株式会社 アイソー




2009年09月の日記

不人気で終わった横浜開国博

[2009年09月28日(月曜日)|No.1695]

スポ-ツや行楽に、そして灯火親しむ候としての読書にと、絶好のシ-ズンとなりました。昨日の休日も気持ちよい天気の下、久しぶりにソフトボ-ルを2試合もやったこともあって、体の隅々でミシミシ音がするようです。でも思いっきり体を動かすのは、本当に気持ちよいものです。
 
さて、昨日の27日で開港150周年を祝う横浜博が閉幕しました。入場者数も150日ぐらいの会期で、500万人を見込んでいたそうですが、4分の1の約120万人にとどまったことに示されるとおり、不人気だったようです。
 
私も法人会の研修旅行で訪れてみたのですが、はっきり言ってこの不人気も頷けるというものです。広い会場の割には見ものがあまりなかったからです。
 
まずエントランスの、はじまりの森というエリアでも、巨大スペクタルア−トとして”くも”を形どったマシ−ンを呼び物としていましたが、子どもだましのようなもので、とても目玉になるようなものではありませんでした。
 
そして赤レンガ会場においても、ありふれた土産物屋は並ぶものの、あとは通常の赤レンガのショップが並ぶだけでこれといったものがないのです。
 
気になったのは次に訪れたトゥモロ−パ−クという所だったのですが、未来シアタ−というショ−が始まるというので、開始時間まで近所で時間を潰し、3分前ぐらいになって会場に駆けつけたところ、2〜3分前になったからもう入れませんと言うのです。
 
まだ3分前ではないかと言っても全然、受け付ける素振りも見せず、平日ですからお客が混んでいるわけでもなく、むしろガラガラの状態なのです。それなら会場の入口に、その注意書きがあるのかなと思いましたが、それも見つかりません。いわゆるアルバイトの若い子がただ、おざなりの仕事しかしていないように見えたのでした。
 
こうしたことが示すように、会場に活気がないのです。これではこのイベントは盛り上がらないだろうなと思っていたら、案の定のことです。
 
そして更に不人気に輪を掛けたのが2400円という入場券の高さです。訪れる人たちの中には愛知万博や各種国際展示会などを通して、目が肥やされている人が少なくありません。それゆえ、それなりの見ものがなければ口コミもなく、もちろんリピ-トにも繋がらないのです。
 
私たちの法人会研修にしたって、横浜博の他訪れる所がなかったなら、きっと参加者からブ−イングが出たのではないかと思われるものでした。
 
横浜市はこれに備え157億円もの予算を掛けたそうです。しかし入場者収入が20億円以上見込みより減ったという結果を踏まえて、女性新市長が抱える問題はこの先いろいろと少なくないものと思われます。
 
ですが、これも任期途中で投げ出した、中田前市長の責任によるところが大きいのではないでしょうか。人気都市だからと言って、それにただ胡座をかいていただけでは、それなりの結果しか現われないのが今の時代です。学生時代、横浜で育った私としては、好きな街だっただけにちょっと残念でしたが、どうやら人々を甘く見過ぎたようですね。
 
明日、明後日(29〜30日)の2日間、所用で会社を留守に致します。カキコミは休ませていただきますのでご了承下さい。


沼津アルプス

[2009年09月25日(金曜日)|No.1694]


連休の半ばの一日、沼津アルプスに登ってまいりました。介護の必要な自分の母親を、家内に押し付けておいていい気なものですが、どうぞご容赦いただき、久しぶりに挑戦した沼津アルプスにちょっと触れさせて下さい。
 
過去に2回ほど登ったことはあるのですが、もう20年以上も前の話です。今年の夏こそはと意気込んでいた富士登山が叶わなかったこともあり、ちょっと物足りない思いでいたところ、連休前になって友人から「沼津アルプスに登ろうか」とのお誘いを頂きました。
 
まさに渡りに船という感じで、それこそ二つ返事で早速、この計画に乗らせていただきました。この沼津アルプスは北側より香貫山(193m)−横山(183m)−徳倉山(256m)−鷲頭山(392m)−大平山(356m)という5山7峠(他にも徳倉山の後に志下山214mと小鷲頭山330m)を越えていく長いハイキングコ−スです。
 
