株式会社 アイソー




2009年10月の日記

ちょっと良い話part52

[2009年10月29日(木曜日)|No.1715]

何とも人間の生命力は凄いものです。24日夜転覆したというから、救助される昨日までは4日間経っていたのですが、転覆した船内に篭り、耐え凌いでいた3人が救助されました。
 
その居住区を脱出した4人が行方不明で、残った3人が水に浸かることもなく、残った空気と水を分け合って飲み、助かったというから、亡くなった船長にはお気の毒ですが、人間の運命の不思議さをつくづく感じています。
 
さて今日は犬の話題です。ちょっといい話なのですが、中国西安市郊外に住む足の不自由な飼い主に代わって、毎朝、新聞の配達員から朝刊を受け取る犬が話題になっているそうです。
 
飼い主は李さんと言われるのですが、高齢のため足が不自由で、農村では何かと足を使わなければいけないことが多く、この朝刊を取りに行くことすら億劫の生活を送っているようです。
 
というのも日本とは違い、この地方では各戸に配られるのではなく、村の入り口で全世帯の新聞を置いて行ってしまうからです。
 
李さんは今年の5月、知人から犬をもらい「花花(ホアホア)」と名づけ、可愛がっていたそうです。この犬が飼い主のこんな様子を察したらしく、それから2ヶ月後ぐらいになると、教えてもいないのに配達員の声で真っ先に飛び出していくようになったのです。
 
配達員が「朝刊です」との声をあげると、村の入口まで駆けて行き、朝刊をくわえて持ち帰り、飼い主の李さん以外には決して渡さないというのです。
 
ずいぶん賢い犬ではないでしょうか。「三つ子の魂百まで」ではないのですが、受けている恩を感じてしっかりと報いています。近年、人間の世界でも「恩を仇で返す」人が少ないようですが、こうした犬でさえ律儀に仕えています。
 
そうした意味では、犬の方がずっと人間(?)らしいかもしれません。我が家の愛犬も先日、たった1日だけ調子の悪そうなときがありました。朝早くから私の起きるのを待ちかねたように、散歩の催促をいつもはするのに、この日ばかりは立ち上がろうともしないのです。
 
結局その日は行かずじまいだったのですが、犬の自浄能力というか、自然治癒力の凄さを知らされました。リ−ドを外に繋いでいたとき、泥というか土を食べまくっていたのです。汚い話で恐縮ですが、従ってそのウンチはほとんど泥状態でした。しかし次の日から全く元の状態に戻ったのです。
 
誰が教えたわけでもないのに、調子の悪いときそれを治す術を備えているのです。またこの犬がいなければもう5年以上にもなる朝の散歩もきっと行わなかったことでしょう。中国の犬同様、愛犬に活かされていることに感謝しなければいけませんね。
 
明日は一日出張のため、カキコミは休ませていただきます。


ちょっと嬉しくなる話その1

[2009年10月28日(水曜日)|No.1714]

静岡県立大に通う女子学生から、イベントの案内をメ−ルでいただきました。と言っても全く見ず知らずの方ではなく、彼女のお父さんが以前PTA活動をしていたときのお仲間でしたし、私の息子とも同級生のお嬢さんです。
 
嬉しかったのは、この素敵な企画のイベントの紹介はもちろん、それ以上に、「とも君のお父さんなら、こういう活動に共感して貰えるのではないか」と、後でお父さんから伝え聞いたことです。
 
まさに自分の子ども世代の方から、そのような有難い評価をいただけるなど、全く考えていなかったからです。そのイベントとは、娘さんが大学で所属する社会貢献サークル「ありのまま会」が主催する映画会です。
 
武田鉄也さん主演のこの映画は、「降りてゆく生き方」というタイトルで、仕事一筋で頑張って生き抜いてきた主人公が、新潟の限界集落を買収するという自身最後の仕事の中で、その土地で暮らす人々との触れ合いから、次第に考えが変わっていくという物語だと紹介されていました。
 
ですからこの映画からは、「まちおこし」や「環境保護」、「人の生き方」などがそのテ−マとして問われているものと思われます。そうした問題提起の少なくないことから、私たちにも声を掛けていただいたのでしょう。
 
また映画は一般のもののように映画館では封切られることはなく、人々の感動によって各地へと繋げていくものと聞きました。そしてユニ−クなのは映画を見終わった後、おむすびパ−ティ−と言って、おむすびを食べながら意見交換の場を作っていることです。
 
こうした学生さんたちの取り組みが、とても前向きで素晴らしいものに思え、嬉しくなったものです。「人はどのように生きていったらいいのか」人生における、この最大のテ−マを、まだ若くてみずみずしくフレシキブルな、このような方々が問い詰めていくのはとても意義あるものと考えます。
 
ただ残念なのは、生憎、私は仕事の都合でこの折角の素敵なイベントに参加できないことです。近年、経営者の会である、中小企業家静岡同友会も静岡大学などと連携講座を開き、大学に経営者である我々の仲間を講師として送り込んでいます。
 
そうした大それた産学官の交流ではないのですが、今回のようなフレッシュな学生さんたちとの語り合う機会を逃してしまい、少し残念に思っています。
 
でも、「鉄は熱いうちに打て」ではないのですが、ただ学生生活に満遍と流されているのではなく、こうした問題意識をしっかりと持った若い人たちが少なくないことを知り、嬉しく頼もしく思ったものです。何とかこの映画会が多くの参加者を頂いて、盛り上がってくれることを願っています。
 
映画会の詳細を下記に示します。
 
開催日:11月7日(土) 開演13:00〜(開場12:00)
会 場:静岡県立大学 静岡県立大学(大講堂)
 
映画タイトル:「降りてゆく生き方」
主演:武田鉄也
 
参加費:前売り券1500円、当日券2000円


経営指針を創る会、1泊研修より

[2009年10月27日(火曜日)|No.1713]

参議院補欠選挙で土田くんが見事、初当選を果たしました。同級生初の国会議員誕生です。彼には国会議員らしくない議員になって、活躍してもらいたいと願っています。またそれが可能な男だと期待していますし、私たちとはかけ離れていた政治が少し身近になってきたような気がします。
 
その彼が急遽、民主党の両院議員総会に呼ばれたと聞きましたが、昨日は臨時国会が召集され、やっと、(というのが大方の見方ではないでしょうか)新政権による国会運営が始まりました。
 
友愛を第一に掲げる鳩山首相の所信表明演説は官僚の書き上げた言葉でないだけに、その人間らしさが私たちの胸を打つものではなかったでしょうか。「初心忘るべからず」いつまでも謙虚にその姿勢を貫いて欲しいものです。
 
さて先週末の土、日の2日間、地元沼津のウェルサンピア(旧厚生年金休暇センタ−)で経営指針を創る会1泊2日研修が行われました。
 
中小企業家同友会静岡県行事として開かれているものですが、今年が第6期目に当たり、6月からおよそ半年に亘っての研修の一環で、今回は経営理念のまとめが主たるところです。
 
