、私たちがお会いした全ての方々の輝いている眼がとても印象的でした。この町おこしとも言える活動を通して、自分たちの貴重な生きがいを見出しているのでしょう。
 
そして青森さんが言われていた、「自分は今、年金をもらっているが、年金をもらっているからこそ、働かなければ申し訳ない」という言葉に強烈なインパクトを感じました。全ての人がこうあって欲しいものです。
 
お店の紹介文には、築150年の古い蔵というか民家が取り壊されようとしていたのを、青森さんたちスタッフが必死になって守り、新たにこのお店という形で蘇らせたそうです。
 
そうした建物はたとえ古いものかもしれませんが、そこに気楽に集い、まちをもっともっと元気にしたいという思いで頑張っている人たちの姿は、羨ましくなるほどの明るく新鮮なものでした。家内共々大きな元気をいただきました。何度でも行ってみたくなるお店です。