--------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月31日(月) NO.296 Winter is over     ”春は選抜から”と呼ばれる高校野球も、いよいよベスト8が出揃い今日は準々決勝です。   関東2校、中国・四国が各1校、それから今年は元気な近畿勢4校の対決です。例年残っている   九州勢は早々に姿を消してしまいましたが、毎日白熱した好ゲ-ムが展開されています。   一方、プロ野球も先週の金曜日から始まりました。   セリ-グではドラゴンズが良いスタ-トを切りました。投手力も整備され、今年は優勝を巨人と争う   存在になるのではないかと思います。松井が入った、大リ-グから目が離せなくなったことからも   日本のプロ野球も面白い展開を心がけないと、お客が逃げてしまうことにもなりかねません。   危機感を持って臨んでもらいたいものです。   3月も今日で終わり、いよいよ明日からはフレッシュな息吹が感じられる4月です。北国でも長かっ   た冬にようやく別れが告げることができ、ほっとしているのではないかと思います。   入学、入社、転勤、新年度の季節です。何かと忙しい時期でもありますが、1年のうちでも一番夢   や希望に満たされる、春爛漫のこの時期を大いに楽しみたいと思います。   やはり春は初々しく、けじめをつけやすくていいですね。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月29日(土) NO.295 旅立ちのとき     この春から大学生になる娘の引っ越しで、27、28日と2日間、私はお休みを頂き大阪まで行っ   てまいりました。大阪と言っても、どちらかと言えば京都に近い枚方の少し山の中です。   お陰で、街中ではない為、女学生専用の1ル-ムマンションと言っても、比較的安い値段でお借り   することができます。部屋の広さは、ベッドが置けてその横に、布団を敷こうと思えばぎりぎりで   2人分ぐらいですから、6畳ちょっとというところでしょうか。それに押入のような収納スペ-スと   バス・トイレ、簡易なキッチンの流し台がついていますので、学生が1人で暮らしていくのには十分   ではないかと思います。   予め電話でこの日に伺う旨、管理人であるオ-ナ-さんに連絡を取っていたにせよ、部屋の中は   隅々まで掃除が行き届き、カ-テンや床の絨毯まで新調してくれ、その上新しい冷蔵庫と木製の   衣類などを入れることができるキャビネットまで用意してくれていました。特に洗面所の蛇口などは   それ用の業者が入ったのか、新品と見間違えるほどピカピカに磨かれていました。   有り難いことです。最初の部屋決めの時にも感じていたことですが、とにかく管理人さんの対応が   とても良いので、安心してこれから娘を預け、お願いすることができます。   また電気製品を現地で調達したのですが、その安さに驚きました。テレビ(15インチ)・ビデオ・   オ-ブンレンジ・炊飯器(3合用)・ドライヤ-など、持ちきれないほど購入したにもかかわらず、   支払代金は何と6万円にも満たない金額です。私が古いのかもしれませんが、昔では考えられな   い額です。またこちらから持っていったオ-ディオ製品と併せ、部屋のレイアウトが決まってからは   その接続配線です。いくら電気屋の端くれと言っても、無事テレビから綺麗な映像が飛び出して来   ないことには、こちらの面目が立ちません。   幸いに何とか問題なく、音や画面が立ち上がったので、少しは畏敬の念を持ってくれたことでしょう   帰りがけ、いくら後日の入学式まで母親が連れ添うからと言っても、こちらの気持ちを知ってか、   知らずか、別れの感傷など露ほども見せず、いたってご機嫌そのものの娘がちょっぴり恨めしげに   思えました。でもすっかり綺麗になったマイル-ムが、本人にとってはお城のようなもので、夢は   どんどん膨らむわけですから、仕方がないことです。   それが分かっていても、割り切れないのが父親の気持ちというものです。   一人だけの400kmにも及ぶ帰り道は、とてもとても長い距離でした。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月26日(水) NO.294 イノシシ騒動     先日の日曜日、地元の香貫山周辺で大規模なイノシシ狩りが行われました。   これはこのところ、2回ほどイノシシが街中まで出没し、それぞれ6人ぐらいの人達がケガを負った   ことからです。その1回目はちょうど私達が地域一斉清掃で、海岸線の松林のゴミ拾いを行って   いるときに起こりました。