株式会社 アイソー




2008年09月の日記

ちょっと良い話part38

[2008年09月30日(火曜日)|No.1501]

いよいよ9月も今日でおしまいです。昨日あたりから半袖では肌寒く感ずる季節になってきました。いつの日にか...という、ちょっと良い話です。今の人たちには信じられないような話でしょうが、こんな時代の日本もあったのです。
 
昭和20年秋、戦争はもう終わっていました。でも当時7歳の私は、最年少の学童疎開児童として、まだ福島県のお寺で集団生活をしていました。東京の家が5月25日の大空襲で焼けてしまい帰るところがないのです。
 
まるまる太っていた私は、わずか半年間の疎開生活で骨と皮になり、皮膚は年老いたようにシワシワになりました。自分は食べなくても、子供には十分食べさせてくれていた親のありがたみが、幼い身にひしひしと実感されました。
 
配給のわずかな食料以外は何にも口に入れられない、不平を言って甘えることのできる大人は誰もいないし厳しい生活。空腹も、残暑も、シラミも、黙って耐えるしかありませんでした。
 
10月も末になって、ようやく東京に帰れることになりました。そのままではいかにもみすぼらしいということでか、町の床屋さんに連れていかれました。 
 
順番を待っている時、床屋のおばあちゃんが、「あんた達は、お国のために親からも離れてこんなになって、可哀想にねえ」と涙ぐみ、「こんなものしかないけど」と、お茶碗に梅干し1つと、その頃は貴重品だったお砂糖を1さじ入れ、お湯をかけて飲ませてくれました。
 
衰弱しきった体のすみずみにまで、甘酸っぱくあたたかい液体がしみわたり見ず知らずの自分のために泣いてくれた人がいるという感動に胸がふるえたのを覚えています。
 
あれから60数年、日本は今豊かになりましたが、時々テレビに映し出される、世界各地の不幸な子供達のやせ細った姿を見る時、私もあのおばあさんのようにならなければと思います。地球上から、飢えに苦しむ子供をなくすために。

 
物の不自由があっても、人の温かさが心に染み入る時代だったと思います。豊かさだけが決して人を変えたわけではないでしょうが、人のことにはお構いなし、というか構っている余裕がないとも言える現在に比べてどうでしょうか。私は決して今が良き時代だと思えないのですが...


甲子園はまだまだ遠い道のり

[2008年09月29日(月曜日)|No.1500]

我が母校野球部がひょっとしたらひょっとするかなという期待を込めて、週末の土曜日、浜松球場に駆けつけました。しかし残念ながら、その夢も空しく消え去りました。
 
春の選抜に向けての静岡県大会の準々決勝戦の話です。辛うじて東部大会の敗者復活戦で何とか生き残り、東部5位の資格でこの県大会に出場することができました。
 
この東部大会の戦前、現監督からは「この秋は戦力がまだ整っていない関係で、長い目で見てやって下さい」との話は聞いていました。しかし新チ−ムの特徴とも言えるのですが、ゲ−ムを積むことにより一戦一戦少しずつ力を付けていくのが、この秋の大会です。
 
幸い当チ−ムもこの傾向にあり、県大会に入ってからは1回戦、袋井商に延長15回の激戦の末、1−0でサヨナラ勝ち、続く2回戦も東部大会で負けていた韮山高に対し、7−1の逆転勝利を収めたのです。
 
こうして迎えた土曜日の準々決勝がこの対静清工戦だったのです。結果は1−8、7回コ−ルド負けで完敗です。とにかく当方の悪い所というか、これからの課題がはっきり出た試合でした。
 
まずバッティングが好球必打で積極的でないこと。確かに相手投手はこの時期にしては多少威力はあり、こちらの力を上回っていたかもしれません。だからこそ、追い込まれてから無理矢理振らされるのではなく、早いカウントから好球を積極的に狙っていくべきです。
 
ですから何度か作ったこちらのチャンスでも、1死満塁から2者連続三振などで、なかなか突破口を開けなかったのです。
 
それからバンド守備のまずさと、外野の守備力の違いが得点差に表われたような気がします。こちらの投手はサウスポ−ゆえ、投手と三塁手の前にバンドを転がされると、逆モ−ションになります。従って投手が取るなら素早くその処理をしなければいけないのですが、いまいち動きが緩慢です。
 
それに三塁手の出足が悪いのが加わっているので、こうしたスキを果敢に突かれていました。また外野手がまだ即席のようなところがあり、強い後ろ方向の打球でもボ−ルを見ながら走っているのです。
 
いわゆる目を切って追いかけていないのです。これではギリギリで追いつく当たりでも、楽々抜けてしまいます。まだまだこのように練習課題が多いように感じました。
 
でも監督が見抜いていたとおり、この試合でそうしたボロが全て出てしまったわけですが、これまでその実力の割には善戦したのではないかと思います。悲しいかな私を含む周囲が、実力のことは棚に上げ、ちょっと勝ち進むとどうしても期待を膨らませてしまうものです。
 
何しろあと一回勝つと選抜の選考基準となる、東海4県大会への出場が見えてくるからです。でもやはり、この秋もまぼろしで終わりました。しかし課題がしっかり分かっただけでも収穫が大きいというものです。
 
しっかりとした冬の走り込みを経て、来春にはこの課題も克服した、一回り大きく成長したチ−ムになって欲しいと願っています。


大モノの退陣

[2008年09月26日(金曜日)|No.1499]

ここに来て二人の大モノの退陣が発表されることになりました。一人は世界のホ−ムラン王の王監督、そして昨日サプライズ発表となった小泉元首相です。
 
まず王監督の方からですが、この方の人間性の素晴らしさは知らない人がいないくらい、誰もが認めるところです。あのイチロ−選手にしても、王監督に対しては否応もなく絶対的なものがあるみたいです。それだけ勝負師でなければわからない相通じるものから、特別な敬意を払う、偉大な存在であるからでしょう。
 