ご覧のとおり、どの山も400mを超えるものはない低山ばかりですが、アルプスなどという名前をつけていただいたのも、連山というばかりではなく、かなりアップダウンが激しく鎖場などを有している他、それぞれの山頂からは伊豆半島から駿河湾、富士山を望める眺望の素晴らしさがその所以だと思われます。
 
8時ちょっと前、レストラン・甲羅の東側にある香貫山登山口から登り始めた我々は、あっという間に中腹にある香陵台を過ぎ、香貫山山頂に出ました。ここで八重坂峠に下る道を少し間違えそうになりましたが、この通常の登山道コ−スから展望台が逸れているのが少し残念に思いました。
 
やはり地元の私たちにとっては、香貫山の展望台から眺める景色が一番と思っている関係で、この駿河湾、富士山を巻き込んだ市街の素晴らしい眺望を、是非訪れた人たちにも楽しんでもらいたいと思っているからです。
 
山頂から、なだらかな下り坂を経て、やがてゴルフ練習場の横をすり抜け、八重坂の一般道に一旦は出ます。そして急傾斜の登りが続く横山へと向かうわけですが、この一般道に出た後、標識が何もなかったのが少し気になったところです。
 
こうして結構アップダウンの激しいコ-スを何とかクリヤ−し、象山とも呼ばれている徳倉山山頂に立ちました。別の方からもらった行程表によると、眺望の開けたここで昼食をとのことでしたが、まだ11時前でしたし、思ったより見晴らしもいまいちでしたので、もう少し足を進めることにしました。
 
そして眺望の少し開けている志下山山頂、一歩手前で昼食をとることにしましたが、隠し持ったビ−ルでの乾杯は少しお預けとしました。確か最大の難所との覚えのある小鷲頭、鷲頭山がまだ先に控えていたからです。
 
こうして昼食で膨れた腹が多少災いしましたが、この難関も何とかクリヤ−し、鷲頭山頂にもたどり着くことができました。前の晩冷蔵庫で凍らせ、リュックに詰めてきた2人分のビ-ルは、ちょうど解けて飲み頃となっていて、腹にキュッと染み渡るほどのおいしさでした。
 
山にビ-ルを持参するのは邪道でしょうが、やはりこのおいしさが何ともたまらないものですから、なかなか止められないものです。しかし、もうここまで来たら大丈夫だろうと思ったのが大間違いでした。
 
鷲頭山を下り、多比峠や多比口峠を経て、大平山に登るのもなかなか簡単にはいかなかったのです。それでもお互い還暦世代の二人、昔、踏破している意地もあったのでしょう。弱音も吐くことなく最終の大平山も極めたのです。
 
 
こうして多比口峠まで一旦は戻り、国道414号線の走るバス停、多比まで降りて行ったのです。ほぼその時間は3時半近くを指していましたから、およそ全行程としては7時間30分、歩行時間としては6時間余りといったところでしょうか。
 
ですから低い山並みの縦走と言っても、なかなか手強く馬鹿にしたものではありません。本物のアルプスを極める人たちの足慣らしとして、格好の場所とも言われているのもうなづける話です。また友人と共に、まだまだ通用する自分たちの体力にも安心したものです。
 
それから2日後、同行した友人にその放映を教えていただいた、田部井さんと内多アナウンサ−の北アルプス縦走記をテレビで観て、何とも言い難いようなワクワクした気持ちになったものです。芽生えるのが少し遅かったかもしれませんが、いつか登ってみたいという気にさせられました。山は本当にいいですね!


シルバ−ウィ−ク

[2009年09月24日(木曜日)|No.1693]

シルバ−ウィ−クと呼ばれたこの5日間(私どもは4日間)の連休はいかがだったでしょうか。本来は敬老の日や秋分の日を挟むわけですから、お年寄りや先祖を敬うための休日でしょうが、ニュ−スなどを見る限りではあちらこちら行楽で混雑していたようです。
 
どうも敬老の日というのも名前だけのようで、お年寄りにとってはいい迷惑のような気がします。そんな中、我が家では認知症の進んだ母親を抱えた家内などは、デイサ−ビスやショ−トステイが休みになる関係で、この休みの間中、どこにも行かれずじまいでした。
 
