会長の”三行日記”
2012.01.10
どんど焼き No.2132
正月休みが終わった途端の3連休でしたが、いかがお過ごしだったでしょうか。相変わらずの貧乏暇なしの小生は3連休とは暦だけのもので、そのうちの2日間は会社に出ていました。
出勤前の8日・日曜日の早朝、いつものとおり、散歩で愛犬と国1バイパスの近くまで来ると、遠く田んぼの中に火の手が上がっているのです。一瞬、火事かなと思ったのも束の間、その日がどんど焼きが行われるのに気づきました。
時刻はまだ5時半前ですから辺りは真っ暗の中、遠く田んぼの中に組まれた3箇所のやぐらから、それぞれ勢いよく火が空に向かって放たれているのです。正月の松飾りやしめなわなどを家々から持ち寄り、一箇所に積み上げて燃やすという、古来からの全国に伝わる正月の行事です。
またここで焼いた団子などを食べると、1年間風邪もひかず健康でいられるなどの言い伝えもあり、無病息災・五穀豊穣を祈る伝承行事でもあるわけです。
わが町内は歩いてすぐのところに海がある関係で、浜でこの行事が行われるのですが、バイパスから北側の地域はまだまだ広々とした田んぼが残っているお陰で、毎年その空き地をお借りしてやっているのでしょう。
すぐ近くまでは行きませんでしたが、遠くから眺めていても、なかなか風情があるものです。富士山をバックにカメラがあれば是非撮っておきたいところでしたが残念でした。
そしていつまでも立ちずさんでいるわけにもいかないことから、その場を後にすると、背中からパ-ン、パンと、おそらく骨組みに使っている竹のはでる(この言葉は方言なのでしょうか、はじけるという意味)音がいつまでも追いかけてくるようでした。
その帰り道、ふと、こうした伝統行事がいつまで続くのだろうかと考えたものです。田んぼなどの空き地はどんどん宅地や工場の敷地と化し、正月のお飾りなども簡素化されているからです。
またやぐらの組み方やいろいろ、そうしたノウハウを熟知しているお年寄りや年配の方も少なくなっていくからです。これは神社やお寺などに飾られる門松についても、同じことが言えると思います。
とにかく、できればいつまでも残してやりたい行事ですね。一説には「正月飾り」を燃やすということから、神様を空に送る、「正月の神様」が空に帰っていくという意味合いがあるみたいです。
年のはじめにあたり、人々の健康と無病息災、おまけに欲張って家内安全、五穀豊穣、企業繁栄を是非願いたいものです。追伸)辞書で調べたら”はでる”ではなく、爆ぜる(はぜる)というのが正しい表現みたいです。