本拠地最後となる、24日でのヤフ−ド−ム最終戦でも多くのファンから惜しみない声援と拍手が送られていました。試合後にはナインから、日本一以来の胴上げもされていました。号泣している小久保選手などの姿を見ただけでも、王監督の人格者たる所以が垣間見えるところです。
 
ジャイアンツを去った後、14年間もこの福岡を拠点とするホ−クスにいたのですね。監督就任時、この福岡に来たばかりのとき、関連ホテルのモ−ニングコ−ルからは王監督の野太い声が聞こえてきたと言います。ファンを何よりも大切に愛していたからでしょう。
 
また背番号が89だったのですが、私は今までその意味が分かりませんでした。野球(89)を意味していたのですね。誰よりも人一倍野球を愛していた王監督でも、2年前の手術による体調不良には勝てませんでした。ゆっくりと養生してもらい、できれば来年春のWBCには何らかの形で関与してもらいたいものです。
 
また、奇人、変人と言われた小泉元首相が政界から引退するとの報道が走りました。この秋に予定されている衆議院選挙には出馬しないと言うのです。麻生総理が誕生した直後の話で、小泉さんらしいサプライズでした。
 
勘ぐってみれば麻生総理へのちょっぴりの皮肉とも受け取れます。元々小泉首相時代にその要職に就き、今日の準備が図ることができた麻生さんだけに、改革路線を引き継がないと言ったら裏切りとも受け取られたかもしれません。
 
でもそんなことより何より、この小泉さんという人は物事をはっきり言い、それに行動力が伴っただけに、今の政治家にはない不思議な魅力と人気を兼ね備えていたわけです。
 
それだけにこの小泉さんの抜けた自民党というのは、大きなマイナスではないかと思われます。麻生総理誕生直後の内閣支持率も前回の福田さんのときを下回っているみたいです。果たして今度の総選挙、自民党は大丈夫でしょうか。
 
こうした周囲の状況を察するのに人一倍嗅覚が優れた小泉さんだけに、麻生さんの独走となった総裁選に小泉さんなりのパフォ−マンスで応えたようにも思えます。
 
とにかくお二人とも引き際が見事ですね。まだまだ余力が残されているのにもかかわらず、惜しまれて去るのは、ある意味で男の美学かもしれません。こうした爽やかさが人々を引き付け、少しも憎まれなかった秘訣かもしれませんね。
 

 


反社会的勢力への対応

[2008年09月25日(木曜日)|No.1498]

先日、金融機関主催の勉強会で、反社会的勢力への対応や振り込め詐欺等の事例について学びました。
 
反社会的勢力というと何か解りにくいものですが、いわゆる暴力団や似非同和関係、総会屋、税務調査会などが該当します。
 
まず暴力団についてですが、最近ではいかにもコワモテの、昔からのやくざ風スタイルから変わってきているとのことです。中にはビシッと格好よいス−ツに身を包んでいる人もいますから、一見したところでは判らないケ-スも少なくないと言われています。
 
でも自分の目的達成には手段などお構いなしですから、被害防止の基本と心構えとしては、まずできる限り関与しないということです。
 
利用せず、金も出さず、関係を持たないのが何よりです。変に小手先で解決しようとすると、その場は丸く収まったようでも、恩義を頼りにクサリ縁ができやすいとのことです。
 
それから彼らを変に恐れないことや軽々しくみないことも必要です。彼らは見栄を張って生きている人たちですから、変な差別はせず、恥をかかせない方がよいのでしょう。
 
結局、関係も持たず、金にならなければ、彼らは何もしないということを知っておいた方がよいと思います。それから似非同和についてですが、よく本を買ってくれという、異常にしつこい電話を受けたことがありませんか。
 
それがこの類です。ただ一方的にまくし立て、さも弱者を救済するような正義感を装っている人たちです。この種の人たちへの対応も結構厄介で、言葉遣いや電話の切り方を間違ったりすると大変です。
 
こうして逃れられなくて書籍を送ってきたような場合は、次のように対処するとよいと言われています。
 
受け取り拒否でもよいのですが、間違って開けてしまったりした場合は、当社は書籍〇〇を注文した事実もなく、今後も購読する意志もありませんので返送します、という文面を付けて書留で送るのがよいとされています。
 
とにかくややこしい世の中ですから、いつどこでどんなことが起こるかも分かりません。それなりの人に必要以上に関与しないことが求められるものです。
 
蛇足ですが、振り込め詐欺が我が静岡県で多発していると聞きました。それだけ静岡県民はお人好しで人を信じやすいということなのでしょうか。


くよくよしない

[2008年09月24日(水曜日)|No.1497]

私自身の生き方として、努めている1つのことを紹介します。それは何よりも起こってしまったことにくよくよしないということです。
 
とかくマイナスの出来事が起こると、ああすればよかったとか、こうしとけばと思いがちですが、それはどんなものでしょう。覆水盆に返らずで、起きてしまったことを後で悔いてみたところで、事態は何も変わりません。
 
それならもっと前向きに考えなくてはと思うようになりました。と言っても、決してそのように達観したわけではなく、まだまだあれこれと引きずりやすいものですが、そのように努めるよう、意識して心がけています。
 
誰でも失敗があります。時として会社内でも業務に支障が出るような失敗もあります。しかし、だからと言って、その時の感情まかせで叱りつけてみたところで、元の状態に戻ることは絶対ありません。
 
それならば、もっとその失敗からの反省が活かせる方向にもっていかなければなりません。感情まかせで思い切り叱りつけるのと、一呼吸置いてから冷静になって相手を諭すのでは、どちらが効果があるのでしょうか。
 