つい先日、転んで恥骨骨折ということで2週間ばかり入院した後、退院して間もない母親は、自宅でも自力ではほとんど歩けず、車椅子の走れない我が家では、その代わりに肘掛のついた文机用の椅子を使わなければいけないような状態なのです。
 
手術は不要で骨が付くのを待つということで、まだ完治していないためか、この椅子に乗せるのがまた大変で、ベッドから起き上がらせたり、立たせるのも並みの作業ではないのです。大声で痛がることも多く、時には悪態すら吐くこともあるのです。
 
こうした母親を見てみぬ振りができないことから、家を離れられないで付いてくれているわけですが、当の本人はそんなことを知ってか知らずか、悪態などを吐いていては罰が当たるというものです。
 
とにかくその介護と言えば、トイレから食事に至っては付きっ切りの状態ですので、下の世話から口の中に食べ物を入れるところまでなのです。
 
こんなことまで実の子でもない人間にしてもらっていると言うのに、文句を言うなんて、傍らで眺めているだけのこちらでさえ、無性に腹が立ってくるというものです。
 
しかし介護してくれている人間の方が極めて冷静で「怒ったって仕方がないよ、病気なんだから」と言ってくれて、逆に慰められている始末です。
 
こうした彼女の献身的な介護を眺めていると、運命の皮肉のようなものも感じてしまいます。「もし彼女が長男でも何でもない人に嫁いできたのなら、こんなことまでしなくて済んだのに」と。
 
シルバ−ウィ−クはこんなこともする必要はなく、伸び伸びと空気の良い屋外に出て、自分の好きなことを満喫していたかもしれません。そう考えると、本当に申し訳なくていたたまれない気持ちになるものです。
 
でも人間って、そんなに片手落ちなことばかりではないと思います。いつかきっとこの裏返しではありませんが、人に尽くした分、自分に大きな幸せが返ってくるのではないでしょうか。
 
幸いにも連休が終わった今日からは4日間、ショ−トステイで引き受けてくれるとのことです。せめてこの4日間、遅ればせながら、しばしの介護から解放されて、息を抜いてもらいたいと願っています。とにかく特別、敬老の日に限らず、老人を労わってくれている家内には、感謝の気持ちで頭の下がる思いです。


神話どころでない日本航空

[2009年09月18日(金曜日)|No.1692]

酒井法子被告が釈放されました。いったいその釈放騒ぎは何なのでしょうか。ある種、英雄を迎え入れるかの熱狂振りに、日本のマスコミのおぞましさを強く感じます。
 
ほっといてやればいいではないでしょうか。変にチヤホヤするから、釈放されたばかりだと言うのに、化粧までして本人がスタ−気取りで現れるのです。それではいくら謝罪の言葉が口から出ても、空しく聞こえるだけです。こうした責任の半分は加熱するマスコミにもあるのではないでしょうか。
 
さてそんなことには、こちらもいつまでも付き合ってはいられません。今日はここまで落ちてしまったかと思わせられる、日本航空について触れさせていただきます。
 
日本航空・JALと言えば、かつては憧れの的だったと思います。私たちの学生時代でも就職したい企業と言ったら、男女を問わず断然のトップだったのではないでしょうか。
 
そして一時期、落ちない神話というものもあり、これを誇っていたのも日航です。ですから私はあまり乗ったことはなかったのですが、飛行機に乗るなら日航がいいと、誰もが思っていた時代があったのも事実です。
 
それがその名声やブランドに胡座をかきすぎたのでしょうか。今ではそう言ったら失礼なのですが、なんだ全日空かと思われていたANAにまで、大きく水を開けられてしまったのです。
 
ですからキャビンアテンダントと、今は呼ばれるらしいのですが、かつてのスチュワ−デスにしたって、JALは眩しいくらいの存在だったのですが、今ではそう思って見るせいか、立場まで逆転しているように思えます。
 
経営陣の怠慢と、労組の乱立が現在の悲哀を招いたものと思われますが、ここの非常事態で外国資本が入ろうとしています。世界1位のデルタ航空か、かつまた2位のアメリカン航空かが問われているわけです。
 