やり方としては、6月から今回まで創り上げてきた理念や基本方針等を受講生一人ひとりが発表し合い、それを受けて参加者全員で意見をぶつけ合い討議していくのです。
 
私自身も第1期の卒業生として、スタッフの一人で参加しさせてもらっているのですが、毎度のことながらそれによる学びが少なくなく、自分の中で眠りかけていた、新たなやる気とか意欲を思い起こせてもらえるものです。
 
それは現場に出ることの大切さであったり、社員と一緒になって創り上げていくワクワクする仕事の仕組みづくりとか、お客様や社員の立場になっての各種対応等、さまざまな経営課題を突きつけられるものです。
 
正直、休日の2日間を割いての缶詰研修に対しては、挑む前、少し気の重い部分もないわけではありません。しかし、いつものことながら、やり終えた事後の清々しさがそれを見事に吹き飛ばしてくれています。
 
メンバ−の方が発表の中で、自分が登った山に喩えてこんな話をしていました。自分だけが厳しいわけではない。しっかりと前を向きながら、一歩一歩踏みしめていくからこそ、頂きを極めることができる。まさに私たちに求められているところではないでしょうか。


野村監督の胴上げ

[2009年10月26日(月曜日)|No.1712]

日本ハムと巨人が日本シリ−ズ進出を決めた翌朝の新聞に、載っていたのは両チ-ムの写真ではなく、何とノムさんこと野村監督の胴上げシ-ンでした。
 
ご存知のように、野村監督にとって、ここで楽天の監督を辞めるというか、降ろされることから日本ハムにCS第2ステ-ジで敗れた第4戦が指揮を取った最終戦でした。
 
ゲ-ム終了後、最後のユニフォ−ム姿となる野村監督を惜しむファンの声援に押され、楽天の選手ばかりか日ハムの選手までが交じって、この胴上げとなったのです。
 
日ハムにも稲葉選手や吉井投手コ−チなど、ノムさんの教え子がいたとは言うものの、胴上げ記事を読んで、ほのぼのとした気持ちにさせられ、ちょっぴり感傷的になったものです。
 
ご本人も感無量で胸が詰まり、野球屋冥利に尽きるとまで語っています。かつて自身のことを「王や長嶋が富士に映えるヒマワリなら、俺はひっそりと咲く月見草」と語っていた人です。
 
でも意外と知られてはいないのが、その実績です。戦後初の三冠王を獲得したり、通算の安打、本塁打、打点、塁打数は全て歴代2位の記録を持っています。また8年連続を含む、本塁打王も9回獲得している実績を残した人なのです。
 
またそうした実力以上に、苦労人としての足跡を辿っているのがギャップの大きなところです。家も貧しかったことから、無名の高校よりテスト生として南海に入団し、ブルペン捕手からのし上がってその地位を獲得したのです。
 
ですからよく「野村再生工場」と言われていたくらい、現在の山崎選手やヤクルト時代のオマリ−、小早川選手などの華々しい返り咲きを果たしたのも、その技術と併せ、案外知られていないところの、人情味厚い温情部分ではなかったでしょうか。
 
そして楽天の監督時代もそのボヤキで有名でした。マ−君などの扱いにしても、1・2年目は実力以上におだて上げ、そして実力が兼ね備わってきたと見るや否や、3年目の今年などは厳しく叱咤激励するやり方に変えています。
 
そのボヤキがただの嘆きではなく、巧みに選手を操縦しているように思えました。またそうすることにより、ご本人の計算どおり、結果的にも人気のセリ−グからしっかりと人々の視線をパリ−グに移していたのです。
 
人によってはこの野村監督に対する好き嫌いが決して小さなものではないだけに、最後に両チ−ム揃って胴上げをしたということで、ある意味しっかりと球界に認められていたのだと知り安心致しました。
 
とにかく野球に対する細かな分析が優れていた方でした。ユニフォ−ムをここで脱ぐのはちょっぴり寂しくなりますが、今度はまた聞けることになる、あの頭脳明晰な野球解説に期待したいものです。お疲れ様でした。


郵政民営化見直し

[2009年10月23日(金曜日)|No.1711]

朝晩はめっきり涼しくなりました。ちょっと前までは朝の散歩に、半袖でも大丈夫だったのですが、とても今ではそれでは出られません。インフルエンザも流行り出しています。くれぐれもご自愛下さい。
 
さて郵政民営化見直しでいろいろと物議を醸し出しています。簡保売却問題でミソをつけた西川さんが辞任し、ここで新たに斎藤次郎さんが新社長として就くことになりました。
 
この斎藤さん、10年に1人という大物大蔵次官だったということで、当時「ミスタ−大蔵省」とも言われ、細川内閣時の大蔵次官として、消費税に代わる7%の国民福祉税の導入構想にも深く関わっていたと伝えられています。
 
ですから当時の政権を握っていた新生党代表幹事の小沢さんとも繋がりが深く、また細川・羽田内閣の大蔵相を務めた、現藤井財務大臣にも仕えていたそうですが、政権が自民などに戻ってからは日の目を余り見ることもなかったとのことです。
 
そしてようやく14年ぶりにここで復権となったわけですが、民主党が政権の公約に挙げていた、官僚外しといった点でもちょっと引っ掛かってしまいます。脱官僚依存と官僚の天下り禁止という方針に食い違いが出てしまうからです。そして新聞各紙も民から官へと、逆流しているものとして一斉に批判しています。
 
この批判は置いといて、ある方が書かれているブログに面白い記述がありました。これに関しての報道に、次の嘘と本当が混ざっていると言うのです。
 
まずウソというのが、発表前日の20日夜になって初めて、鳩山首相が亀井郵政改革相からこの人事打診を受けたということ、次にこの亀井さんが人事について誰にも根回しをしなかったということ、そしてこの話を聞いた斎藤さんが「一晩考えさせて下さい」と言ったことです。
 
鳩山さんの言うとおりなら首相が重要人事のカヤの外にいたわけで、そんなことはあり得ないということと、外様の亀井さんにそこまでの力がなく、小沢さんとの間に調整がついていたのは間違いないということからです。そして斎藤さんは早い段階から打診を受けていて、とても一晩で考えられることではないという指摘です。
 
こんな中で唯一ホントの話だと言うのが、原口総務相が当日の朝、佐賀空港に降り立ったときに初めてこの話を知ったということです。日本郵政を所轄している大臣が全く寝耳に水の話で、カヤの外に置かれていたとしたら気の毒になってしまいます。
 
果たしてそれらがホントかウソか判りませんが、社長人事につけいろいろと当事者たちが、その収拾に翻弄されていたのは事実だと思われます。
 
この郵政民営化そのものについては、あまり詳しくないのでコメントは避けたいと思いますが、唯一つ、閑散地での郵便事業に対しては再考を求めたいと思います。
 
やはりサ-ビスに格差があってはいけません。気のせいか、私たちの周りでも保険の集金業務などでは、以前より少しサ-ビスが低下しているように思えるのですが...


