会長の”三行日記”

2011.03.25

ちょっと良い話part73 No.1978

あっちこっちで温かい、ちょっと良い話が聞かれます。こんな時こそ、日本人の本来持っている思いやりの心をふんだんに発揮したいものです。
 
11日の大地震発生時、私は地元から電車で1時間ほどのJR立川駅にいた。都内の鉄道は全て運転見合わせとなり、地元までの道のりが分からないので徒歩で帰宅することもできなかった。

利用できる交通機関はタクシ-だけで、やむなくその乗り場に並んだ。厳しい寒さの中で、5時間以上も長蛇の列にいた。

深夜、立川市の職員が毛布を配り始めた。後方から順に配られたが、私を含め、皆一刻も早く手にしたかったと思う。実際、寒さに耐え切れず、順番を無視してもらおうとする人も続出していた。

しばらくして私ももらえたが、私の辺りで配給はいったん途絶えてしまった。ふと目をやると、毛布を受け取った私ぐらいの年代の女性が、赤の他人であるお年寄りの方にそれを譲っていた。

女性は軽装で本当に寒そうだった。にもかかわらず、彼女は自分よりも他人を優先した。一方で、私はただ、もらえた安心感でいっぱいだった。私は女性の振る舞いに感心すると共に、利己的だった自分を恥じた。

 
投稿者は18歳の高校生とのことですが、同じ年代の人が自分のことより他人の傷みを思ってやっていたことだけに、強く心を動かされたのでしょう。
 
私も一昨日、静岡でのセミナ-を終え、電車で戻ってくるとき、計画停電の影響からJR東海道線でのダイヤが全て上下線とも富士駅で途切れていることで、ちょっと寒い思いをさせられました。
 
静岡を21時40数分に出た電車が、22時10分過ぎには富士駅に着いたのですが、それからの上りの電車が乗り継ぎが悪く、22時50分過ぎまでないのです。
 
およそ40分近く富士駅で足止めを食らってしまったのです。従って少し計画停電のことを恨めしく思ったわけですが、被災地で暮らしている大勢の人たちのことを考え、家に戻ってから少し反省させられたものです。
 
各企業がCMを自粛している関係で、テレビから繰り返し流されているACジャパンの広告、「“思い”は見えないけれど、“思いやり”は誰にでも見える」との言葉のように、こんなときだからこそ、みんなで優しい心で支え合っていきたいものです。