会長の”三行日記”
2012.02.17
山伏岳へその3 No.2159
2~3回は途中で滑って転んだでしょうか。それでも何とか頂上に辿り着くことができました。予定では15時ごろの到着でしたが、それよりだいぶ早かったのではないでしょうか。
山伏岳頂上には雪が50~60cmぐらいだったと思いますが、聞くと冬山のテント張りにはこの雪がないといけないと言われるのです。これは私たちの思っていたのと全く反対です。
一面に熊笹の茂る頂上で、それを覆いかぶせている雪がないと設営できないのです。設営候補地を見つけたら、今度は一同揃ってこの雪を踏み固めるのです。雪で見えなくなっていますが、もちろん平らな場所だけではありません。
へこんだところに雪を積み足し、ようやく幕張の開始です。写真のようなド-ム型のテントですが、使われているフレ-ムパイプなども軽量で折り畳みができ、実によく作られています。
また張るためのペグも竹製で、通常のペグのようにハンマ-などで打ち込むものではなく、雪を少し掘って埋めれば自然に周りの雪が凍って固定されるのです。
こうしてテントも無事設営され、まだ4時ぐらいだったと思うのですが、中に入り、早めの楽しい宴会が始まりました。宴会も11人全員が車座で会すことができましたから、テントも見た目よりずっと大きいものだったのでしょう。
重いのにわざわざ下げてきて頂いた純米吟醸の日本酒は、心地よいある種の征服感と安心感が手伝い、それはそれはおいしかったこと、言うまでもありません。こうして楽しい語らいと、やはり用意され配っていただいた山の歌集をほとんど歌い尽くした宴会は延々と続けられていったのです。
それでも始まりが早かったためか、もう夜遅いのではないかと思われた、シュラフに入っての就寝は、何とまだ8時を過ぎたばかりでした。お借りしたシュラフが良かったせいか、思っていたより寒くないのです。
こうして酔いも手伝い、眠りについたのですが、やはり慣れていないためか、ときどきは目を覚まします。そして外での風が吹くたびに、顔に雪のような何か冷たいものが落ちてくるのです。
てっきり、テントの隙間から雪が舞ってくるのかなと思っていたのですが、朝になってそれが大違いであることを知らされました。テントの内側が結露していて、風が吹きテントが揺れるたびにその水滴が落ちてきていたのです。
それとそんなにスペ-ス的には狭くなかったのですが、場所的にマットの下の地形というか、雪面が少し歪んでいたのでしょうか、あまり寝心地がよいものではありませんでした。
でも満点の星空が見えていたくらい、夜まで天気はすこぶる良かったし、これ以上の贅沢は言えないものでしょう。ですから何回か目が覚めた割には、気持ち良い朝を迎えたものです。
そして朝食後、テント撤収が完了次第、9時には下山を始め、途中蓬峠での休憩を挟み、12時前には無事下山できたのでした。帰路、ゆっくりとくつろいだ梅ヶ島温泉・黄金の湯は、もちろんこの上もなく気持ちよかったことは言うまでもありません。とにかくメンバ-のお陰で、山の魅力を堪能させていただきました。深く感謝しています。