570円の昼食

[2009年10月22日(木曜日)|No.1710]

昨日の楽天、9回表にダメ押しと思われる2ランが出て、これで大丈夫と思ったのも束の間、その裏にスレッジの逆転満塁ホ−ムランですか。野球とは筋書きのないドラマと言われていますが、まさにそのとおりのサプライズです。楽天、これで苦しくなりましたね。
 
さて、ネットのニュ−スに、あなたは一回の昼食にいくらお金をかけるだろうかとの問い掛けがありました。それによると、サラリ−マンの小遣い調査から、平均的な昼食代は年々減り続けており、昨年の時点では570円という結果が出たそうです。
 
何とも少ない金額ではないでしょうか。570円で何を食べれるかと考えると、牛丼の並か、ファ−ストフ−ドぐらいです。ラ−メンだって最近は570円ではなかなか食べれなくなってきています。
 
もっとも、どこかのス−パ−では230円の弁当が出ているとも聞きます。そうしてみると、満更昼食を食べれない金額でもないわけですが、如何せん侘しい金額ですね。過日取り上げた”子どもにしのびよる貧困”も頷けるほど、これが不況で消費が低迷している昨今の実情なのです。
 
こうした流れか、ファミレスの元祖とも言われている、スカイラ−クがその看板を降ろすと聞きました。今日、多くのこうしたレストランがひしめいているものの、その仕組みを編み出したのが、このスカイラ−クです。やはり、寂しい話です。
 
と言ってもその名前は無くなっても、同一チェ−ン店のガストに移行するということで、ここでも低価格の波に押し寄せられているのです。従ってこうしたご時世に反映され、外食チェ−ンの売上げは店舗数や利用客の減少により全体的にとても厳しいようです。
 
そんな中、唯一健闘しているのがファ−ストフ−ド店とのことです。マクドナルドに代表されるハンバ−ガ−ショップが好調なのです。この不況も何するものぞと、昨年は増収増益、そして今年3月には過去最高の売上げを記録したほどとも言われています。
 
やはりメニュ−の格安さが時代のニ−ズに合っているからでしょう。こうした時代のニ−ズを的確に捉え、いち早くいろいろな戦略を打ち出していることからの成果だと思われます。この時代の洞察力と先見力は大したものです。
 
でも私たち大人というより、特に子どもたちの発育という観点ではこれもやはり考えていかなければいけない問題です。ただ安易にファ−ストフ−ドだけに頼っていて、果たしてよいのでしょうか。
 
平日の昼間、遅い昼食を取ろうとファミレスを覗いてみると、亭主や子ども達から少し解放された奥様達と思える集団に出くわすことが少なくありません。あくせく働いている亭主が570円の昼食を取っていようと、どこ吹く風という雰囲気です。
 
知らぬは亭主ばかりなりというものなのですが、これも何かちょっとおかしな日本の光景には違いありませんね。


静岡県参議院議員補欠選挙

[2009年10月21日(水曜日)|No.1709]

昨日は今週末に行われる参議院補欠選挙に立候補した、同級生である友人の土田博和候補の決起大会が開かれ、御殿場まで足を延ばしてきました。
 
医療改革を強く訴えている彼の主張は、数年前に出版された著書にも示されているとおり、医師という立場から、大きな説得力を持つものでありますが、地元の医師として日夜奮闘し、欠くことのできない愛される存在であることを改めて知らされました。
 
この応援演説に最初に登場したのが、あの薬害肝炎訴訟で知られ、先の衆議院選で長崎県から当選して選出された、福田衣里子議員です。長崎2区で、エリのクマ退治と呼ばれた、あの何かと発言癖のあった久間元防衛大臣を破った方なのです。
 
本人の最初のコメントにもあったとおり、テレビで眺めるよりずっと小さくて可愛い存在でした。しかしながら、一旦話し始めるとその語りぶりは、簡単に潰れてしまいそうな華奢な容姿には似ても似つかないほど、力強いものでした。
 
正直、小沢さんにおだてられ、乗せられて議員になったようにしか思っていなかった、こちらの認識は見事な見当違いでした。やはり出生時の血液製剤による肝炎感染での、二度にも及ぶインタ−フェロン治療の闘病生活で培われたのか、信念のある芯の強いところを感じさせてくれました。
 
かつて国民の為のものと思い込んでいた政治が、一部の利権者だけが潤う悪しきものと知り、政治が改まれば多くの貴重な命が救え、それが使命であると思い、政治というものに強く関心を持ち始めたようです。
 
そのあと登場した地元の細野豪志議員が、自身の28歳のときにはとてもこんなには語れなかったと述べたほど、はっきりとした口調で理路整然とした演説内容には驚かされたものです。
 
またこの細野議員の語り口もさすがと思わせられるほど、聴衆をぐっと引きつけるものがありました。いくら政治家は喋るのがその商売だと言っても、なかなかここまでは話せないものです。女性キャスタ−との艶聞もある意味、仕方がないかなと、その魅力を感じさせられたほどです
 
そして最後に登場した、肝心かなめの土田候補の語りも見事でした。専門の医療・福祉・介護の問題はもちろんのこと、以前から偏差値至上主義の教育の現状にも、大きな疑問を投げ掛けていました。
 
やはりこれからの日本を背負っていく世代である、人材育成を何とかしなければいけないと、抱き続けている熱き想いがほとばしっていたように思えました。よく人前では、俺は患者さんの骨を繋ぎ合わせている大工に過ぎないよなどと、謙遜していた彼のどこにあんなパワ−が潜んでいたのか、改めて感心させられたものです。
 
とにかく投票日まであと4日、選挙は水ものと言われているくらいですから、民主党公認と言っても油断はできません。聞くと地元・御殿場では社会党委員長を務めた勝間田清一さん以来、国会議員を輩出していないとのことです。晴れて勝間田さん以来二人目の、同級生初の国会議員誕生を、何よりも強く願っています


ドラフトの星

[2009年10月20日(火曜日)|No.1708]

今年のドラフトの目玉は何と言っても花巻東・菊池雄星投手でしょう。ご存知のとおり、春の選抜では準優勝を飾り、また夏の大会では最速155kmを記録した豪腕・サウスポ−投手です。
 
この菊池投手の獲得に国内12の全球団と、大リ−グ8球団が一斉に動き出しています。その中にはヤンキ−ス、レッドソックス、マリナ−ズ、ドジャ−スといった、人気球団もひしめいているほどですから、彼の秘めた潜在能力への期待は並々ならぬものがあるわけです。
 
先週の末から始まった、この各球団による学校への挨拶訪問と面談では、菊池投手が、日本の場合は指名されたその球団に行くと、はっきり述べたそうです。
 
高校生らしく、とても爽やかで良い回答ではないでしょうか。本人の一生を左右する、この行き先は大事な就職問題でもあるわけですから、他人の我々が軽々に口出すことではありませんが、12球団どこでもよいという答は好感が持てるものです。
 