私達は目にはしませんでしたが、隣の自治会である松長の住民がこの   イノシシと出くわしたそうです。このお陰で作業を少し早めに切り上げたとも言われています。   俗に緒突猛進という言葉が知られていますが、本来イノシシはこちらから危害を加えない限り、襲   ってこないと言われています。やはり生態系が少しづつ変化しているのでしょう。   この香貫山では4頭が銃にて捕獲されたとのことです。   先日テレビを騒がせていた猿といい、動物達もだんだん住みにくい世の中になっているのですね。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月25日(火) NO.293 メガネ     年を取ってくると嫌ですね。メガネに不自由します。私は近眼なのですが、50を過ぎてから近い   ものも見えにくくなってきました。そう、老眼なのです。   以前、誰かから近眼の人は年を取ると老眼になってくるから、ちょうど視力が調節されメガネが不   要になることもあると言われ、楽しみにしていたのですが、そんなことはありません。   仕事でもコンピュ-タを酷使しているから、近眼も進んでいるくらいです。   こうなると、後は遠近両用のメガネしかありません。相手から見て、昔みたいに老眼の部分がはっ   きり分かるような作りではなく、さすがにその技術の進歩を感じますが、やはり慣れるまでは使い   易いものではありません。眼鏡屋さんの薦めで、結局は仕事用にと、中近と呼ばれるものまで購   入することになりました。いやはや高い買い物になりました。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月24日(月) NO.292 世界における日本の役割     私達が何気なく日常生活を送っている中、イラクでは悲惨な戦争が続いています。ただ戦争反   対と闇雲に唱えるわけではないのですが、今の日本のままで良いのか、最近では考えさせられて   しまいます。   確かに誰が考えても、現在の日本では自分の国を自分で守ることができないわけですから、好き   嫌いにかかわらずアメリカに追随せざるを得ないと思います。日本が自分で都合の良いように、   イラク戦争は反対、でも北朝鮮のノドンとかテポドンには守ってもらいたいと言っても、アメリカには   通用する話ではありません。でもこのままでいくと、アメリカが企んでいる世界戦略に、日本はいつ   までもお先棒を担がせられることになります。旧NHKの解説委員を務め、現在ではアメリカのハド   ソン研究所に在籍の日高義樹さんが、その著書「アメリカの世界戦略を知らない日本人」PHP研   究所発行、で触れています。イラクの後はその対象がサウジアラビヤとも言われ、アメリカはその   戦略にもはや同盟国は不要とし、自国の力だけで解決できると考えていると指摘しています。   自分の国は自分で守るというと、すぐ軍備とか核保有という議論に発展してしまい、非常に難しい   問題になりがちです。でもこちらからの攻撃ではなしに、相手からの攻撃を防ぐ手段というのも、   ぼちぼち考えていく時期に来てるのではないでしょうか。もちろん、そんな行使があってはいけない   し、それが不要とのことをいつまでも願いたいと思っていますが、それだけでは通用しなくなってい   るのが現実です。そして私達日本人でなくては言えないことを、アメリカに何の遠慮もなしに堂々と   世界に訴えていく必要があるのではないでしょうか。   何しろ私達は世界で唯一”核の恐ろしさを体験した国民”ですから。そしてその相手は他でもない   アメリカなのです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月20日(木) NO.291 中学の卒業式から     本日、中学の卒業式に出席してまいりました。今年度PTA会長としての最後の仕事である、卒   業生へのお祝いの言葉を述べるためです。今年その受験制度が変わった為、我が中学では残念   なことに、多くの志望校挑戦に失敗する生徒が出てしまいました。かねてよりこの生徒達に語り掛   けたいと思っていた矢先だけに、ちょうど良い機会ではなかったかと思います。   君たちの今まで生きてきた15年間は、仮に人生が75年だとすると、たかだかまだ1/5に過ぎな   い。これを1日の時間に換算した場合、そのスタ-トが午前0時だとすると、1/5に相当するのは   まだ朝の5時前です。5時前の時間は島崎藤村ではないのですが、まだ”夜明け前”です。   1日の本当のスタ-トはお日様が出てから始まるのです。従って君たちの今までの期間は充電し   ていた眠りの時である故、何が起ころうと大したことではありません。