会長の”三行日記”

2011.08.04

被災地とのミスマッチ No.2053

震災地・東北で例年通り、三大祭りが始まりました。2日に青森ねぶた祭り、翌3日からは秋田竿灯祭り、そして6日に仙台七夕祭りが開幕します。
 
今年は大震災後のお祭りとあって、「鎮魂」と「復興」への願いが込められたものが目立つそうです。またこれに先立ち、先月には東北6県の県庁所在地の夏祭りが初めて一堂に会する、「東北六魂祭(ろっこんさい)」なるものが仙台市で開かれました。
 
この東北六魂祭には復興を願い、何と13万人を超える人たちが集まったと言います。また先週末には私が訪れた石巻でも花火大会が開かれたようです。
 
このように聞くと、何か少しミスマッチのようなものを感じてしまいます。と言うのも、この被災地に気遣ってか、それ以外の地では早々にこの夏予定していた花火大会などを中止した所が少なくありません。
 
しかし当の震災で痛めつけられた現地は、このように何とか勇気と知恵を出してその開催にこぎつけています。もちろん、大変な人たちが東北にはいっぱいいるのに、自分達だけで賑やかに盛り上がっては申し訳ないというところから、結論が出ていることと思われます。
 
でも今のような状況を聞くと、早々に中止を決めたところは、少し結論を急ぎすぎたのではないでしょうか。その直後ではどうしてもこのように感情論が先に立ってしまいます。後の祭りですが、何とか開催して少しでもその利益を現地の復興に役立てた方がよかったような気がします。
 
そんな中、我が町・沼津では市長の判断で、早くから例年通り花火大会を実施することに決めていました。開催するのも支援の1つとして判断し、花火大会は先週末から行われ、土曜日は少し雨に祟られ、月曜日順延となりましたが、予定通り実施されました。
 
その中で、我が町にしてはなかなか良い企画だなと思ったことが1つありました。震災に直撃された岩手県大船渡市の小学校8校の6年生、137人をこの花火大会に招待したのです。
 
これは商工会議所が音頭を取って進められたものですが、一時でも震災のことを忘れて、楽しい思い出作りをしてもらいたいと願って企画されたものでした。
 
もちろん、その趣旨には大賛成でしたので、少しですが弊社も協賛させてもらいました。とにかく、日本中あちこちで同様な招待事業があるようですが、何の罪もない人たち、特に子ども達には一日でも早く元気を取り戻し、復興への大きな手助けになってもらうよう願うものです。