言いたくはありませんが、意中球団でなければ行かないと、過去にも何人もいた、この駄々をこねた人に比べたらずっとすっきりしているものです。
 
この菊池投手、多くの専門家の話にもあるとおり、やはり大リ−グではなく、最初は日本プロ野球に入ってもらいたいと願っています。ある程度、日本で腕を磨いてから大リ−グに行っても遅くはありません。また将来性や本人の大きな成長といった点から考えてみても、ベストな選択と言えるのではないでしょうか。
 
とにかく155kmの快速球を高校生が投げるというのは並大抵のことではありません。そのうえ、貴重な左腕です。打ち難さといった点では右投手の持つスピ−ドに、左投手というだけで更に5〜6kmプラスして考えられるくらい、滅多にお目に掛かれない逸材です。
 
育成方法については、結果をすぐ問われるアメリカでは、ダメならすぐ使い捨てになるような怖れが少なくありません。そうではなく、日本球団においてほとんどのプロ入り高卒選手がたどっているように、もっと基礎体力をじっくりとつけて、大事に大きく育てた方が賢明です。
 
またスピ−ドがこれくらいあるわけですから、背筋力など持って生まれた資質が特段優れているのでしょう。ですから磨き上げればもっと光るものと思われ、これだけの逸材を簡単に潰すわけにはいきません。
 
とにかく来るドラフトでは、広島とホンダ・長野選手の獲得をいち早く表明している巨人の2球団を除く、史上最多の10球団による指名競争が予想されています。
 
日本プロ野球界のレベルアップとこれからの大きな発展のためにも、松坂投手以来の逸材をじっくりと日本で育てていってもらいたいものです。ちょっと、その名前からすぐ連想したのですが、あの巨人の星・星飛雄馬の再来みたいですね。


不毛地帯

[2009年10月19日(月曜日)|No.1707]

先週、山崎豊子さん原作のドラマ「不毛地帯」をテレビで観ました。終戦後11年余り、シベリアに抑留された主人公が商社に入って新たな道を切り開くという物語です。
 
この第1回目は士官学校を卒業し、軍人の道一筋で生きてきた主人公が、11年にも及ぶ厳しいシベリア抑留生活を経てやっと日本に帰り、勤務先が予想された防衛庁ではなく、商社に務めるまでの経緯を描いています。
 
この主人公・壹岐正に扮しているのは、山崎さんのドラマは白い巨塔に続いて6年ぶりだという唐沢寿明さんです。その演技力には定評のある方ですが、バックに豪華なキャストがこのドラマを重厚に支えています
 
ドラマでは商社が近畿商事という名前になっていましたが、これは実際の伊藤忠商事の瀬島龍三さんをモデルにして書かれたものとも言われています。
 
映像では極寒のシベリアでの虐げられた捕虜生活を見事に描いていましたが、実際にもその想像を絶するような、困窮極める体験があったものと改めて思わせられました。何しろ終戦の数日前にやってきて、えげつなく占領していくような酷い国です。
 
捕虜に関しての条約など全く無視した、厳寒環境下での満足な食事や休養も与えられずに、苛烈な労働に従事させられたことによって、数多くの抑留者の命が絶たれたことはご存知の通りです。ドラマにより、忘れ去れていた記憶を呼び起こされ、強い憤りさえ覚えたものです。
 
聞くとこのドラマは2ク−ルといって、約半年ぐらいに亘って放送されるとのことです。とても楽しみになりました。また壱岐という主人公の生き様を通して、1960年代から70年代の、日本の輝かしい高度成長を遂げるまでの序盤の過程が描かれることになることと思われます。
 
この高度成長のひずみもあってか、いまいち元気のない閉塞状態に置かれている現在の日本なのですが、こうした明日を夢見ての激動の時代を改めて振り返ることにより、忘れかかっている勇気と希望を呼び起こしてくれるのではないでしょうか。
 
昔は良かったと、ただ振り返るのではなく、今の世に繋げていく何かを掴みたいものです。あるところに成功する条件の1つとして次のように書かれていました。「如何なることがあっても、物事を肯定的に考える」こと。
 
言い換えれば、様々な事象をすべて肯定的に捉えることにより、この「成功」を手に入れることができると言うのです。このドラマからも成功体験を少しでも感ずることができたらと願っています。
 
それにしても山崎豊子さんって、すごい作家ですね。この「不毛地帯」に限らず、かつて大ファンになった「大地の子」や「白い巨塔」、そして今、映画化されて話題となっている「沈まぬ太陽」と、全て大作ばかりです。
 
また85歳の現在になっても「運命の人」という作品を書き上げました。いやはや恐れ入ります。これからじっくりと時間を掛け、練り上げたその作品を読ませていただきたいと思っています。


羽田のハブ空港化

[2009年10月16日(金曜日)|No.1706]

前原国土交通大臣が羽田空港を国際拠点空港とする、ハブ空港化の方針を打ち出しました。大賛成です。近年、韓国の仁川(インチョン)空港に、アジアのハブ空港の役割をすっかり明け渡したような日本でしたが、これで今後の空における国際競争力は高まるのではないでしょうか。
 
つい先日も成田空港にドイツに旅立つ息子を送ってきたのですが、何しろ千葉と言っても、その距離感は如何せん縮められないものです。東関東道路に入り、入口の市川JCTから成田までの距離が51kmです。やはり遠いと実感したのが正直なところです。
 
私達の住む沼津からですと、その距離以上に、混雑する都心を抜けていかなければならず、やはりどうしても安全な搭乗を考えると、早めに出発しなければなりません。この時も午前11時40分のフライトだったのですが、渋滞前に都心を抜けようと考え、家を出たのが朝5時でした。
 
結果的には空港に8時前に到着してしまい、少し早過ぎたのですが、時間的にずれ、もし渋滞にでもはまってしまったら大変です。全く、その時間が読めなくなるからです。
 
と言っても、こうした滅多に飛行機など利用しない私たちなどはよいとしても、しょっちゅう利用する人や、国内線から乗り継ぐ人にとっては大きな利便性があるものです。成田と羽田ではやはり違いがあるのです。
 
しかしながら、急遽ここで森田千葉県知事がその存在に危機感を持ち、同大臣と話し合いを持ったのですが、成田空港の今までの国際線としての機能を外してしまうということではありません。
 
羽田がハブ空港化されれば当然、全体的な発着回数が大幅に増えるわけで、これを成田と羽田ですみ分けすることになるわけです。従って成田もその利便性を考え、その時点では国内線への乗り継ぎということも考えなければいけなくなるものと思われます。
 
ですから国際空港の機能が二分化されるわけで、利用者にとってはより便利になるというものです。一方、この羽田のハブ空港化を何よりも最優先するということで、関西国際空港を抱える、大阪の橋下知事からは反発が出ています。
 
ハブ空港は西日本にも必要で、その役割が関空ということからです。この巨額の赤字を抱える関空の運営も大変だと思われますが、おかしいと思うのはそもそも関空のスタ−ト時には伊丹の大阪空港を廃止すると約束されていたからです。
 
それがそのままになっており、今や大阪近郊に関空・大阪・神戸の3空港がひしめいているからです。従ってハブ化うんぬんの前に、この問題を関西自身が解決していかなければいけないのではないでしょうか。
 