マイレ−ジなどが共通で使えるアメリカン航空のグル−プにいるものの、デルタ航空の巨大なシェアにも少なくない魅力を感じているようです。またこの再建策としては、3年間に社員の14%に当たる6800人の削減や、国内外併せて80余りの路線廃止を考えているようです。
 
しかしながら、ここで就任した前原国土交通相は、この再建と経営改善を目的に進めていた有識者会議も白紙に戻すと述べていますから、大幅な見直しが行われるかもしれません。
 
また先に就航したばかりの我が県の富士山静岡空港にしたって、前知事が決めた搭乗保障の問題が問われています。とにかく、かつては世界に誇る、日本を代表した航空会社だっただけに、余分なプライドはかなぐり捨て、しっかりと再建を果たしてもらいたいものです。


鳩山内閣スタ−ト

[2009年09月17日(木曜日)|No.1691]

昨日は法人会5支部合同研修で、一日会社を留守にしておりましたので、カキコミもできず失礼致しました。
 
いよいよ新政権をつかさどる鳩山内閣がスタ−トしました。何しろ政権交代したばかりなので、どのくらいやってくれるかは全く未知数ですが、顔ぶれを見る限りでは実力派を並べた布陣ではないかと思われます。
 
この各閣僚の記者会見が始まったのが午後11時ごろ、そして全閣僚が終了したのが翌午前1時半過ぎです。少し眠い目をこすりながらでしたが、新しい政権だけに、最初の記者会見に興味がありましたので、ほとんどその所信とも言える会見を聞かせていただきました。
 
感想としては、何か今までにないことをやってくれそうな期待が持てました。まず脱官僚を強く謳っているだけに、今までの官僚が作り上げた原稿を読むだけと言ったものと違い、新鮮さを感じたものです。
 
これに先立ち、鳩山首相は前日の夜からこの内閣が発表される午後4時までの間、各府官僚による新大臣への挨拶回り等を一切禁止させました。また今まで当たり前のように行ってきた、事務次官による記者会見も今後は行わないことを発表しました。
 
意識してその排除を企てているようですが、とにかく官僚支配から脱したいという強い意思表示の表われです。会見の中でも、最初ということもありますし、官僚などのサポ−トがないまま果たして大丈夫かなと見守ったのですが、それぞれが自分の言葉でしっかりと抱負を述べられていたから安心しました。
 
その中でも金融・郵政改革担当相に就いた国民新党の亀井静香さんなどは、中小企業の救済で早くも3年間ぐらい借入の返済を猶予する具体案の提示をされました。今までが大企業中心に施策が進められていただけに、私たちにとっては嬉しいものです。
 
また全体的に共通していたのは、マニュフェストに揚げた事項を優先して行っていくということでした。私たち国民にとっても、マニュフェストと見比べ、やるかやらないかですから、以前とは違った分かりやすい政治になっていくのではないでしょうか。
 
そしてハネム−ン期間と称していましたが、最初の100日ぐらいの間はある程度寛容の目で眺めてもらいたいとのことでした。政権が変わり、官僚の力も当てに出来ず、政治家自身の力で切り開いていくわけですから、言葉どおり、大目に見てやりたいものです。
 
衆議院は議場やその控え室まで、与党と野党が大きく入れ替わり一新しました。やはり自民党が敗れてよかったのではないでしょうか。
 
何よりも政治に無関心でいた国民が注目するようになりました。それだけ国民の目でしっかりとチェックされるわけですから、今まで以上に政治家として大きな働きをしなければなりません。
 
準備期間としては100日ぐらいですから、大体今年いっぱいは寛大に眺めることとして、来年以降そのお手並みをじっくりと拝見させてもらうわけです。とにかく、何と言ってもフレッシュな政権だけに、昨日の深夜の会見視聴率に示されるとおり、期待や注目は大きくなるものです。新しいものがやはりいいですね。


9年連続200本安打達成

[2009年09月15日(火曜日)|No.1690]

今日は何と言っても、この人以外の話題はできないものでしょう。イチロ−選手が9年連続200本安打という、大リ−グ新記録を打ち立てました。いやはや、そのとてつもない記録には敬服させられます。
 
昨夜もNHKの夜の番組で、その大記録までの道のりを取り上げていました。普段はほとんど、その素振りも見せないイチロ−選手ですが、ここまで至るには本人しか分からない、相当なプレッシャ−があったようです。
 