答えは明白です。それならば起きてしまったことを嘆き、後悔するよりも、二度と起こらぬよう納得してもらった方が前向きです。1つの失敗から何とか取り返そうと、次への意欲にも繋がるものです。
 
また先日、紹介したイチロ−選手のように、周囲のマイナスのイメ-ジを自分から意識して遠ざけるということも必要かもしれません。
 
状況によるかもしれませんが、周囲が暗いような状態の中ではなかなかプラス思考で明るい気持ちにはなりにくいものです。それならば思い切ってそこから飛び出してみるのです。
 
また悪い方へ、悪い方へ考えがいくときは立ち止まってみるべきです。ゴルフでもよく言われるのですが、ティ−ショットの前に右に引っ掛けたらどうしようとか、池に落ちたらなどと、余分なことを考えてしまうと不思議とそのようになりやすいものです。
 
できればいつもプラス思考でいたいものです。またそうした果敢な挑戦なくして、新たな創造は生まれにくいと思っています。とにかく元気や活力は自分自身で創り出していくものではないでしょうか。


ちょっと変だなNO.9

[2008年09月22日(月曜日)|No.1496]

異常気象のみならず、地球がどこか変だなという話です。日本の全国各地で虫たちにも異変が起こっているそうです。
 
まずアルゼンチンアリの増殖です。現在、広島県の廿日市市を中心に、広島市などでもこのアリの被害が出ています。アルゼンチンアリは、繁殖力が異常に高く(普通のアリの数十倍)、2〜3日の間に台所が真っ黒になってしまうほど、増えることが有るそうです。
 
このアリが直接ヒトに及ぼす被害はありませんが、台所など屋内で発生すると日常生活に支障をきたすこともあります。また、木になっている果実に群がって食べるなどの被害が出ることもあるとのことです。
 
とにかく食べ物に群がり、真っ黒に覆い尽くしている姿は不気味で、人間にとっても大きな不快な思いや恐怖感まで与えている始末です。
 
また毒グモも出現しています。セアカゴケグモと言うのですが、もともと熱帯地方に分布する毒グモです。それがなぜ日本にと思われるかもしれませんが、沖縄地方しかいなかったものが大阪府や愛知県、三重県などでも発見されています。
 
愛知県では中部国際空港敷地内や木曽川河川敷でも頻繁に発見されているみたいです。クモに咬まれた症状としては、その直後は軽い痛みだけのものが、時間が経つにつれ次第に痛みが増し、発汗や熱なども伴うことがあると言われています。
 
このクモに咬まれても死に至ることはないそうですが、局所症状の激しい痛みや時には全身症状として、痛みや頭痛、嘔吐などいろいろなことも伴うので厄介なわけです。
 
それからアミメカゲロウという、トンボやカゲロウに似た虫なのですが、これが福島県会津若松市の阿賀川に大発生しています。汚れた川に住むと言われている虫だけに、それだけ阿賀川の汚れが進んでいるということなのでしょうか。
 
川に流れ込む下水や排水の影響で、このアミメカゲロウの幼虫を食べる魚が減ったのが原因だとも言われています。
 
蟹川橋という、この川に架かる橋があるそうですが、ここの街灯にアミメカゲロウが異常発生しているとのことです。そしてこの死骸が真っ白に橋の上を埋め尽くし、通りかかる車のスリップ事故まで起きているそうです。
 
この他にも熱帯のチョウが和歌山県で大発生しているとか、今、自然界には大きな異変が見られます。これも全て人間の仕業による環境の変化がもたらしたものでしょうが、このまま進んでいったらどうなることでしょうか。
 
韓国ではノ−カ−ズデイと言って、車を市街地に1日入れないような環境運動も実施されました。我が国も何か早急に対策を練らないと、ある日突然、人類が虫の大群に襲われるという、映画のような話が現実に起こるかもしれません。総裁選なんかはいいから、能書きを並べるのではなく、少しでも具体的な行動に表していきたいものです。 


8年連続200本安打

[2008年09月19日(金曜日)|No.1495]

イチロ−選手がとうとう大リ-グタイ記録となる、8年連続200本安打を達成しました。やっぱり凄い選手です。今シ-ズンはいまいち調子に乗れなかったようで心配していましたが、ここにきてあっという間に達成してしまったように思えます。
 
でもご本人のコメントでも、今シ-ズンに限っては苦しかったみたいです。7年も続けてきて、ここで途切れたら振り出しに戻ってしまうという思いからも、シ-ズン当初からこの記録のことを意識し続けていたようです。
 
それが禍したのか、前半戦はなかなかいつもの量産ペ−スにはなりませんでした。またチ-ムの低迷も手伝ったかもしれません。ここで、このイチロ−選手のやはり並ではない心がけを知ることができました。
 
負けゲ-ムの後、ロッカ−ル−ムに長く留まらないように心がけたと言うのです。チ-ムが調子悪いとどうしても周囲は暗くなります。ちょうど昨夜の巨人に3連敗した阪神のようにです。愚痴やぼやきも出るかもしれません。
 
そうしたマイナスのイメ−ジをできる限り自分に植え付けないようにしたのです。ここが一流選手たる所以かもしれません。記録達成のヒットは遊撃前のボテボテのゴロでした。かっこ良く決めたかったというイチロ−選手にとっては少し不満だったかもしれませんが、これもイチロ−選手ならでのものです。
 
さあ、こうなったら張本選手の日本記録を抜くのはもう時間の問題でしょう。それよりもピ−トロ−ズの持つ大リ−グ最多安打記録に挑戦してもらいたいものです。
 
日米通産の安打数ですから参考記録にしかならないでしょうが、イチロ−選手のことですから、大リ−グにおいても十分説得力はあるものでしょう。この栄光の陰には人知れぬ弛まない努力が潜んでいるのを忘れてはいけないものですが、ますます進化していってもらいたいものです。まさに日本人の誇りではないでしょうか。