それにしても政権が変わると、思いきった政策を打ち出すものですね。その小気味よさが快感で、ちょっぴりワクワクさせられるものです。


カ−ナビ

[2009年10月15日(木曜日)|No.1705]

カ−ナビについてちょっと触れさせていただきます。私は正直、この品物に関しては少し偏見がありました。こんなことを言うと、現在使われている、多くの使用者の方々から非難されるかもしれませんが、運転するには邪道だと思っていました。
 
大人気なく、少し頑なになり過ぎていたかもしれません。それというのも、まず目的地ぐらい事前に地図でしっかり調べてから出掛けるのが当たり前で、だいいち、そんなもので誘導されていっても、道は全然憶えないのではないかと思っていたからです。
 
それと、ただ運転しているのではなく、運転には道を探す楽しみとか、自分で調べて着き止めたという征服感が伴っているから、その興味まで奪われたくないと、常々思っていたからです。
 
しかし、ここでポ−タブルのカ−ナビを購入することとなりました。決めたのはそうした変なこだわりより、機能性を考え、やはり時間の無駄を省かなければいけないと思ったことによります。
 
最近、今までの培ったネットワ−クを活かして営業活動に、せめて1週間に一度は出掛けています。そのほとんどは初めて訪れる所ばかりです。従ってそれに備えて、事前にヤフ−の地図等で場所を調べて行かなければなりません。
 
これが意外と手間で、周辺の比較的解りやすい道路に至るまでの大きなエリアと、目的地細部の地図を調べ、プリンタでも打ち出さなければなりません。それにある程度、理解しているつもりでも、いざ現場に出掛けてみると、まごつくことも少なくありません。
 
こうした無駄を省かなければと思ったからです。「タイム イズ マネ−」やはり時は金なりと自覚しました。購入したカ−ナビには、説明によると契約すれば、渋滞の最新情報やガソリンの最も安い店、また話題のレストラン等、知らせてくれる情報が満載とのことです。
 
少し楽しみになってきました。元々渋滞により同じ箇所でず−っと待つということが嫌いな私にとっても、有難い話です。今までの頑ななこだわりはきれいに捨てて、これから十分活用していきたいと思っています。
 
それにしてもこのカ−ナビの盗難が最近増えているそうです。ひどいのはフロントの窓ガラスを割って盗み出していくとのことです。県内の9月だけでその件数は80余りに及ぶと言われていますから、くれぐれも気をつけたいものです。
 
今回のカ−ナビの件で、ちょっと意味合いが違っていますが、「長いものに巻かれろ」とか「老いたら子に従え」という言葉を思い出しました。さして意味もない、変なこだわりは早く捨て去らなければいけませんね。


オバマさんにノ−ベル平和賞

[2009年10月14日(水曜日)|No.1704]

オバマ大統領にノ−ベル平和賞が贈られることになりました。先の今年4月、プラハ演説で述べた「核兵器のない世界」実現に向けての演説が高く評価されたことによります。
 
この受賞には、核なき世界に向け、全世界的にリ−ダ−シップがとれるアメリカ大統領だけに、心から祝福したいと思っています。そしてそれにより、益々国際的な機運が高まることを願っています。
 
ですから、このように受賞には全く異議を唱えるものではありませんが、今回の対象は今までのような顕著な功績に対してではなく、今後これを受けてのオバマ大統領の実行力に強く期待するものと思われ、稀なケ−スと言えるのではないでしょうか。
 
それだけオバマさんに対する期待が大きいのでしょう。言い換えればこのオバマさんを外して、他に実現可能性のある人が世界には見つからないとも言えるのです。
 
何しろ同演説では「核兵器を使用したことがある唯一の国として、米国には道義的な責任がある」と言明し、具体的な措置を取ると宣言したのです。これを受け、国連安保理は直ちに核軍縮・不拡散をテ−マにした、米国が提出したその取り組みをうたった決議案を全会一致で採択したのです。
 
なかなか大国・アメリカの大統領が言いたくても言えるものでなかったことと思います。しかしながらオバマ大統領自身が「自分の生きている間に実現できるとは思っていない」と言っているくらい、その実現はとても生易しいものではありません。
 
アメリカ国内ではこうした動きに反し、保守派の攻撃にさらされているオバマ氏の立場をかえって難しくさせているとも言われています。
 
また米軍が依然としてタリバンとの戦闘を続けているアフガニスタンでは、受賞にも疑問の声が少なくなく、このアフガン情勢をめぐり、決断を早急に迫られているのも事実です。アフガンとイラクの二つの戦争から手を引くことないアメリカのトップとしての地位が、平和賞という肩書きと相反していることもあるのです。
 
このように立場がいろいろと難しいオバマさんには違いありませんが、これからの前向きな実行力に大いに期待したいものです。ところでこの大統領の訪日が11月12、13日に決まりました。
 
こうなったら、世界で他に例を見ない被爆地である、広島と長崎を是非訪れてもらいたいものです。報道によると、今回は実現不可能なように伝えられていますが、世界的にその機運を広めるためにも再考をお願いしたいものです。
 
オバマさんの受賞に間髪入れることなく、ここで広島と長崎はこぞって2020年の五輪候補地に手を挙げました。これについてはまた改めて触れたいと思いますが、この機会に世界中に核の恐怖とそれを持たない勇気について、広く知らしめることができたらと願っています。


クライマックスシリ−ズ

[2009年10月13日(火曜日)|No.1703]

3連休の初日には通夜、そして翌日に告別式と、弊社社員の父親が亡くなり、社員共々参列してきました。約1年余りのガンとの闘病生活を送られたと聞きましたが、66歳とまだ若く、残念な結果となりました。謹んでお悔やみ申し上げますと共に、ご冥福をお祈り申し上げます。
 
さて、プロ野球ではセ・パリ−グとも、クライマックスシリ-ズ(CS)への出場チ-ムが決まりました。まずセリ-グですが、喜んでいいのやら悲しまなければいけないのか、ちょっと複雑な思いになっていますのが、ご贔屓・東京ヤクルトスワロ-ズの3位決定です。
 
ご存知のとおり、終盤の失速で一時期14もあった貯金をあっという間にはたき、5位転落もあったヤクルトですが、最後は何とか踏ん張って阪神に連勝して、CSへの出場を果たしました。
 
このヤクルトですが、17日からの中日戦CSはまだしも、もし勝ったりした場合、今シ-ズンカモにされていてまるっきり勝てない巨人との対戦が控えているからです。
 
この巨人戦での第2ステ−ジでは、10ゲ−ム以上離して優勝している巨人に、アドバンテ−ジとして1勝が与えられているだけに、まずヤクルトでは歯が立たないものと思われます。
 
それゆえ、この対戦は中日が第1ステ−ジで勝ち残ってくれた方が面白いのですが、ヤクルトではなくもし阪神だったらと思うと、もう少し別の展開になったような気がします。
 
でもここの最後にきて、やっと3割に達し調子を上げてきた、青木選手の頑張りに期待したいものです。それからパリ−グでは楽天がAクラスどころか、2位にまでなり、本拠地・仙台でソフトバンクを迎えうつこととなりました。
 