解放されましたね。人(の記録)との戦い、争いに終わりを迎えることができた」という言葉に代表されるように、見かけによらず重圧には弱いようで、だんだん血の気が引いていき、そのうち脈拍まで速くなり、終いには吐き気までもよおすとも言われています。
 
しかし胃潰瘍やふくらはぎなどの故障には悩まされたものの、今シ−ズンの好調を裏付けるものとして大きいのはやはりWBCの決勝だったと言っています。
 
それまで期待に応えられず、不調に喘いでいたイチロ−選手に訪れた最後のあの打席が、何と言っても忘れられないものになったそうです。
 
大げさに言えば日本の全国民の想いが詰まっていて、心が折れそうになる重圧だったと言われています。この1打席で大きなものを失うかもしれないし、逆に大きなものを得る可能性があったわけです。
 
ですからあまりのこの恐怖に「バッタ−・イチロ−選手、多くの声援を受けて打席に向かっていますが、果たしてこの期待に応えられるでしょうか」などと、本人の中では実況放送までして、この恐怖から逃れようとしていたと言われます。
 
しかしご存知のように、見事なセンタ−前のヒットで日本に勝利をもたらしてくれました。このとてつもない恐怖に打ち勝ったことが、何よりもその後の揺るぎない自信に繋がっていったとのことです。
 
番組中、もっと他にもお知らせしたい情報がいっぱい詰まっていました。また機会を見つけて触れていきたいと思いますが、胸に下げた9というペンダントに示されるとおり、日頃から高い目標を持ち続け、それに向けて休まない毎日の練習を積み重ねたお陰です。
 
決して本人が天才ではないと否定しているものの、こうした弛まない努力の積み重ねが不世出の天才を生み出すものではないでしょうか。とにかくその偉業に心より祝福したいと思います。


日本代表の実力

[2009年09月14日(月曜日)|No.1689]

先日行われたサッカ−日本代表、対ガ−ナ戦をテレビで観ました。来年6月に開かれる南アフリカでのワ−ルドカップ本大会に向けての、日本の実力がどのくらいかを測るゲ−ムだったのですが、4−3と逆転勝ちはしたものの、やはり不安は隠せないものでした。
 
このゲ−ムの途中、チャンネルを他に変えた人が少なくないのではないかと思われるほど、前半のゲ−ム展開はガ−ナの強靭な体力に一方的に屈していたように思えました。
 
走っても抜かれ、競り合ってもボ−ルを奪えず、キーパーから出たボ−ルを簡単に競り負けてそのままゴ−ルに押し込まれた得点に象徴されるように、基本的な体力や技術の差に、素人の私のような者でさえ、まだまだ世界の一流との差は大きいと感じさせられるものでした。
 
ですからその前のオランダ戦のように、また完敗で終わるのではないかと思われたものです。しかし後半、皮肉にもエ−ス・中村俊輔選手が抜けた後、5分ぐらいの間で立て続けに3ゴ−ルし、たちまちの内に逆転したのです。
 
でもよ−く分析してみると、ガ−ナは前半終了時に主力選手を交代させているのです。また日本と違ってワ−ルドカップ予選が終わったばかりで、疲れ切っていた身なのです。
 
ですから構えて臨んでいった日本とは、モチベ−ションからして大きく違っていたのです。従って真の実力を比較する意味では、前半のゲ−ムしか参考にならないのではないでしょうか。
 
前半、こちらにも決定的なチャンスがなかったわけではありません。中村憲剛選手のようにキ−パ−と1対1になりながら絶好のチャンスを生かすことができませんでした。この試合に限らずいつも感じていることですが、最後の決定力に大きな違いを感ずるのです。
 
この決定力不足ということは大きな問題ではないでしょうか。一流国になればなるほど、こうしたチャンスなど1試合で何度もあるわけがありません。この少ない絶好なチャンスを外していては到底互角なゲ−ムになるわけがないのです。
 
それからパスが以前よりはずっと繋がるようになっていますが、ちょっとした相手方のディフェンスミスでもらった一瞬のチャンスでも、前に前にパスが早く出ないのが気になるところです。
 
