会長の”三行日記”
2011.06.14
「被災地で何が起こっているのか」報告会より No.2025
一昨日の日曜日の午後、沼津大好き塾という、地元の市会議員が主催する、「被災地で何が起こっているのか」という報告会に出席してまいりました。
まず最初に、ここで報告していただいた、三島市会議員の古長谷稔さんという、素晴らしい方を紹介させて下さい。古長谷さんは現在39歳、今年4月に行われた三島市会議員選挙においてはトップ当選を果たした方です。
そして現在首相補佐官を務める、民主党・細野豪志議員の以前、公設秘書を務めた方でもありますが、原発停止運動を進める中、細野議員に迷惑が掛かるのを恐れ、自主的に退いたという経歴の持ち主です。
こうした経歴やトップ当選うんぬんと聞くと、どっぷりと政治色に浸かっている方かと思われるかもしれませんが、実態は全然違っていて、今回の4月の選挙にしても、震災直後の16日から合計8回に亘る被災地支援で現地に乗り込んでいて、選挙運動など行うことができなかったと聞きます。
ご本人の話では、こうした非常事態だから選挙など、とても行なえる状況ではないという判断から、直ちに自分ができることをいうことで動き出したそうです。
また2006年に出版した著書「放射能で首都圏消滅」の作者でもありますが、出版当時、人々から見向きもされなかったものが、ここにきて現実に起こっており、俄然注目を集めているとのことです。
全体的な話の核としては、著書でも示されているとおり、東海地震が叫ばれている中、一番危険な場所に位置する浜岡原発を何としてでも稼動停止にしなければいけないと訴えていました。
現在、浜岡原発は首相の指示により運転は停止したものの、いつでも再稼動できる状態にあります。従って今のような状態では、東日本大地震のような震災に襲われた場合、全く福島と同じ事態を生ずると言われるのです。
運転は停止しても圧力容器の中の燃料棒はそのままです。ですから必要なことは原子炉を廃炉にしなくても、圧力容器の中から燃料棒を取り出し、使用済みの燃料プ-ルを作ることが、高さ何mの防潮堤を作ることなどより、何よりも優先しなければいけないと述べていました。
また著書を読んだ上で、必要なことは追って紹介していきたいと思っていますが、浜岡原発は起こると想定されている直下型地震であることや、プレ-トの境界で起こっていないのはここだけという事情や、極端に弱い地盤の条件など、重ね合わせれば他に位置する原発とは全く違うということです。
こうした古長谷さんの真摯な取り組みを知った以上、その必要性を一人でも多くの人たちに伝えていかなければいけない使命を感じたのは、決して私一人ではなかったものと確信しています。