ですから本当の意味での   真価を問われるのはこれからです。NO.1ではなくオンリ-1を目指して下さい。   今、流行っているSMAPの唄のように「世界に一つだけの花」を大きく咲かせてください。   GOOD LUCK!   以上がその要旨ですが、卒業生二人をサクラにして、予め打ち合わせ済の質問形式で解答して   もらうような形をとったことからも、しっかり聞いて頂けたのではないかと思います。   ただ、最後の「GOOD LUCK」は予想外に彼等に受けました。決してその受けを狙ったわけでは   ないのですが、ここでもメディアの影響の凄さを感じさせられました。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月19日(水) NO.290 見直そうニッポンの良いところ、その1     ある雑誌にこんな事が書いてありました。   食生活が乱れるとその人の体調が崩れるのと同じく、国民の食の周辺が乱れてくるとその国の   社会も崩れてくる。まさに私も先日この欄で申し上げた通り、今の日本の現状です。   あちこちで若者ばかりか大人達までぶち切れ、傷害だ、殺人だといったニュ-スが飛び込んで来   ない日はない。この堕落が単に食の世界だけにとどまるものではなく、ひいてはこの民族の存亡   かかわる極めて重大な現象だと指摘しています。   ファ-ストフ-ドに代表される、若者達の食の影響があると思うのですが、かつてなかったクロ-ン   病、アトピ-症、精子減少症などが目立って増えているとのことです。全てに通じ言えることですが   この食に関しても、若者ばかりでなく大人達までが欧米型にあこがれているのは、一体何故なの   でしょうか。ご飯、味噌汁、納豆、豆腐、野菜の煮物、新鮮な魚など、古来より引きついでいる日本   人の食卓を、改めて見直すべきだと思います。どれも私の好きな物ばかりですが、本来持ち合わ   せている、日本のもっともっと良いモノを見直そうではありませんか。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月18日(火) NO.289 地上の星     中島みゆきさんの”地上の星”がとうとうミリオンセラ-になったそうです。   これはご存知、私も大好きなNHKの番組”プロジェクト X”の主題歌ですが、ほぼ3年ぐらいかけ   たロングセラ-での達成となりました。   この偉業の裏には、昨年暮れの紅白での影響が馬鹿にならなかったものと思います。この人は若   いときからずっとテレビ嫌いだったのですが、NHKに恩義を感じての出演とも聞いています   こうしたことからも、人間何が幸いするかわかりません。でもそこに感謝の気持ちがあったからこそ   とも思います。またSMAPの新曲「世界に一つだけの花」も100万枚に達したと言われています。   とても優しい良い曲ですね。   このように現在ではテレビの影響が何よりも大きいものです。今人気のテレビ番組「GOOD LUC   K」のお陰で日本航空や全日空ではパイロットの志願者が急増しているとも伝えられています。   この意味からも制作者側は影響をよく考えて、上記のような素敵な番組づくりを心がけて頂きたい   と思います。私も携帯の着メロにはこの”地上の星”を入れて応援しています。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月17日(月) NO.288 継続は力なりpart.3     朝のトイレ掃除を再開して3週間が過ぎました。というのも昨年の暮れまでは続いていたのです   が、暮れから正月過ぎぐらいまでちょっと仕事が忙しかったことや、1月後半風邪を引いてしまい、   3日間ほど寝込んでしまったのが後を引き、このところほぼ2ヶ月近くご無沙汰していたからです。   寝込んでしまった後はやはり駄目ですね。厚着をするようになりますし、寒さからなかなか抜け出   すことができません。でもここに来て、ようやく本来のペ-スに戻りつつあります。   不思議なものですね。再開し始めると、今までのやらなくてはという、あせりのような気持ちがなく   なるからだと思うのですが、とても落ち着いた気持ちになれます。   また朝の早い分、それだけ仕事への意欲が強まります。   また掃除そのものが、やらない期間が多ければ多いほど大変になります。この辺に継続の秘訣や   真髄があるのですね。やはり継続は力なり、自分自身の意識をもっともっと高揚させるためにも   可能な限り続けていきたいと思っています。