会長の”三行日記”
2011.04.08
問われているエネルギ-政策転換 No.1987
昨夜はまた東北地方を襲う地震がありました。仙台では震度6強と、避難所で暮らす人々に追い討ちをかけるようにまた不安と恐怖をもたらしたのです。
これも先日の大地震の余震の一部とも伝えられていますが、これでもか、これでもかと情け容赦なく襲ってきて、人間ではどうしようもない自然の脅威を感じさせられるものです。
震度6強とは私も体験したことがありませんが、想像以上の揺れだと思われます。そして揺れている時間も比較的長かったと言われます。被災地の方々は未曾有の大地震をほぼ1ヶ月前に経験しているだけに、さぞかし怖い思いをされたのではないでしょうか。
新聞などで伝えているところでは、今回の未曾有の大地震は1000年に一度ぐらいの周期で起こると言われます。それだけに、もう当分の間は起こらないだろうと思っていましたが、昨日のような地震が起こると必ずしもそうとも言えません。
今回の災害で、決して他山の石とは捉えていませんが、心して備えなければいけないものと思っています。こうしてみると原子力に頼る、日本の推進してきたエネルギ-政策をここで大幅に見直す必要があるのではないでしょうか。
想定外の災害による事故ということがあまりにも強調されていて、原発に頼る電気の供給という問題が少し人々の議論から離れているように感じますが、やはり地震大国・日本ではそもそも無理のような気がします。
福島の人々が味わったような思いを二度とさせてはいけません。東電ばかりが悪者のように言われていますが、ここまで進めてきた前政権や、今回の咄嗟の対応に後手後手に廻ってしまった政府の責任は少なくないものと思います。
今朝の新聞でも、福島第一原発の4基の原子炉を廃炉とするには、最低でも11年の年月が掛かると、当初の設計製作をした東芝の関係者が語っています。
それでもスリ-マイルの廃炉処理のスピ-ドより、かなり速いと言われていますが、それだけ厄介な品物なのです。まして今回のように、一たび放射能汚染を引き起こしてしまえば、影響を蒙るところが半端ではないことは明らかです。
従って愛する子々孫々のためにも、少しでも美田を残さなければいけないという責務から、安全に安定した電力供給の方法をしっかりと考えていかなければなりません。
原爆による放射能の怖さをどの国よりも一番知り尽くしている我が国だけに、きっとその世界にも冠たる技術力を駆使して、効率の良い代替発電方法を開発できるものと信じています。またその道を選択せざるを得ないときを迎えているのではないでしょうか。