ちょっと良い話part37

[2008年09月18日(木曜日)|No.1494]

すてきなお嬢さん」という、ちょっと良い話を紹介します。
 
私鉄とJRの駅が少々離れているような場合、地下鉄の駅の入口はとかくわかりにくいものです。あれは梅雨時のむし暑い午後、JR秋葉原駅から都営地下鉄岩本町駅に向かっている時のことです。
 
その岩本町駅がわからず、ちょうど通りがかりの若いお嬢さんに駅を尋ねました。すると身振り手振りで教えてくださって、その時初めて「お話しできない方なのだな」と気づいたのです。
 
でも私は、丁寧に教わったのでしばらく行ったところで駅の入口を見つけることができ、ほっとしました。何気なく後ろを振り返ると、なんと、そのお嬢さんは私が間違いなく岩本町駅がわかるかどうか、見届けてくださっていたのです。
 
私も「おかげさまでわかりましたよ」と心で言いながら目礼すると、遠くでお嬢さんも笑顔で手を振ってくださっていました。
 
思いがけない出会いから心と心がかよいあって、言葉を介さなくても、こんなにもあったかな思いをさせてくださったあのお嬢さんに、感謝の気持ちでいっぱいでした。
 
私もどんな方にもやさしく接してあげたいと、心底思ったものでした。心やさしいお嬢さんの前途に「幸せあれ」と、願わずにはいられませんでした。

 
北京でのパラリンピックも無事、閉幕致しました。その競技の中からも、私たちに多くの感動を与えてくれました。そこには自分が置かれている障がいを、障がいとは全く思わず、必死にアスリ-トとして取り組んでいる彼らの姿があり、強く胸を打たれました。
 
こうしてみると、障がいという定義について少し考えさせられてしまいます。五体満足に生まれながら、他人の迷惑を顧みなかったり、人を平気で騙したりする、「心の病」を持った人の方がずっと障がい者と言えるのではないでしょうか。また自分の痛みを知る人は他人の痛みにも気づきやすいから、人に優しくなれるのではないでしょうか。


「日本でいちばん大切にしたい会社」より

[2008年09月17日(水曜日)|No.1493]

アメリカ証券業界大手4番目のリーマン・ブラザーズが破綻しました。アメリカがくしゃみをすると風邪を引く日本だけに金融界や日本経済に与える影響が心配されます。
 
さて法政大学教授・坂本光司さんが出されている、著書「日本でいちばん大切にしたい会社」を読み始めています。その第1部に会社経営の使命と責任について、こう採り上げています。
 
まず会社は五人に対する使命と責任があると指摘します。その第1番目として何よりも社員とその家族を幸せにすることを挙げています。お客様は神様のように1番目に捉えている会社が多いだけになぜと思われるかもしれません。
 
その理由は次のとおりです。お客様を感動させる商品を生み出したり、サ−ビスを提供するのは全て社員の力によるものです。その社員が会社に不平・不満を抱いていてはこうした感動の提供ができるはずがないという理論からです。
 
そして2番目は外注先・下請企業の社員を幸せにすることです。その方達を社外社員と呼び、制服が違うだけの我が社の社員として位置づけています。ここでこんなふうなことを指摘していました。
 
ある大手企業は自社の経常利益率が10〜20%、また30%に達するところもあります。しかしこうした企業の下請企業や関連会社は総じてその利益率が低く、ほんの2〜3%や赤字企業も少なくありません。
 
これってなんだか変だと思いませんか。下請企業だけにコストダウンを年々押し付け、自分たちはぬくぬくと利益を上げています。こんなことをしていたら下請・外注企業の反発が強まるばかりです。そして挙げ句の果てが発注者離れや廃業に追い込んでしまいます。
 
これで一番困るのが発注者自身だと言っているのです。片方が勝って片方が負けたというのは健全な組織ではありません。誰かの犠牲の上に成り立つ組織は正しくないと指摘しています。
 
その他、3つ目には顧客、そして地域社会、最後に株主と続きます。また詳しくは後日触れたいと思いますが、企業は人なり、改めて社員とその家族の幸福を追求していかなければいけない責任を感じています。
 
ですから事故米を転売し、騒ぎが大きくなった途端、社員を全員解雇した三笠フ−ズのような会社は二重の過失を犯していて、その風上にも置けない、とんでもない存在なのです。


お祭りから拾ったお話

[2008年09月16日(火曜日)|No.1492]

1492回目ですか、年号ではコロンブスがアメリカ大陸を発見した年です。(少しも関係ないですね)少しでも読んでいただいている方々に支えられて今日まで来ておりますが、三日坊主の我が輩としてはよく続いていると思っています。改めて感謝申し上げます。
 
さてこの週末、予定通り地元の祭典が執り行われました。祭典委員長はじめ皆さんの心がけが善いせいか、お天気にも恵まれ、つつがなく終了することができました。お陰様で祝儀も6年前の当番町前回時を上回り、何とか採算をとることができました。会計係としては役目も果たし、やれやれの気持ちでほっとしています。
 
この祭典の中で拾った話題を1つ紹介いたします。アクシデントに対しての対応1つで、また違った展開が生まれるという話です。
 
土曜日、お神輿の巡礼も終わり、夜の演芸やら景品抽選会も多くの人が集まって頂き、大好評のうち終了しました。このお祭りのメインはほとんどこの土曜日ですから、まずはやれやれ一安心してその日の片づけを終え引き上げました。
 