万年Bクラスであったこのチ−ムをよくここまで持ってきたと思います。やはり何だかんだと言っても、野村監督の手腕ではないでしょうか。
 
少し残念な話なのですが、この野村監督の今シ−ズン限りでの退団が決まったようです。一部では球団から名誉監督の要請があったようですが、これも返事を保留していると言うから、どうなることか分かりません。
 
これからCSが始まると言うのに、監督が言っているとおり、陰で次期監督の話をこそこそと進めたり、球団の動くタイミングがあまりにも悪いというものです。ひょっとしたらこの楽天が1位でCSを抜け、日本シリ−ズ出場がないとも言えないだけに、球団の対応に少し水を差されたように思えるものです。
 
とにかく以上の話を総合すると、やはり1勝のアドバンテ−ジがある日本ハムが断然有利のように思えます。そうなると順調にいけば、巨人対日本ハムの対戦となる確率が高いのではないでしょうか。
 
この日本ハム・梨田監督の選手操縦術には目を見張るものがあります。シ−ズン当初、チャンスで打てない主砲・稲葉選手を蘇らせたのも監督の一言だったと言われています。また投手出身の糸井選手を抜擢した眼力も見事です。
 
こうした梨田監督率いる日本ハムが、WBC優勝監督・原さんの巨人にどう向かっていくのでしょうか。面白い日本シリ−ズにしてもらいたいものです。このように決めつけてしまっていますが、さてどうなることでしょうか、乞うご期待です。
 
それにしても毎年無駄な消化試合が多かったこの時期ですが、CSのお陰で最後までペナントレ−スを盛り上げることができました。やはりどの世界でも、こうしたお客さんを最後まで引きつける仕組みづくりが必要ですね。


貧困と教育投資

[2009年10月09日(金曜日)|No.1702]

過日のNHKスペシャルで”子どもにしのびよる貧困”というテ−マの番組を放送していました。以前のような正規労働者が減って、不安定な非正規労働者が増大し、教育費や生活費まで圧迫していると言うのです。
 
番組の中では、学校で子どもの具合が悪くても迎えに行かれない、またそれもそのはずで、親がいないので家で満足に食事をしていなかったり、1日の栄養量のほとんどを学校の給食で賄っているという子どもが少なくないという事実を紹介していました。
 
またお金や時間の余裕もなく、病院にも行きたくてもなかなか行けない人もいて、この健康面だけでなく、住まいや躾、心のケアまで侵されているということも知りました。
 
現政権が子育て支援ということを強くその重点課題として掲げている、いわゆる社会のセ−フティ−ネットの問題なのです。番組ではこうした我が国と対称的な福祉と教育を進めている国である、フィンランドを紹介していました。
 
まず教育に対する考えが全く異なり、日本では負担となっているものを、あくまでも本来の投資として捉え、教育は子どもの可能性を引き出す不可欠なものとして、子育てを社会全体の責任として考えています。
 
ですからそれを支えている基盤としての財源も日本とは全く異なり、消費税は22%(その内で食料品は12%)、また社会保険料は日本の2倍と言われています。
 
これは経済を再生させるのには、教育への投資が重要でその支出を惜しんではならないというもので、教育に掛かるコストより、それによって得られる利益の方がずっと大きいという考えによるものです。
 
従って、ゆりかごより更に以前の”胎内から墓場まで”といった社会基盤が確立されていて、子どもは社会の宝物となっているのです。
 
このように考えてみると、子育て支援の目玉政策として政府が掲げている、中学生までの全ての子どもに一律26,000円支給する子ども手当は問題ないとしても、その財源確保にもう少し具体策を練りたいところです。
 
また一律支給にしてもただ与えるというのではなく、やはり教育にしっかり関連したものでなければなりません。生活費に回らざるを得ない状況の少なくない中、機会均等になれる仕組みも考えていきたいものです。
 
とにかく番組でも教育によりもたらす効果として、次の3つを挙げていました。①経済成長 ②雇用の確保 ③社会的正義 なのですが、貧困もなくなり、格差も生まれない社会の実現に向けて、欠くことのできない教育という要素において、今一度制度そのものを見直す必要があるものと思われます。
 
それには福祉もそうなのですが、やはりフィンランドの国のような実現に向けては、苦しくても投資という観点で、それなりの負担をそれぞれがしっかりと考えていかなければいけないのではないでしょうか。


新政権のその後

[2009年10月08日(木曜日)|No.1701]

台風18号は愛知県・知多半島に上陸後、群馬県を北上しているとのことです。ちょうど我が社の社員も今週1週間、群馬に出張していることから、ちょっと心配なのですが、各地で被害がないことを祈りたいものです。
 
さて鳩山内閣がスタ−トしてほぼ20日あまりが経ちました。ほとんどの人の評価どおり、よく頑張っているのではないかというのが感想です。
 
そもそも連立を組んだ社民党などとは、防衛などにおける基本的な考え方が違うわけですから、難しい政局の運営となるわけですが、うまく手なずけているというか、やりくりをしているように思えます。
 
一方のこの社民党の福島さんにしても、連立政権の中にあって、しっかりと党首として社民党のアピ−ルもしなければいけないわけですから、パフォ−マンスがちょっと過ぎるということになるのは仕方がないかもしれません。
 
そして国民新党の亀井さんです。早々に中小企業などを対象にして、融資の返済猶予を実現しようと努められています。個人の住宅ロ−ンに関しては異論はないのですが、確かにこの異常な経済状態の中、弱者の企業を救おうとするその気持ちはとても有難いものですが、一時的に猶予して果たして問題が解決するものなのでしょうか。
 
私は単なる悩める問題の先送りに過ぎないように感じています。やはり借りたものはしっかりと返さなければなりません。現在、緊急経済支援対策としての借入金は、1年間の元金返済の猶予はとれるようになっています。
 
その範囲でせめてやりくりしていかなければならず、3年待ったとしても、しっかりとした見通しはつかないはずです。そしてむしろ返済を猶予してもらったことにより、それ以後融資を受けられなくなる怖れがあり、かえって大臣の言われる貸し渋りや貸し剥がしを助長することになるように思えます。
 
このようになってしまった方がむしろ大変ではないでしょうか。でも今までなかった中小企業の視点に立って、このように考えて下さることには本当に感謝したいと思っています。
 
他にも藤井財務大臣や前原国交相など、それなりに全力投球しているのではないでしょうか。藤井さんがちょっと内需拡大の必要性から、安く物を輸入できる円高も悪くないと言ったら、もう円高容認のように騒がれていますが、受け取る周囲の方がおかしいというものです。
 
また前原さんも現場に駆けつけ、自分自身の目で確かめながら、話し合いを持とうとしています。それに応じない方がおかしいと言われても仕方がないものと思われます。
 
それから大きなプレッシャ−を抱える、ミスタ−年金こと長妻さんも奮闘しています。就任当初から内憂外患のような身なのですが、少ない財政収入の下、課題に大きく掲げている子ども手当や年金対策の財源拠出にその手腕が問われています。
 