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月14日(金) NO.287 これでいいのか、ニッポンその1     アルバイトに出掛けている娘達から、こんな話を聞きました。   あるコンビニでは賞味期限がその日の午後3時ぐらいの食品を、午前中の9時や10時になると   廃棄処分としてゴミ箱にごっそり捨てているそうです。   たぶん、これはオ-ナ-の意志ではなく、チェ-ン店となっている本部からの指令だと思いますの   で、この系列のお店ではほとんど同じことが繰り返されているものと思われます。   店員が持ち帰ったり、賞味期限間際に並べて安売りでさばくことも、お店の規則として御法度との   ことです。   またもう一人の娘からも、パンやさんでは夜売れ残ったパンを、翌朝になるとやはり全てゴミ箱に   捨てているとのことです。こちらの方は夜閉店間際になると、バ-ゲンで出来る限り売れ残らない   努力はしているとのことですが。   でもこのまま捨て続けていて、果たして良いのでしょうか。地球の裏側では、アフリカやアフガニス   タンなど、今でも多くの人々が飢えに苦しみ、子供達が数分単位で餓死しています。   これに引き換え、私達はレストランや各種イベントホ-ルなど、多くの食べ残しや手すら付けてい   ないような料理や食材がゴミとして処分されているのが現状です。私の小さい時など、亡くなった   祖母からよくこう言われました。「食べ物を残すと目がつぶれるよ」   今でもこの言葉が耳から離れない為、私は自分用に用意して頂いた料理を未だに残すことができ   ません。前述の事といい、果たして今のまま続けていていいのでしょうか。答はNOです。   私は世の中がそんなにも不公平にはできていないものと思います。地球の裏側だけ飢えに苦しん   でいて、私達だけが安閑としているのでは、あまりにも片手落ちです。この無駄を繰り返している   ツケが近い将来、きっと私達に降りかかるような気がします。その7割近くの食料を輸入に頼って   いる日本です。今のままを繰り返していたら、北朝鮮の食糧危機を対岸の火事として、そのうち   見ていられなくなるのではないでしょうか。子供達が感じたように、何か割り切れない腹立たしい   複雑な思いです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月13日(木) NO.286 あいさつ運動     私達中学では昨年4月より継続して行っていた、1年間のPTA行事である、朝のあいさつ運動    をこの3月10日で本年度終了することができました。   このあいさつ運動について、新聞にとてもさわやかな記事が載っていましたのでご紹介致します。   ある中学校で講演後、一人の生徒から「先生、僕たちに薬物や非行の魔の手が近づかないように   するには、どうしたらいいですか」との質問が出ました。一瞬考えた後、「笑顔。笑顔のあふれると   ころには、そうした魔の手は近づかないよ」と筆者はこう答えました。   その後、この学校では笑顔があふれる学校にしようと生徒達が話し合い、笑顔はあいさつからと   全校であいさつ運動を始めたそうです。   それから約3ヶ月後、この学校の校長先生から手紙を頂きました。この封筒の中に学校あての   一通の手紙のコピ-が入っていました。その内容は次のようなものでした。   「私は中学の通学路に住む72歳のおばあちゃんです。10年前に主人に先立たれてから、いつお   迎えが来てくれるかと日々を過ごしてきました。そしたら2月末から朝、私が家の前を掃除している   と、そちらのたくさんの生徒さん達が「おばあちゃんおはよう」と声を掛けてくれました。そして多くの   生徒さん達と友達になれました。何か孫が一度にたくさんできたように、私の心にたくさんの花が   咲きました。生徒さん達に咲かせて頂いた心の中のお花を、少しでもお返しできればと、この春、   お庭にたくさん花の種をまきました。夏になって咲きましたらお届けします。是非教室に飾って下さ   い」   今も、このおばあちゃんと生徒達の交流は続いているそうです。   「小さな小さなあいさつが、学校全体を、それどころか地域を明るくしてくれます。あいさつという   小さな優しさが今、大きな花を咲かそうとしています」と校長先生の手紙はこう結んであったそうで   す。とてもさわやかな良い話ですね。全ての人に浸透するには時間の掛かることですが、例えそれ   が千里の道であろうと、あきらめず心がけていきたいものです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月12日(水) NO.285 NOとは言わない     お客様への何気なく、洩らした自分の言葉に反省しています。   