会長の”三行日記”
2012.01.13
あったかいお正月 No.2135
「あったかいお正月」という、ちょっと良い話を新聞の投稿で見つけましたのでご紹介します。いつまでも忘れないで思ってくれている人がいるということは、本当に嬉しいことです。
「お正月はどう過ごされていますか」。息子の友人の一人から突然、電話をもらったのは昨年10月。遊びに来てくれるのかなと思いながら、「家でのんびりしていますよ」と答えると、「今年はお父さんと二人で温泉でのんびりしてきてください」と言うのです。
実は息子は15年前、日本語教師をしていた異国の地で、不本意にも29歳の若さで亡くなりました。それ以来、全国各地でそれぞれに暮らす息子の友人たちは、命日に、順に生花を贈ってくれます。
息子のことを覚えてくれている人がいる、それだけで親としてうれしさでいっぱいです。彼らは浪人時代の1年を東京の同じ下宿で支え合い、励まし合って過ごした仲間です。その間に強い絆が生まれたのでしょう。
結局、彼らにもらった旅行券で、年末に県内の温泉に一泊させてもらいました。夫と、娘夫婦と孫3人とで、本当に久しぶりの旅でした。温泉の温かさと、人の温かさが身にしみました。
「ママ、甘え過ぎじゃない!」。あの世から息子の声が聞こえてきたような気がしました。私たちのことまで気遣ってくれる彼らに、感謝でいっぱいです。
本当にあったかいお正月になりましたね。15年も経った今、こうして残されたご両親のことまで気遣ってくれるのは、亡くなられた息子さんとその友人の方々が、よほど強い絆で結ばれていたからでしょう。
私は一度も経験がありませんが、暮れから正月に掛け、のんびりと温泉にも浸かりながら好きな山登りなどできたらいいでしょうね。来年はちょっと、それができるよう心がけてみたくなりました。