そして翌朝、私に頼まれていた、神社例祭用の神棚に上げる鯛をいただきに、近所のス−パ−に出掛けました。ところが応対に出たス−パ−の担当者が、そんな予約を聞いていないと言うのです。その場ですぐ依頼者に電話をしたら、間違いなく頼んでいるとのことです。
 
そうしたやりとりを告げると、先方は事情をもう即座に飲み込んだのか、とにかくこちらの手配ミスだと思いますが、例祭に上げる鯛がなくては困るでしょうから、ちょっと見てくださいと言われて奥に連れていかれました。
 
あげものにしては一回り小ぶりでしたが、そこには金目が1匹、養殖かもしれませんが真鯛が2匹しかありませんでした。小さいなどとはもう言ってはいられませんでしたので、その場でそれを1匹ずついただくこととして値段を尋ねました。
 
そしたら「値段なんかいくらでもいいです。私どもの責任でご迷惑を掛けたのですから」と。応対してくれた方はたぶん売り場の責任者だったのでしょう。いただいた金目と真鯛各1匹で何と596円の値札がついていました。これにはレジの女性もさすがにびっくりしていて、間違いではないかと聞いてきたほどです。
 
でも人間関係というものは面白いもので、これだけでは終わらないものです。何とか採算もとれている関係で、当初控え目にしようとしていた夕方からの直会(なおらい)も、もう少し華を添えようとのことになり寿司の大皿を急遽頼むことになりました。
 
こうなったら、寿司もやっていることから、先ほどのス−パ−の魚屋さんに頼みたくなるものです。商売抜きの596円がそうして40000円の商いにまで繋がるのです。決してこうしたお金の問題ではないのですが、お互い血の通った人間であるゆえ、その心意気が嬉しくて何とかしたくなるものです。
 
これが昔からよく言われる「魚心あれば水心」というものなのでしょうか。ただ目先の利益に振り回されるのではなく、信用と責任をしっかりと考えた対応は、私たちのビジネスにも少なからぬヒントをいただけるものです。


華より実

[2008年09月11日(木曜日)|No.1491]

9月11日、この日が長男の誕生日であるが故に、世界中が驚嘆した悲惨な事件が今でもしっかりと思い起こされます。同じようなことが起きなければと心配していた北京五輪も、大過なく過ぎ去り、まずは一安心している今日です。改めて同時テロの被災者の方々に心よりご冥福をお祈りします。
 
さて、星野監督が、火だるまになっているオレが火中の栗を拾えるはずがないと、WBC監督の辞退を表明したばかりですが、日本野球の再建とも言えるこの監督の去就に人々の注目が集まっています。
 
このWBCではないのですが、いつも配信して頂いているメルマガでオリックスの大石監督について触れていました。この方は地元・静岡商出身の方ですが、成績不振のためシ−ズン途中で辞任した外国人監督の後を受けて、オリックスの監督代行から監督に正式に就任しました。
 
でもここでも触れていましたが、シ−ズン途中でなかったらまずその就任はなかっただろうと言われています。野球はよく知っていて玄人好みの方ですが、華々しい派手さがないからです。このオリックスでヘッドコ−チだったが故に急場凌ぎという形で引き継いだのです。
 
しかし就任当時は最下位を低迷していたオリックスですが、ご存知の通り、現在は破竹の勢いで首位西武をも揺るがす2位まで浮上しています。昨日も9回2死から2点差をひっくり返してサヨナラ勝ちです。9月に入ってからこれで7勝1敗で首位とは4ゲ−ム差まで迫り、優勝も夢ではなくなりました。
 
これも選手が皆その気になっている結果です。そうした選手をうまく乗せたり、気持ちよく働かせているのは、まさに大石監督の手腕と言ってもよいでしょう。
 
今までのところ、シ−ズン途中で監督を引き継ぎ、監督代行で成功した人は少ないと言われています。しいて言えばカ−プの全盛時代を築き上げた古葉さんぐらいでしょう。こうした数少ない成功者に、この大石監督も入るかもしれません。
 
平凡に見えた大石監督ですが、その職に就いた途端、想像以上の力を発揮しています。大選手、必ずしも名監督ならずという言葉もありますが、逆に苦労人ほど選手の気持ちもよく解り、配慮も行き届くというものです。
 
ただ名高い華のある人に注目しがちなものですが、こうしたリ−ダ−の基準というものも見直さなければいけなくなるかもしれません。昔、自分のことをひっそりと咲く月見草呼ばわりした野村さんは別として、まだまだ埋もれている素材は意外なところにあるかもしれません。大石監督の手腕に注目し、大きな成果が上がるよう、これからを期待したくなるものです。
 
明日は地元祭典の準備のため、出社できません。カキコミを休ませて頂きますのでご了承下さい。


私たちの望むもの

[2008年09月10日(水曜日)|No.1490]

昨日触れた三笠フ-ズでは、9日付けで全従業員100人を解雇したそうです。経営者の責任まで早々に投げ出し、これでいいのかなと、企業の責任とその在り方を強く感じさせられています。
 
一方では自民党総裁選の動きが活発になっています。何か華々しいような雰囲気はありますが、昔の政治家と違って小粒というか、この人に託せば大丈夫という人がいません。扇動するマスコミに振り回されず、私たちは日本の将来というものを今、しっかり考えなければいけない時のような気がします。
 
こうした、いまいち頼りない政府の施策で1つ嬉しいものを見つけました。高速道路の値下げが一部はこの16日から、それ以外は来月10月から実施になるようです。
 
全てETC車を対象としたものですが、平日は新たに午後10時から午前0時までを3割引き、また今まで4割引きだった午前0時から同4時までの時間帯を5割引きとするそうです。
 
また観光振興対策として、土曜日と日曜日は午前9時から午後5時までを、100km未満で5割引きにするとのことです。その実施機関は1年間ということですが、ガソリンなど高くなり、家計が逼迫して車など使いにくくなっている現在、比較的早めに打ち出した対策は評価されるものではないでしょうか。
 
