会長の”三行日記”
2011.11.11
低度数の焼酎 No.2107
昨日触れたオリンパスの前身、高千穂ということではなく、九州のほぼ真ん中に位置し、「天孫降臨」の伝承地として知られる、本物の地・高千穂は水にも恵まれている地です。
このおいしい水を利用した、低度数の焼酎について書かれていました。これからはだんだん寒くなっていく季節、水割りというかどちらかと言えばお湯割りがおいしいものですが、一時のブ-ムが落ち着き、売り上げは頭打ちとなっている焼酎の話題です。
ここで考え出したのが低度数の焼酎です。最近ではウィスキ-を炭酸で割ったハイボ-ルとか、韓国生まれのマッコリが人気を集めていますが、これに対抗していこうとする狙いです。
今売り出されている本格焼酎は一般的には25度のものですが、ある会社で作られたこの麦焼酎は18度。40度半ばの蒸留した麦焼酎を水で割って度数を下げたもので、創業以来18度で売り出すのは初めてと言います。
薄くしたのは、焼酎を飲みなれない女性や若者のハ-トを掴むことと、原酒を薄める水にこだわりたかったとの理由からです。消費者に飲まれる際、水道の蛇口から出る水で割られてしまうのであれば、最初からおいしい水で割ってしまおうと考えたのです。
焼酎と水とがうまくなじむと、そのまろやかさが増すことから、試作は12~20度まで度数を変えて社員が利き酒を繰り返し生まれたと言います。この18度が飲みやすく、かつ本来の香ばしさや華やかさが残っていたからでしょう。
そして度数を抑えた分、価格も控えめにしていて、1升瓶で約800~900えんぐらい安くなっているというから買いやすいかもしれません。こうした低度数の焼酎は、九州の他の蔵元でも開発が相次いでいると言われます。
やはり既存の分野にあぐらを掻いているばかりではなく、様々な分野でこうした新しい取り組みやチャレンジが求められているのでしょう。また企業30年説などもあるとおり、変化を持たない戦略ではなかなか生き残りが難しくなるのではないでしょうか。
蛇足ながら、焼酎のお湯割りは焼酎にお湯を注ぐのではなく、熱く沸かしたお湯の中に焼酎を入れるほうがまろやかさが増すものです。是非、お試し下さい。