とにかくまだまだ日本にとっては課題が多いと強く感じさせられるゲ−ムでした。言わなくても一番当人たちが感じていることと思いますが、「勝って兜の緒を締めよ」ではないのですが、捲土重来、大きな巻き返しを図ってもらいたいものです。
 
余分な話ですが、先日のJリ−グの首位攻防戦、アントラ−ズとフロンタ−レの試合が雨で途中ノ−ゲ−ムとなりましたが、15日の理事会裁定がどうなるのでしょうか。3−1でフロンタ−レが後半まで勝っていただけに、その結果次第では大いにもめるのではないでしょうか。 


葉っぱビジネス・横石知二氏講演からその1

[2009年09月11日(金曜日)|No.1688]

先週末、ビジネスプランコンテスト応援セミナ−と称して、「葉っぱを宝に換える錬金術」という講演会が開かれました。既にご存知の方も多いことと思われますが、(株)いろどりの代表取締役・横石知二さんの講演です。
 
このビジネスの舞台となった場所は徳島県上勝町という所です。85.6%が山林で囲まれているこの町は人口が2000人、四国で最少人口と言われ、そのうち高齢者が990人を占め、49.5%の高齢者比率は県下1位とのことです。
 
今から30年前のこの町は、補助金に頼っていていつも負け組、人を批判することが日常茶飯、最初からあきらめている、女性の出番が少ない、時間感覚がない等、悪い慣習から抜けきれないでいました。
 
ですから男は朝から大酒をあおり、女は陰で他人をそしっていたような、どん底の田舎町とも言えたのです。この無気力な町が横石さんという一人のよそ者の手で蘇ったのです。
 
横石さんは若き頃、たまたま立ち寄った大阪のお店で、もみじの葉っぱと出会います。この葉っぱがあまりにも綺麗だったことからピンクのハンカチで包んでもらって持ち帰ります。そしてこうした料亭で使われる、料理に添えて出される葉っぱに着目するようになったのです。
 
以来、その虜になった横石さんは自ら料亭に入り、辛い修行を経ながらこの葉っぱについて学んでいき、ついに28歳で「彩」という、つまもの商品の開発・販売を行うことになりました。
 
しかし、こうした田舎町ゆえ、こんな物を売るのは嫌とか、売れるわけがない、また自分たちにもプライドがある、そこらにあるものなんて恥ずかしいといった、人々の中には強い抵抗が待ち構えていたのです。
 
仕方がなかったかもしれませんが、まさに大概の人々は普段周りにあるものに気がつかなかったのです。こうして横石さんの根気強い働きかけにより、4人からこの葉っぱビジネスがスタ−トしていくのです。
 
そして20年の歳月を経て、今では10年連続黒字、昨年の売上げが32億円とも言われる、押しも押されぬ素晴らしい地域産業にまで発展していったのです。
 
この結果、町では医療費、介護保険、生活保護が掛からなくなりました。また1人当たりの医療費は県内1少ないと言われています。まさに高齢者の町が大きく蘇ったのです。
 
できない理由を見つけて逃げるのでは、自分からチャンスを逃している。こうしたマイナス思考ではなく、良い流れを呼び込むプラス思考に変えていかなければならない等、数多く話していただいた横石さんの言葉にはいっぱいヒントが詰まっていました。
 
改めて紹介させていただきますが、変化に対しては好んでチャンスととらえ、また自分の周りにそのチャンスがあるといった見方は、今の時代にもそのまま当てはまるのではないでしょうか。学びの多い講演会でした。


春の夢砕かれる

[2009年09月10日(木曜日)|No.1687]

高校野球秋季大会も東・中・西部でほぼ県大会出場校が決まりました。残念ながら我が母校・沼津東高は東部大会敗者復活2回戦で日大三島に2−5で敗れ去りました。
 
この試合の最終回の9回裏、2死満塁、打者3番と、最後になってやっと少し詰め寄りましたが、ここ一発が出ないまま終わってしまいました。つまらないミスも多く、つい1ヶ月も経たない前、夏の大会の母校の健闘を観たばかりだっただけに、何となく不完全燃焼に終わったようなゲ−ムでした。
 