このようにその時代に見合った施策を打ち出していくことは絶対必要です。一部に取りざたされている消費税の値上げなど、財源不足から必然的のようにも言われていますが、この時代に果たしてうなづけるものでしょうか。
 
国民の間には今、閉塞感が漂っています。明日の世界が読みにくくなっているのです。こうした中、その負担を益々課すようなことがあれば、考えものです。
 
必要なのは人々をまず元気にさせることではないでしょうか。やる気が出て活力がみなぎる社会にならなければ、未来に繋がるものは生まれてはきません。何か、そうした夢を感じさせるリ−ダ−の出現を望みたいところです。10月に市長選がある、我が街・沼津にも同じことが言えますね。


事故米の食用転売

[2008年09月09日(火曜日)|No.1489]

米の卸売り加工業である三笠フ−ズという会社がとんでもないことを引き起こしました。食べてはいけない事故米というものを食用に転売していたのです。
 
この事故米というものは、国が買い取って保管、販売する政府米(外国産を含む)のうち、水にぬれたりカビや基準値を超える残留農薬が検出されて食用に回せない米のことを言います。
 
その用途としては工業用糊などに限定し販売されているものであり、従って価格も通常の食品加工用米の1/5ぐらいと言われています。
 
これを食用に回すなど言語道断、まったくあきれた話です。また事故米とは知らず、この米を購入していた、鹿児島県の焼酎メ−カ−が大きな被害を受けています。
 
醸造していた有名ブランドの焼酎がこの米を使用していた為で、約30万本を自主回収し、損失額は少なくとも3億円にのぼると言われています。芋焼酎の隠れたファンでもある私なんか、思わず”もったいない”と思わないわけにはいきません。
 
大変な被害です。まさかそのような米を売りつけられているなどとは夢にも思っていなかったと思われます。でも少し変だなと思ったのが、この米などを管理している農林水産省の対応です。
 
既に昨年の1月の時点で、この会社の不正を告発する情報が複数も寄せられていたと言うのです。それから何度か検査したと言うのですが、見抜けず、結果的には汚染米の転売量が拡大してしまったのです。
 
この時点で見抜いていれば焼酎メ−カ−などの関連仕入先も、被害が少なくて済んだはずです。こんなところにも、よく言われるお役所仕事がわざわいとなっていたのです。
 
それにしても、相も変わらず、安全な食品の提供という、食品業者の基本的スタンスであるモラルが大きく歪められています。記者会見で全て私の責任と言って、社長が頭を下げていましたが、そんなことで済まされることなのでしょうか。
 
ある意味では承知でやっているだけ、中国の毒入り餃子よりもっと卑劣だとも言えるものです。こうした良心の呵責というものに少しは咎められることがないものでしょうか。
 
この会社の置かれている環境は知る由もありませんが、ただ身勝手な欲のかたまりのようで、あまりにも最低な行為にムカムカさせられています。


地域を支えるリ−ダ−

[2008年09月08日(月曜日)|No.1488]

昨日は沼津市内、ほとんどの所は校区祭と言って、校区の中での地域対抗運動会が行われました。私たち片浜校区も地元・大諏訪の他、全部で5つの字(地域)が、夏の暑さがぶり返して大変な中、競い合っていた一日でした。
 
でももうちょっとで還暦に手が届く歳になってしまった当方には、残念ながら昔と違って華やかな出番やお呼びがないものです。昨日参加したレ−スがパン獲り競争(私は説明をよく聞いていなかったので、恥ずかしながらパン喰い競争だと思ってパンを一人でくわえていました)です。
 
パン喰い、いやパン獲り競争などは、ひと昔前まで敬老会やお年寄りがやっていた競技です。いよいよこんなものしか出番がなくなってきたのかと思うと、ちょっぴり寂しく昔が恋しくなるものです。
 
また今週末は地元の八幡宮の祭典です。私たち中小企業と一緒で、地域とは切っても切れない、いろいろな関係やしがらみがあるものです。この孤軍奮闘している祭典委員長をちょっと紹介したいと思います。
 
この祭典委員長、9月に行うお祭りの準備で、もう春先から動いているのです。私の2級上の方ですが、実によく動きます。極端に言うと、これに関する準備をほとんど一人でやってしまったとも言えるものです。
 
サラリ-マンですから休みだって自由には取れないはずですが、限られた時間の中、実に細々とよく動いてやってくれました。ここに至るまでの休日はやれ資料作りとか、いろいろな物の手配で、潰していたのではないかと思われます。
 
またお祭りと言うと、古くからの慣習等あるものですから、私たち世代にしっかりと引き継がれていないものが少なくありません。
 
たとえば、しめ縄や御幣の作り方、神社本殿の飾り付けやお供物などの並べ方等に至るまで、いろいろと細かなものまであるものです。
 
そうしたものから、各班の作業準備に至るまで全てお一人で、とうとう仕切ってやってしまったのです。そしてただやるというだけではなく、次の方に引き継ぐ資料まで整理してしっかりと残してくれています。
 
こんなわけですから、今まで何もやらなかったこちらも動かないわけにはいかなくなってしまったのです。一生懸命、せめてお金の苦労ぐらいはさせないよう、努めたくなるものです。
  
やはり全てに共通することですが、トップが動けば周りも動かないわけにはいかなくなるものです。ここまで来たら、この祭典委員長のため、是非お祭りがお天気で無事終わってくれることを願いたいものです。また皆がそうしたやる気とその気にさせられれば、結果はおのずからついてくるのではないでしょうか。

 


ちょっと変だなNO.8

[2008年09月05日(金曜日)|No.1487]