それは見積を頂いたのですが、明日までに連絡を欲しいという先方の言葉に、やらない前から   大変ですという弱音を吐いたことです。そこにいくら前回頂いた時、明日までにという客先の願い   通り、必死な思いで間に合わせた経緯や、お客様の比較的簡単に聞こえた言葉のニュアンスが   あったにせよ、やはり吐くべきことではないものと思います。   朝礼でも社員を前にして、潔くこの反省をさせてもらいましたが、私達の会社が何をその特色とし   ているのか考えれば答は明白です。   経営理念にも掲げている通り、小回りと迅速なサ-ビスをモット-にしている以上、こうした弱音や   言い訳を吐いてしまえば、お客様にも歴とした約束違反です。   また自分達になぜこうした引き合いが頂けるのか、よく考えれば本当に恥ずかしくなる次第です。   とにかく一生懸命やってみて、こちらの誠意を判断して頂くべきで、やる前から後ろ向きな発言は   気をつけて控えなければいけません。   結果、もしそぐわないものがあっても、こちらの努力や誠意は必ず伝わるはずです。   過ちは潔く素直に認め、改めていく手始めになりました。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月11日(火) NO.284 心脈交流会     先日、浜松で開催された春の勉強会&心脈交流会に参加してまいりました。これは経営総合の   中村先生が主催するもので、もう27年も続き、今回が第27回を迎えるとのことですが、私は初め   て参加させて頂きました。   この中村先生には今まで、多くの素晴らしい出会いを頂戴しております。そして何よりも元気と   勇気を頂くことができます。今回もこれを期待しての参加でしたが、予想通りの参加者約75名の   経営者を中心とした集まりで、元気のあるとても意欲的な研修会でした。   第1部の講師として話された、ヤマハ発動機(株)の長谷川会長が「創」という言葉について、こん   なふうに話されていました。”つくる”とか”はじめる”という本来の意味の他に、”きず”という意味が   あります。このきずは刀傷みたいな、スパッとしたもので、やがて欠けた所に肉がつくものです。   要するに必要な失敗であれば、それから非を潔く認め、早めに転換を図ればよいとしています。   ノ-ベル賞の田中耕一さんの例も挙げながら、そこに死んでたまるかの気持ちを持てるかどうか   の違いだと指摘されていました。   私なりに解釈すると、「創」の言葉通り、ニッチの領域にホンモノを見出したものが、この厳しい時代   のキズから肉がつき盛り返すということではないかと思います。   とにかく、さすが「やらまいか」浜松はいつも元気です。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月10日(月) NO.283 東京大空襲     今日はちょうど今から58年前、昭和20年に東京大空襲のあった日です。   先日、静岡に住む作家、西村滋さんが新聞のコラムにこんなことを書かれていました。   以下はその要約文です。   東京から沼津に引っ越して来たばかりの頃、横断歩道を渡っていた際、市の夕べの音楽である、   「夕やけこやけ」のメロディ-が流れてきて、立ちすくんでしまい動けなくなりました。   それは敗戦後、自分が働いていた世田谷の戦争孤児施設で、ア-坊と呼ばれていた8歳の少年   を思い出したからです。あの無差別爆撃の東京大空襲の時、ア-坊は母親と炎に追われて逃げ   まどう途中、言問橋のあたりではぐれてしまったのです。以来餓死寸前のところをこの施設に保護   されたのですが、天気になるとここをよく逃げ出しました。でも行き先はいつも決まって、この言問   橋の袂なのでした。そこへ行けば母親と会えるかもしれないと思っていたのです。   ア-坊はいつも世田谷から浅草までの遠い距離を(朝出ても夕方近くになる)必ず歩いていきまし   た。そして逃げる子は多かったのですが、他の子供と違い、何か悪いことをして足代と闇のパンぐ   らい買える金をこしらえるといったことは全くありませんでした。   ある時、連れ帰る途中、足に大きなマメができているので、たまらず「なぜ悪いことをしないんだ?   ちょっと悪いことをすれば、遠い道を半日以上も歩かなくてもいいじゃないか?」と言ってはならぬ   ことを口走ってしまいました。すると彼は不思議そうな目をして、こう言ったのです。   「ボクがドロボ-なんかしていたら、折角かあちゃんにめぐり会っても、かあちゃんは喜ばないよ。   泣くかもしれないもの」   私はア-坊のマメだらけの足をかかえて泣いたのです。