戦前、夏の大会レギュラ−経験者がバッテリ−、セカンド、サ−ド、ファ-スト(夏はセンタ−)と、5人も残っていたため、期待を大いに持てたのですが、実力が発揮できないまま終わったのか、それともあのくらいが実力だったのか定かではありませんが、来年の春の夢は潰えてしまったのです。
 
私もこの夏は仕事の関係で、上記1試合しか観ていないのですが、試合を観る限りでは選手たちの覇気を少しも感ずることができませんでした。
 
半分が入れ替わったとはいえ、果たしてこのチ−ムがちょうど1年前、県大会まで進んで県の21世紀枠選抜対象校になったチ−ムなのか、目を疑ったものです。
 
今年もうまくいって、県大会でベスト4ぐらいに残って東海4県大会の出場を果たせば、それだけでこの特別枠をうまく使って、甲子園が夢ではなかったのです。
 
しかしながら、そう考えていたのは周囲の私たちだけだったかもしれません。肝心の選手たちにどうしても県大会まで進んで、昨年以上の成績を目指すのだという気概がなければ話にならないのです。
 
厳しいようですが、そうした石にかじりついてもいった、必死な執念みたいなものが感じられなかったのです。残念ですがまた一から出直しです。
 
我が学校の特徴かもしれませんが、意外に期待されて臨む年の方が、かえって裏切られることの方が多いのです。こう言ったら叱られるかもしれませんが、直前のチ−ムのように、あまり期待を持てないかもと言われたときの方が、かえって活躍してくれるのです。
 
やはり意識という要素が少なからず働いているからでしょう。こうなったら捲土重来で、この冬しっかり走り込んで見違えるようなチ−ムに生まれ変わってもらいたいものです。
 
センスとか素材が決して悪くないだけに、その気になって励めば大化けするかもしれません。また是非それを願いたいものです。


黒字企業の社長

[2009年09月09日(水曜日)|No.1686]

毎月、月次決算の監査をお願いしている会計事務所から、今月も事務所通信が届きました。その中に黒字企業の社長の特徴を述べた項目がありました。23項目全てはここでは揚げられませんが、いくつかを紹介したいと思います。( )欄は私自身への審査をした結果です。
 
① 早起きで朝一番に出社する
   (朝7時には出社していますが、できればもう少し早く出たいと思っていま
    す)
② 公私の区別がきちんとしている
   (しているつもりですが、厳密に言えば会の親睦コンペなどはやはり自費
    でやるべきでしょうね)
③ 現場(従業員)の声をよく聞く
   (人数が少ないだけにその声はよく聞くようにしています)
④ 毎月の数字をしっかり見ている
   (数字は眺めていますが、危機感は持っても改善にはあまり繋がっていま
    せん)
⑤ 目標が明確で、具体化(経営計画)している
   (もう少し月次や週間、毎日に落とし込んだ具体的目標が必要でしょうね)
⑥ 何事にもスピ−ディ−で、決断(意思決定)も早い
   (決断は遅くありませんが、処理事項がスピ−ディ−ではなくスロ−です)
⑦ チャレンジ精神がある
   (精神だけはありますが、段々根気が続かなくなっています)
⑧ 本業以外のことにむやみやたらに手を出さない
   (これだけは守っています)
⑨ 情報収集に努め、自社の強み、弱みの分析に努めている
   (比較的努めている方です)
⑩ 休日も事業のことを考えている
   (一番弱いところですね。どちらかと言うと休日は仕事を忘れるようにして
    います)
⑪ 社長が顧客訪問をするなど、社長が先頭に立って仕事をしている
   (7月の最終週から、率先して営業活動に出るよう心がけています)
⑫ 業績が悪いと自分の役員報酬からカットする
   (もうとっくに実践していますが、なかなか元のベ-スに戻せません)
⑬ 健康、元気でいつも明るい
   (これは胸を張って言えるでしょうね)
⑭ 夫婦仲が良い
   (仲は良いと思いますが、相方に負担を掛け過ぎています)
 
自己審査の結果は全体的に悪くはないと思いますが、やはり甘いでしょうね。良い会社の社長はたとえ相手が仕事先でも、ゴルフなどのプレ−費は自腹だと言います。業績が伴わなければできませんが、そうした会社を目指したいものです。11/14の結果からは黒字企業と判断できないものです。


ス−パ−台風

[2009年09月08日(火曜日)|No.1685]