北京五輪で悲願が叶い、見事金メダルに輝いた女子ソフトボ-ルのメンバ-があっちこっちで引っ張りだこです。私は本当に死力を尽くして頑張っただけに、今は思いっきり楽しんだらよいと思います。また眺めていて、それぞれの肩の荷が下り、その満足感から晴れやかな思いがこちらまで伝わってきて楽しくなるものです。
 
この女子ソフトボ-ルについて、次期ロンドン五輪に向けての強化費が大幅にランク低下になるという記事を読みました。北京に向けては最高の特Aだったのが、これからは最低のDランクに格下げされたのです。金額で言うと、7000万円から300〜400万円に激減するのです。
 
ずいぶんと極端な話だなというのが実感です。これを決めたJOCが言うように、ロンドンではこの競技そのものがないのだから仕方がないようにも思えますが、折角盛り上がったソフトボ-ル熱にも水を差す話です。
 
ロンドンはまだしも、その次の五輪でまた復活を目指しているからです。このように一旦、強化費などを削減したら、これから伸びていく素晴らしい選手を育て上げていくのにも問題です。
 
それはまた復活した時点からなどと言っていたら手遅れなのです。折角、彼女たちの頑張りのお陰で世界一になったのだから、ただお定まりの論理からではなく、その奮闘に応えてやる、温かく差し伸べてやる手を再考してもらいたいものです。
 
また来年のWBCの野球監督についての話です。大好きな(?)巨人軍オ−ナ−はいち早く星野監督がやるべきだなどと伝えています。しかしどうでしょうか。私はじっくりとそれに相応しい人選をした方がよいと考えます。
 
まず北京五輪の結果から、しっかりと日本の野球そのものを分析し直さなければなりません。何しろライバルと呼ばれた韓国、キュ−バ、アメリカに対し、予選リ−グから1勝もしていないのです。これは由々しきことだと思います。
 
今までの日本の野球が通用しなくなっているとも言えるものです。まあ、もっとも前回のWBCはイチロ−選手もいたし、松坂、福留選手など、現在大リ-グで活躍している選手の力も加わっていました。
 
次回がまたこの力を借りれるかどうかは別として、選手の持っている力を十二分に発揮させることができるかどうかは、全て束ねる監督に掛かっていることと思われます。
 
とにかく自民党の総裁選ではないのですが、密室におき一部有力者だけで取り決めるのではなく、公平で全ての人が納得できるような人選を是非行って欲しいものです。
 


愛は地球を救う

[2008年09月04日(木曜日)|No.1486]

日本テレビ『愛は地球を救う』という、24時間テレビを観ました。もちろん、その全てではありませんが、ときどき目にした画面には障害を持った方や、生まれつきの病気を持つ方が、必死に負けまいと前向きに取り組む姿が紹介されていました。
 
そこには兄弟揃って白血病に冒され、亡くなった兄の経験を活かしながら必死に生きようとする幼き弟の姿もありました。幸いにもドナ−提供者に恵まれ、完治までの苦しい副作用と戦っている少年には、良くなったら巨人・上原投手と交わしたキャッチボ−ルの約束が、励みとなって支えられています。
 
また父親が母親以外の女性と接した関係で、家族全部がHIVに感染されているタイの実情も描かれていました。こうした子どもたちを集めている治療施設に住む、父親が許せず、自分の将来を不安視している可憐な少女の存在にも目を惹かれました。
 
その他にも障害を苦にせず、必死に生きている子どもたちを大勢紹介していました。それは改めて私たちにとっても、もっと生きるということに真剣に考えさせられるものでした。
 
そして番組のフィナ−レはお笑いタレントのエド・はるみさんによる、113キロマラソン挑戦でした。女性ランナ−最長となる、このマラソンを雨が降り続いたりした悪天候にもめげず、見事完走しました。
 
113キロという気が遠くなるような距離を走破(踏破?)するだけでも凄い話です。テレビ局主導でどうしても演出がかっているのは気になるところですが、これだけ長い時間付き合っていると、その人間の持つ本性みたいなものが見抜けるものです。
 
そうした意味では、今回のエドさんはやはり苦労人だなというのが実感です。脚がずいぶんと痛いのにもかかわらず、詰め掛けた沿道の人たちには終始、頭を下げ笑顔で応えていました。
 
それは今までの、なかなか芽の出なかった彼女の人生から、やっと運命が切り開けた今日への素直な感謝の想いではないでしょうか。私にはそのように感じられたものでした。
 
このエド・はるみさんもそうですが、女子ソフトボ-ルや陸上男子400mリレ-の皆さんなど、皆に共通しているのが、あきらめなければ夢は開けるということです。くどいようですが、これを知ってか知らずか、我が国の総理が簡単に投げ出し、あきらめてしまったことは、つくづく残念に思えて仕方がありません。


祭典の寄付集め

[2008年09月03日(水曜日)|No.1485]

地区の八幡宮の祭典が9月13〜14日で開かれます。今年は運悪く(?)祭典の当番町に当たっているため、休みの日曜日ごと、その準備に追われています。
 
また私に押し付けられたのが会計責任者です。そんなにメチャクチャ大きな祭典ではないと言っても、やはり200万円ぐらいのお金が掛かります。
 
かつての良き時代とは異なり、この不景気の時勢では寄付金を集めるのも大変です。でもやらなければ仕方ないことから、重い腰に鞭打って対象先にお願い訪問をさせていただいております。
 
このお願いの仕方もやってみて解ったのですが、いきなり集めようとしても無理があるものです。幸い、事前にアドバイスを頂ける方があって、最低でも2回訪問することがそのコツであるそうです。
 
まず1回目はこうしたお願い文も交えた、記念品や祭典への招待状をお持ちするのです。そしてさりげなく、どこかに次回訪問させていただく予定を記しておきます。また同行者は一人や二人ではなく、賑やかしでも大勢いた方が効果が上がります。
 
