会長の”三行日記”
2011.12.20
金正日総書記の死亡 No.2128
あの大変な国からビッグニュ-スが飛び込んできました。北朝鮮の金正日総書記が亡くなったっとの報です。移動中の列車の中で、急性心筋梗塞で倒れたというのです。
これによりお隣の韓国はじめ、周辺の諸国は大混乱です。何しろ後継と言われる金正恩氏はまだ20代、その政治的はじめ国家をまとめることのできる手腕が全く未知数だからです。
一部には軍による主導が強くなるのではないかという不測の事態に備えて、我が国をはじめ、安全保障面でその情報収集に躍起となっています。とにかく何が起こるか判らない国だけに、不気味です。
それにしても、この国の奇怪さをまたまた感じたものです。現地の映像からは平壌だと思われるのですが、人々の総書記を偲び、泣き崩れる姿が映し出されていました。
またテレビでこの訃報を伝えるアナウンサ-は、ここ2ヶ月ぐらい消息不明となっていた名物女性のアナウンサ-でした。喪服に身を包み、悲しみから搾り出すように伝えていた声が異様に思えたほどです。
この平壌という街そのものが軍の関係者や、政府の要人などが多く住むということから、大声で泣き叫ぶ姿など、わざと流されていたようにも思えるものですが、本当に心から悼み悲しんでいるのか疑問に思いました。
何しろ悪の枢軸ともアメリカに言われたこの国を、独裁的に仕切っていた人です。一般国民は干ばつなどの影響から飢えと貧困に苦しんでいたというのに、自らを省みず、ぬくぬくと特権階級として生き抜いてきました。
ですから一般国民の間では涙など、とても流せるどころの心境ではなかったものと思われます。しかしながら金正日総書記の死亡により、否が応でも新しい体制が敷かれることとなります。
この体制如何によっては周辺諸国の緊張は一層高まるものではないでしょうか。またある意味では、金正日体制では全く解決の糸口が掴めなかった拉致問題が、少し前向きの展開が見えるかもしれません。
でも苦しんでいる国だけに、こちらから求めていくというやり方ではなく、相手の弱点をうまく誘い出すという方法でなければ活路は見出せないかもしれません。とにかく、あまり期待は持てませんが、独裁者が亡くなっただけに、いくらかの可能性は見出せるかもしれません。それに期待したいものです。