このような政府に対し、自民党はマニュフェスト一点張りの政策業務だと批判していますが、私たち国民の気がつかなかった無駄や官僚機構にも大きなメスを入れてくれています。ここで新たに仙石大臣を中心に立ち上げた行政刷新会議にも大いに期待したいところです。
 
何しろその会議には稲盛和夫さんや前鳥取県知事・片山善博さんなど、素晴らしいメンバ−が選出されました。前にも言いましたとおり、内閣発足後100日はハネム−ン期間と呼ばれています。ただ無意味に批判することなく、じっくりとそのお手並みを拝見しながら、期待を持って眺めていたいものです。


東京五輪落選

[2009年10月07日(水曜日)|No.1700]

2016年のオリンピックに手を挙げていた東京が落選してしまいました。投票の結果、開催は南米初となるブラジルのリオデジャネイロに決定いたしました。
 
この投票のやり方が面白い方式で、3回の投票によるもので、4つの開催地候補が一番投票数の少ないところから順番に抜けていき、最後の3回目で残った2地区の決選投票となるわけです。
 
ですから意外に第1回目の投票で、同情票などの関係で波乱が起こることが多いらしく、今回もオバマ大統領夫妻まで現地に乗り込み、たいそう力を入れていたシカゴが早々に落選してしまいました。
 
そして2回目で東京が最下位となり抜け、最後にリオデジャネイロがこの権利を獲得したのです。やはり勝因というか、シカゴと東京の敗因は誘致に向けての地元の盛り上がりの無さではなかったでしょうか。
 
一方決まったリオは永年の執念が実ったようです。今回が2度目の立候補で、前回は1次選考で落とされるという屈辱を味わったとのことですが、それから一日も休んでいないと言われるほど、落選をバネとして招致活動に励んでいたようです。
 
それは立候補以前から、普段でのIOC委員への食い込みがあると言われ、その子どもが海外留学への支援や、困ったときには金銭面への援助等もあるくらいと聞きます。
 
ですからここまで聞くと、何かいかがわしいような臭いもしないわけではありませんが、所詮人間が決めるものですから、こうした外交力が少なくない決め手となるようです。
 
さて敗れた東京は150億円もの招致費用をかけ、開催を見込んで臨海都市計画まで一部施工を進めています。3期目の任期がこれで最後とも言われている石原知事は、今後どうこの修復を図っていくのでしょうか。
 
難題がいっぺんに降り掛かってきたようですが、2020年以降の五輪招致への再挑戦をあきらめて欲しくないものです。今回はリ−マンショックの影響で、とても五輪どころでなかった世の中全体の事情もあったことでしょうが、華やかな五輪の持つ相乗効果にも是非期待したいものです。
 
思い起こせばちょうど私が中学3年生のとき、初めて友人の家で、当時出始めたばかりのカラ−テレビで眺めた、東京五輪の開会式が忘れられません。真っ青な秋晴れの下、日本選手団のブレザ−の色である赤と、空の青の対比がものの見事に調和されていたように思えます。
 
この感激を未だ知らない、私たち子どもや孫の世代にも是非味わってもらいたいと願っています。前回の北京にしたって、このリオも開催が決まるまでは1回だけの挑戦で終わっていません。
 
そういった意味でも、日本全体が再び明るく輝かしい、ときめきのひとときを迎えられるよう、再度東京招致に向け、その機運を盛り上げていきたいものです。


ゴルフの奥の深さ

[2009年10月06日(火曜日)|No.1699]

4日間競技の難しさと、ゴルフの奥の深さを改めて知らされました。ちょうど前述のお見舞いに行く前、テレビでは日本女子オ−プンが放映されていました。
 
そこには既に、3日間トップを走り続けた宮里美香選手の名前はありませんでした。決勝のこの日を迎える前、11アンダ−と2位に4打差をつけ、また内容が安定していただけに、10代最年少のチャンピオンが生まれるかと、大きな期待を寄せられていた宮里選手でした。
 
また同じ沖縄出身の先輩・宮里藍選手同様、今シ−ズンはアメリカツア−に参戦し、ここでもまれているだけにそんなに大崩れはしないだろうとが、大方の見方でもありました。
 
ところが出だしの3ホ−ルでボギ−が相次ぎ、いきなりその貯金をはたいてしまいました。こうなると、精神的に余裕がなくなるのでしょう。解説の樋口JPGA会長が言っていたとおり、その影響が今度はスイングにも出てきてしまったのです。
 
私たちが見ていても明らかなように、スイングの切り返しが速くなっているのです。それは3日目までとは全く違っているタイミングでした。そして結果はギャラリ−の大声援を受けて、本人が途中で泣きそうになったという、78の思いもよらぬ大叩きに終わってしまったのです。
 
毎日いっぱい球を打っているプロでも、こんなことが起こってしまうのがゴルフの奥の深さだと思います。このように技術的な面と精神的な要素が微妙に噛み合っている競技なのです。
 
もしこれがゴルフではなく野球だったらと考えると、微妙なコントロ−ルを要求される投手を除いては、ここまでシビアな影響が出ないものと思われます。打者は緊張していても大観衆の声援に押されて、まぐれ当たりということもあります。
 
しかしこれがゴルフという競技になると、打つ前から辺りがシ−ンと静まり返るほどの静寂の中で行われるものです。この静寂が一層緊張感を高めるのではないでしょうか。
 
ですから言い訳ではないのですが、たまにコ−スに出る私たち素人が、その日によって大きく結果が変わってくるのは仕方がないのではないでしょうか。この切り返しが速いというのも自分の永年の課題です。ゆっくり振ればいいものをと、解っていてもなかなかできないのが口惜しいところです。
 
そのようにゴルフにおける、メンタル面の大切さというものを考えてみますと、ここで4勝目を挙げた石川遼君はやはり凄い存在です。彼はギャラリ−の声援が多ければ多いほど燃えてくると言い放っています。
 
世界を狙うのには、このように逆境に置かれても動じず、しっかりと実力を出せる選手でなければなりません。そうした意味でも、3人並んだ18番の土壇場で見せた、あのス−パ−ショットは何か未来を予感させるものではなかったかと思っています。


個人情報保護法

[2009年10月05日(月曜日)|No.1698]

個人情報保護法という法律のややこしさをつくづく感じました。昨日、お世話になっている方が入院されたということですので、お見舞いに家内と一緒に小田原まで出掛けました。そこで起こった出来事です。
 
私も結構いい加減なところがあり、小田原に住んでいる方ですから、大きな病院と聞き、てっきり入院先が小田原市立病院だと思い込んでいました。
 
ところがこの病院に入り、入口で入院患者の病室を尋ねたところ、どうしてもその名前が見つからないのです。そして事務所まで行き、再度パソコンでも調べてもらいましたが見当たりません。つまりこの病院には入院されていなかったのです。
 