そしてその1回目は丁重にお願いして、頂ける所は別として、そのまま帰ってくるのがよいように思われます。こうして再度、さりげなく記した日時に再訪問するのです。
 
またこの緊縮財政の折、訪問先もお定まりの所ばかりを選んではいられません。少しでも多く集めなければいけないことから、先方は迷惑であっても、隣の自治会地域の顔見知り企業まで脚を伸ばしました。
 
いつもはこのようなことでは訪れないことから、先方の少し当惑した様子が伝わってくるものですが、それはもう大人の世界ですから、こちらの顔も立ててもらえるというものです。
 
こうして訪れたほとんどの企業さんが何らかの協力をして頂きました。有難いものです。中には今回はあなたの顔を立てて協力はさせてもらうが、次回からは勘弁して下さい、ですから寄付金の貼り紙も出さないでと頼まれるところもあるくらいです。
 
これなど、まさに押し付けのようなものです。ちょっとばつが悪い思いですが、自分のことではとてもこのように厚かましく振舞えないものです。寄付金のお願いなどは、このように6年に1回のことだからできるようなものでしょうが、やはりやりたくないものです。
 
蛇足ながら、家内から「そのくらい自社の営業にも身を入れたらよいのに」とのキツ−イ一発がありました。何とも言い訳ができず、返す言葉のないものです。


福田首相の辞任

[2008年09月02日(火曜日)|No.1484]

福田首相が辞任です。この突然の辞任表明はいったい何なのでしょうか。国民の多くが訝るもので、わけが解りません。昨年の同様な時期の安倍さん辞任に引き続き、またもや総理大臣が変わるのです。
 
ある意味では職場放棄とも受け取れるようなものです。内閣総理大臣というものは、もちろん多数党から選ばれるものですが、その任務は一党一派の都合だけでは賄いきれません。
 
でも辞任の理由を眺めていると、どうも次の総選挙ではこの人が党の顔では勝てそうもないとか、サミットや内閣改造をやっても少しも支持率が上がらないといった、党利党略だけを意識しているような気がします。
 
肝心かなめな政治・経済においての役目はどこにいったのでしょうか。今、日本経済にしたって決して順風満帆な時ではありません。留まるところを知らない物価上昇や株価低迷など、むしろ大きな低迷期に差し掛かり、これからがその建て直しを図らなければいけない時でもあります。
 
また対外的にも拉致被害者の究明などを、政府をあげてとことんやると言ったばかりでもあります。そしてアフガニスタンの伊藤さんの問題だって、ある人は被害者がアメリカ人だったら戦争になっていると、言っているくらいの簡単な問題ではないはずです。
 
そうした山積する諸問題に対し、12日からの臨時国会を召集し対処しなければいけない時期でもあったわけです。もちろん太田さんだか、なんだか判らない農水省の大臣のいい加減な事務所問題だって控えています。
 
それをいとも簡単に投げ出してしまう、このぶざまな体たらくです。これが日本という一国のトップの実態なのでしょうか。ある意味では今の日本というものを象徴しているのかもしれません。
 
夏が過ぎ去ろうとしている今日、甲子園や北京五輪から頂いた多くの感動は、決してあきらめなかったことにより生まれています。子どもたちにも日頃から、最後まであきらめなかったら必ずよい結果が伴なうものと教えているはずです。大人でもあり、しかも一番トップにいる人がこれでは、全く言い訳ができない、恥ずかしいものです。


弊社経営革新計画承認について

[2008年09月01日(月曜日)|No.1483]

2ヶ月ごとのカレンダ−がもう残り2枚となってしまいました。そこに示される写真は夏の真っ青な海は既になく、赤や黄色に色づいた紅葉の景色です。今年もだんだん押し詰まってきたような気持ちにもさせられます。
 
今日はちょっと弊社の宣伝をさせていただきます。7月2日付で県から承認が下りた経営革新計画についてです。弊社が承認されたのは丘陵地の住宅・別荘向け乗用モノレ−ルの電気式動力装置の開発・生産です。
 
別荘地などに行くとよく見かけるのが駐車場から家の玄関まで遠いことです。また地形的にも急角度な所が多く、若いときならまだしも、住民が高齢化してくるとそのアクセスがどうしてもしんどくなってくるものです。
 
そこで提案させていただくのが乗用ワゴン式モノレ−ルの導入です。敷設されたレ−ルの上を動力の200V電動機で乗用ワゴンを走らせるのです。今までの一般的なディ−ゼルエンジン式のものと違って、電気動力式ですから、まず音が静かなことです。
 
それから人間が乗り込むわけですから安全で快適さを追求しなければなりません。それぞれの停まるステ−ションの前にはセンサを設置して、安全でスム−スに停まれるよう可変速制御を施しています。もちろん上り下りの速度切替も可能です。
 
さらには高齢者用として、車椅子ごとワゴンに乗り込むことができるよう、配慮されています。これならどんな急角度な場所であっても、あらゆる人の乗降が可能となるものです。
 
軽井沢や伊豆などを調査したところ、対象が数万戸もあり、大衆車購入価格程度であれば導入を検討してもよいとの調査結果も出ています。
 
またこの革新計画承認に際しては金融機関から少なくないサポ−トも頂いています。そんなことから、その勧めにより、来る10月21〜22日に東京ビッグサイトで開かれるビジネスサミットにも出展することが決まりました。
 
まだほとんどその準備としては手付かずの状態ですが、今後その計画実施の手始めとしても、省エネ提案と併せ、果敢にチャレンジしていきたいと思っています。まずは動かなければ何も生まれません。我が社としては初めてのチャレンジですが、これも大きな学びと経験と捉え、前向きに突き進んでいきたいと思っています。