会長の”三行日記”
2011.06.01
坂本光司先生講演からその2 No.2018
もう6月になってしまいました。今年は梅雨入りも早いみたいで、場違いな台風が数日前、やってくる始末です。東北地方の被災地への影響が気になるところですが、潮が満ちてくるたびに冠水している石巻など、何とか早い復興ができないものかと願っているものです。
先日少し紹介した坂本先生の講演の続きをお話ししたいと思います。演題の地域に愛される会社とは次の要素を満たしているそうです。第1に社員とその家族を大切にしている会社です。
よく社員の誕生日にケ-キや切り花を贈っているのはめずらしくはありませんが、その家族の誕生日まで贈られている会社もあると聞きます。また次には社外社員とその家族を大切にしている会社です。
不況になったりすると、真っ先に手を付けたくなるのが外注先や納入先です。従ってコストダウンなどがすぐ要求されがちです。しかしこれでは真の協力業者となるわけがありません。そもそも外注先に依頼されるのは、その会社では納期とか加工が大変で面倒なものが多いわけです。
ですから喜びも悲しみも苦しみも共に分かち合う関係なのですが、大変なことだけ押し付けるような、誰かの犠牲により成り立っているのは正しい姿ではありません。それでは「今に見ておれ」といった、信頼協調関係が長続きできなくなるわけです。
それから第3に顧客に正しく接していることが挙げられます。ここにA,B.Cという3つの商品が販売されていたとします。Aはその会社が強く販売を推し進めている品物で、Cという品になると利益があまり出ないので会社はその販売を薦めません。
でも顧客の中には、Cの商品の方が向いているという所だってあるわけです。Cの方が幸せになるというのに、成果主義でAの販売を促進しているような内部問題が、逆に売上高を下げていることもあるわけです。
こうした会社の販売戦略に、嘘を言う、こうした仕事に疲れ果てたという社員が出てくるはずです。従ってお客との良好な関係を長続きさせたいなら、目の前にいるお客にとって、一番良いことを差し上げなさいと説いています。
この他にも4番目として、障がい者や地域住民のことをよく考慮していることを挙げていました。具体的にそれらを実践している、素晴らしい会社をいくつか紹介していましたが、また次回触れさせていただきます。
いつもこの坂本先生の講演をお聴きする度に、元気をもらえます。良いと解っていても、なかなか実践に踏み切らなければいつまで経っても会社は変わりません。いわゆる、茹でガエル状態になっている会社は少なくないと言います。弊社にしたって、耳の痛くなる話です。