さて、そこで、はたと考えました。もうこうなったらご本人に聞くか、ご自宅に電話して尋ねるしかないのです。ところが運悪くその携帯は繋がらず、ご自宅もいくら呼び出してもお留守のようなのです。
 
考えてみれば、ご本人は入院されているのですから、携帯の電源が入っているわけがないのです。こうして、ほとほと困ってしまったのですが、確か入院前に市立病院とか市民病院と、聞いた覚えがあるのを思い出しました。
 
それなら、きっと平塚に勤めていたことから、平塚市民病院ではないかと考えました。そして公衆電話まで行き、番号案内で病院の電話番号を調べてもらい、この病院に問い合わせたのです。
 
ところが、ようやくこれからが本題なのですが、相手先の病院では入院患者の電話による問い合わせを受け付けてくれないのです。いわゆるこれが個人情報保護法という、厄介な代物なのです。
 
ここで簡単に拒絶されてしまったら、大変です。わざわざ沼津から出掛けて行ったのが無駄になってしまうからです。最初は家族の方ですか、それとも身内ですかと問われて、そうではないと告げると、にべのない返事が返ってきました。
 
でもあきらめず、必死の思いで、沼津から出てきて小田原の私立病院に出掛けたのだが、入院先が間違っていた旨を正直に話しました。そうしたところ、とにかくこちらに来てもらって、調べて下さいとのことです。
 
しかしそちらに行って、もし違っているようなら無駄足になると思い、詳しくはそちらに行ってから調べますが、行くのが無駄でないかどうかだけでも教えて下さいと頼みました。
 
そしてはっきりした返事ではなかったのですが、とにかく来てみて下さいとの返事をやっと頂いたのです。考えると応えられるのはこれが限界だったのではないでしょうか。
 
こうして無駄足にもならず、お見舞いに何とか駆けつけることができたのです。その法律に照らし合わせると、踏み込んでいけない領域があることを初めて知らされたのですが、そこからはやはり人間しだいですね。
 
必死だったことから、こちらの特段改まった丁寧な対応が功を奏したかもしれず、もしそうでなかったら目的は果たせなかったかもしれません。それにしても、この厄介な法律には参りました。でも元はと言えば、私が入院先をよく確かめなかったことに始まっているのですから、やはり私が悪いのですね。


伊那食品工業企業見学より

[2009年10月02日(金曜日)|No.1697]


長野県伊那市にある伊那食品工業(株)を企業見学してきました。噂には聞いていましたが、やはり凄い会社です。地域にしっかりと根ざし、環境保全活動を推進しながら業績を大幅に伸ばしている企業なのです。
 
アカマツに囲まれた手入れの行き届いた庭園の中に本社がある、かんてんぱぱガーデンを訪れたわけですが、この中にレストランやア−トギャラリ−、ショップ、遊べる芝生広場等が位置していて、一見テ−マパ−クと見間違えるほどです。
 
聞くと、この空間は元々全て社員のために作られたものとのことですが、いつしかこのように地元の人たち、お客様が集うようになったそうです。
 
私たちが訪れたときでも、地元の小学生の子ども達が芝生広場を自由に使っていました。また「かんてんぱぱホ−ル」というア−トギャラリ−は、地元の方々に安く提供し、自由に展示や各種発表会で使ってもらっていたり、敷地内にある水汲み場も自由に利用できるとのことです。
 
またこの他、年に一度の感謝祭も開催され、地元の人たちとの共存や地域密着をしっかりと考えている企業です。それを証明するかのように、この広大な施設は地元の幹線道路を跨ぐことから、自社で歩道橋を設置したり、道路の渋滞を防ぐため社員の出勤時、右折による流入を禁止したりしています。

 
とにかく「いい会社をつくりましょう −たくましく そして やさしく−」という社是にも示されているとおり、社員の幸せを最優先で考えているのが様々な取り組みの中で、しっかりと実証されているものです。
 
①上場しない ②夜勤をさせない ③海外赴任させない といった3つの項目は社員の幸せをまず考えての方針であり、企業の本来あるべき姿は社員が幸せになるような会社をつくり、それを通じて社会に貢献するという理念を貫いています。
 
従って売上げも利益もそれを実現するための手段に過ぎないと捉えているのです。まさにこうした本来のあるべき姿を見失った経営者や会社が多い中、未来永劫にその理念を変えるつもりはないとする、伊那食品工業は優れた中小企業の誇りとして貴重な存在ではないでしょうか。


トップペ−ジリニュ-アル

[2009年10月01日(木曜日)|No.1696]

いよいよ今日から10月です。暑い夏が終わった後、ずるずると来てしまったような気がしますが、今年も残すところ後3ヶ月です。心して残存期間を有意義に過ごせるよう努めたいと思います。
 
さて、弊社HPのトップペ-ジをリニュ−アル致します。訪れた方が少しでも変わっているなと、思ってもらいたいからです。
 
反対の立場で眺めてみますと、いつ訪れても変わりばえしないトップペ-ジでは、新鮮さを欠くのはもちろんですが、飽きてしまわれるのではないかと思われるからです。
 
人はやはり変化のあるものでなくては着目してくれません。従って更新していないHPでは論外ですが、折角訪れてくれた方々に、この変化を感じていただけるような仕組みを考えていかなければなりません。
 
それには毎日のように更新している、この至らぬ3行日記も無駄ではありませんが、もっと一目瞭然で判るものと言ったら、やはり写真ではないでしょうか。
 
そしてまず会社の表玄関であるトップペ-ジから入ってもらわなければなりません。ということから、トップペ-ジに絶えず変化のある写真を何枚か用意し、それが訪れるたびに変わっていくようなものであれば、少なくとも飽きてうんざりだということもないだろうと思いました。
 
また社員さんがそれぞれ自由に登載できるように、写真は基本的に何でもよいのではないかと思っています。例えば、綺麗に感じた風景でもよいですし、イベント、会社製品、ニュ-ス等何でもありです。
 
こうしていけば、一部の人間だけでHPを管理しているのではなく、全社的に会社紹介をしていけるわけです。まさに全員参加型にもなるわけです。
 
このようなコンセプトで、弊社HPを作って下さっている製作者にお願いをしました。近日中にはいろいろなコメントを添えてのこの欄が、新しくお目見えできると思いますので、是非楽しみにお待ちいただきたいと思います。
 
私事ながら、昨日大学3年生の長男が、ドイツへと旅立ちました。約10ヶ月の間、ドイツのイエナ(jena)という町にある大学へと留学したのです。
 
朝早めに成田に着いたので、食事も一緒に取ろうと誘ったのですが、それどころではなかったのでしょう。飛行機にも満足に乗ったこともない人間が、単身でコペンハ−ゲン経由フランクフルトに飛び立とうとしているのです。その小さな胸は期待と少なくない不安で、はちきれそうになっていたのではないでしょうか。
 
この一人で頑張ろうとしている息子に負けてはいられません。私たちもまた新たな展開に果敢に挑戦していかなければなりません。きっと一回り逞しくなって戻ってくると思われる息子にも、胸を張って迎えられるよう、努めていきます。