そして彼に常識で孤児という名をかぶせ   ていたことを詫び、隅田川の土手を、手をつないで帰ってきました。   「夕やけこやけ」を唄いながら...   西村滋さんは戦争と子どものテ-マで、ずっと書き続けていられます。でも比較的そうしたものは   不遇なことから、転向して売れるものを書こうかと思っていた時、沼津のまちでこの「夕やけこやけ    」を聴いたのです。シッカリしろと励まされ、その時横断歩道で泣いたことをムダにしない為にも   今でも自分を引き締めながら、そのテ-マで書き続けていると結んでいます。   こうした戦争のもたらす悲劇から、私達でなければ伝えることのできない事実を忘れ去られること   なく、しっかりと今やこれからの時代に繋げていく役目があるものと思います。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月 7日(金) NO.282 睡眠時無呼吸症候群     山陽新幹線の居眠り運転手に、ここにきて睡眠時無呼吸症候群とかいう、訳の分からない病名   をつけて、少しその罪を軽減化しようとする動きが出ています。   でも後になっていろいろなことを取り繕っても、事実は居眠りに違いはありません。居眠りの前夜   遅くまで深酒をしていたとも言われています。問題はその仕事に賭ける姿勢にあるのではないでし   ょうか。多分長年の慣れから来た、気の緩みではないかと思います。   私達素人が考えた場合、1000人以上の命を預かっていて、誰が270kmのスピ-ドを出し居眠   りなどできるものでしょうか。たとえ、その無呼吸何とかであろうとも、自分の職務に課せられた大   きな責任と自覚が、それをカバ-してくれるものではないでしょうか。   昔からよく言われているように、「罪を憎んで、人を憎まず」の言葉通り、本人を追求するのでは   なく、こうした事実が二度と繰り返されないよう、その罪をしっかりと受け止めて頂きたいと思います   池田小学校の事件の時もそうだったのですが、病気とかをすぐ持ちだしてきて、肝心要の事件その   ものの本質がぼやけることのないよう、対処してもらいたいものです。   そう言えば、私だって自分は分からないのですが、眠っている時いびきをかきながら、呼吸が止ま   ることがあるそうです。でも居眠りはしません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月 6日(木) NO.281 春野町の少子化と過疎化対策     静岡県春野町で「20年住んでくれた人に土地を譲ります」という面白い試みが、新聞記事に   紹介されていました。   この春野町が行政として考えた少子化と過疎化対策の一環です。下水道・道路などのインフラを   町が整備する代わりに、町内の工務店が新築し、定住希望者を探す営業も担当するというシステ   ムです。また新築材料の木材も春野町産を推奨するとの方針です。   一石二鳥どころか三鳥以上の地域の活性化を考えた、面白いアイディアだと思います。   借地料は1坪月額200円、1区画平均で19000円程度で、住居を新築し20年以上住んだら   土地をプレゼントしてくれると言います。   町長は「遊休地のままにしても管理費がかかる。家まで用意する予算はないが、人が借りてくれれ   ば町が活気づく」と話しています。   どこかの行政も、街の活性化の為には私達にとって何が一番必要かを考え、一つのことに固執す   ることなく、このように斬新でフレキシブルな姿勢を是非打ち出して頂きたいと考えます。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月 5日(水) NO.280 手書きへのこだわり     弊社ではお客様に提出する見積書は、未だに手書きの書式である印刷物を使用しています。   昨今、多くの会社ではほとんどエクセル、ワ-ドといったパソコンで打ち出したものを使用されて   いるのではないかと思います。   確かにこうしたものの方が、よほど達筆な人でない限り、見た目はスマ-トで見やすいものです。    また内訳の材料の価格などデ-タベ-スがしっかりしていれば、入力や見積価格の把握も容易で   時間も短縮化されるのではないかと思います。   でもお客様から書式を変えてくれと言われない限り、私は今のままで通したいと思っています。   その理由は見積書を作成する際、お客様にお引き合いを頂いた感謝と、できれば何とか当方で   やらせて頂きたいという、願いを込めながら書いているからです。   最近ではお客様とFAXでのやりとりが多いのですが、もちろん、それに添付する書類送付も手書   きです。