会長の”三行日記”
2011.11.18
環境は刻々変化する No.2111
週代わりで毎朝、当番の社員から、今日の気がついた一言を発表してもらっているのですが、今週当番の女子社員からこんな話を聞かせてもらいました。
自宅近くのコンビニの話です。この11月から自宅に向かう道路の途中にある、橋が架け替え工事で通行止めとなりました。従って通行止め初日は近隣の道路が大渋滞を招いたとのことですが、普段はあまり走っていないように思える、この道路でも少なからぬ影響があるようです。
この余波をまともに食らっているのが、道路に隣接するコンビニです。橋が通れないため、この道路を車が全く走らなくなったからです。
ここに彼女の友人が勤めていることから聞き出したらしいのですが、1日あたり8万円ぐらい、売り上げが少なくなっているというのです。
ですから単純に計算しても1ヶ月に240万、年にすれば3000万近い売り上げの減少となります。こうなればもう当事者にとっては死活問題です。そして悲惨なのはこの工事のため、2年半もの間、道路が通れなくなるというのです。
従って店のオ-ナ-はこの橋の架け替えを受け持っている国交省管理局に掛け合ったとのことですが、次の日だけ多くの工事関係者が立ち寄り、その日だけは売り上げが少し増えましたが、根本的な問題解決にはいたりません。
またこの近くにあるパチンコ店も同様で、通行止め以来、客足がさっぱり遠のいているというのです。資金力に物言わせているパチンコ店はともかくとして、いったいコンビニはどう、この降り掛かった苦難に対処していけばいいのでしょうか。
この話を聞いて、決して他人事ではないものを感じました。ある日突然、経営環境が激変するということは私たちの周辺でも起こり得ることです。顧客である企業の工場廃止や移転に伴うことや、全く予期せぬ出来事で周辺の条件が変わってしまうことです。
こうした顧客に1社依存で頼りきっていれば尚更のことです。今、日本は円高の影響で国内での生産が限界を感じ、海外に工場をシフトしている企業が少なくありません。こうした影響から、同様な経営環境の変化に直面している企業も少なくないものと思われます。
蛇足ながら、紹介したコンビニのオ-ナ-はそのストレスから耳が聞こえなくなり、病院にまで通っていると言います。他山の石とせず、私たちが生き残れる道をしっかりと考えていかなければいけない、時代への突入を実感しているものです。