決してパソコンで作り上げたものが、こうした願いが込められていないとは言うつもりは   ないのですが、見た目には誰が作っても同じのものであっては、果たしてこうしたニュアンスが伝わ   るでしょうか。下手な字でもワ-プロ文字にない、温かさのようなものがそこにはあるのではないで   しょうか。   また多くの人達がそうした傾向になればなるほど、ある意味では差別化になるのではないかとも   思います。設計の図面など、CAD化され手書き要素が一切失われつつある現在、私はお客様と   直接触れ合う見積書ぐらい、せめて機械にない人間の温もりを残していきたいと思っています。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月 4日(火) NO.279 娘の卒業式     昨日は高校生の長女の卒業式でした。母親と違って、私は卒業式とは無縁の存在ですが、夕方   この娘から電話があり、コンサ-トの練習に行くから自宅にある楽器を駅まで届けてくれないかと   の打診がありました。   今日は晴れの卒業式だからと、比較的いつもよりは簡単に引き受けたものの、頼まれた楽器と   一緒に持っていったものが用を足さないのです。よく解りませんがリ-ドとかいうものがないと演奏   ができないと言うのです。強い雨が降る中、ようやく駅に着いたこちらでしたから、これ以上のお願   いはとっても無理だと思ったのでしょう。娘の方はどうしていいのか、本当に困っている様子です。   見かねて「いいよ、お父さんが家に戻りもう一回取りに行ってくるよ」と言ってあげました。   我が娘ながら、本当に悪いと思ったのでしょう。車が離れるまでしきりに恐縮していましたが、   それだけでは言い足りなかったのか、運転している私の携帯にメ-ルが飛んできました。   「お父さん!ほんとにごめんなさいm(_ _)m」   受け取った私は「気にするなよ。卒業おめでとう!立派に成長した我が娘が父の自慢です。いつま   でもその気遣いを忘れずに!でも父母には必要以上には無用で、自分が疲れちゃうよ」と返信し   ました。   この春からは大阪に行き、また新たな学生生活が始まる娘ですが、いつのまにかどんどん知らな   い遠くへ行ってしまうようで、何か複雑な思いがしたやりとりでした。ほとんど親バカでしたね、   すみません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 3月 3日(月) NO.278 禅話会よりその3     いよいよ3月、今日は桃の節句・雛祭りです。南国鹿児島では桜が咲き出したとのニュ-スも   耳にしました。一昨日の強風が春一番なのでしょうか。またこの時期三寒四温とも呼ばれ、寒暖の   日が繰り返され、雨が降る度に温かくなっていきます。春はもうすぐそこですね。   昨日、定例の2日(1ヶ月に1回開催)で座禅に出掛け、龍沢寺・中川球童老師の法話を聞いて参   りました。   まず自分の気持ちの持ち方次第で、世の中の出来事がずいぶん変わると言われていました。   例えば100万円のお金を既に半分使って、残りが50万円となっていた場合、もう後50万円しか   ないという、ちょっと否定的で後ろ向きな気持ちと、まだ50万円も使えるといった前向きなものでは   行動が変わってくるものです。   またゴミなどを捨てる人が多く、それを嘆いてモラルの低下から、世も末のようなことを言っている   人がいたとします。   でも、嘆いているだけでなく、自分から率先してそうならないよう行動を起こさなければ、同じ人間    がやっていることゆえ、いつまで経ってもその事実は変わるものではないと説いています。   本来自分がどうしたいか、どう生きたいかが大切で、相手の尺度とか都合で決められるものでは   なく、自分にとっての受け止め方が大事だとしているのです。そもそもこの尺度とか基準というもの   は人間が勝手に作り出したもので、本来はないものだとしています。   そして結果を先に頭に描き、うまくやろうとか他人の評価などを気にしていると、得てして良い結果   は得られないと指摘していました。   なるほど、ル-ルは無視するわけにはいきませんが、本当にやりたいものとか生き方が見つかれ   ば他人の反応や評価などは全く気にならないということだと思います。   逆に言えば人の反応が気になっている内は”ホンモノ”ではないということですね。   ”衆生本来仏なり”と言われていますが、仏の道を究めるって本当に難しく、奥深いものを感じまし   た。 --------------------------------------------------------------------------------