地球温暖化が進むと今世紀後半、アメリカに大きな被害をもたらした「カトリ−ナ」というハリケ−ンを上回る、風速80mにも達するス−パ−台風が日本を襲う可能性があると新聞に載っていました。
 
名古屋大と気象研究所のチ−ムがまとめた、この発表によると、今世紀末の世界の平均気温が産業革命前と比べ3度程度上昇すると想定した結果、日本南方の西太平洋で海面水温が2度ほど高くなり、風速67m以上の極めて強い台風が複数回発生すると予測されました。
 
そのス−パ−台風の1つは中心気圧が最低866ヘクトパスカル(hPa)、地上の最大風速が80mと言われ、カトリ−ナ(中心気圧902hPa)や、かつての伊勢湾・室戸台風を凌ぐ強さになっています。
 
またその強さとしては樹木が吹き飛ばされる他、建物の屋根やガラスに大きな被害が出たり、完全に倒壊したりする場合もあるそうです。
 
この台風は暖かい海からエネルギ−が供給されて発達するため、海水温の上昇で勢力を増すことになります。また温暖化で大気がより多くの水蒸気を含むため大雨につながると言います。
 
今世紀後半といえば、少なくても2050〜60年以降のことですから、私などは100歳を優に超えていて、とてもこの世に存在しているわけではありませんが、自分たちには関係ないなどと言っていられません。子々孫々のためにも見過ごすことはできないのです。
 
京都議定書によるCO2削減を呼び掛けてから、いったい何年経つのでしょうか。依然としてその後大きな改善が見られないのがその実態です。政府はそんなことお構いなしに、ETC割引などの施策をとるお陰で、車などにしてみても何ら抑制されるものではありません。
 
また最近日本のあちこちで、豪雨というかゲリラ豪雨と呼ばれるまでの、異常な集中豪雨現象がよく見られます。以前にはなかったわけですから、やはりこれも温暖化現象がもたらすものと考えてよいでしょう。
 
まさに「一小燈、一隅を照らす」の教えどおり、ひとり一人がそうした意識を持って積み重ねていかなければならないのです。たとえそれぞれの力は小さくても、コツコツと積み重ねていくことにより、全体が輝き始め、世の中が良くなっていくというものです。
 
国としてもそうした流れを無視している中国などは全く論外の話ですが、上記のようにいずれは私たちにとって、深刻な事態を迎えなければならないとしたら、もう少し危機感をそれぞれが持たなければならないものと危惧しています。くどいようですが、やはり高速道路無料化の話もそうした意味で、時代に逆行していると言えるのではないでしょうか。
 


スポ−ツあれこれから

[2009年09月07日(月曜日)|No.1684]

スポ-ツの秋となりました。昨日も地区では校区祭と言って、同じ校区内の字別対抗運動会が開かれていました。日中はまだまだ夏を思わせる天気でしたが、朝晩、頬に触れる風はひんやりとして心地よいものでした。
 
さて前日の試合で大リ−グ通算2000本安打まであと一本と迫っていたイチロ−選手ですが、今朝のニュ-スでは早々に第1打席で達成したとのことです。
 
いとも簡単に成し遂げてくれるものです。また大リ−グでも前人未到の9年連続200本安打に、これであと5本ですか。もう時間の問題でしょう。一時期ふくらはぎの張りで8試合ほど試合を休み心配されていましたが、元気に復帰してくれたからもう大丈夫でしょう。
 
この人に怖いのはケガだけです。でも毎日帰宅してからも1時間か2時間のトレ-ニングを欠かさないという、この選手ですから体のケアは人一倍優れているはずです。表に見える部分しか眺めるのではなく、毎日欠かさず積み重ねている、こうした努力に目を当てたいものです。
 
それからゴルフでは石川遼君が今シ−ズン早くも3勝目を挙げました。昨日の試合もテレビで観戦させてもらいましたが、先輩たちを少しも追随させず堂々たるものです。
 
番組の中で採り上げていましたが、このコ−ス(富士桜カントリ−クラブ)の3番570ヤ−ドのパ−5のホ−ルがあるのですが、本人は自分自身の進化のバロメ−タとしているそうです。
 
アマチュアで1回、プロで1回、過去に7ラウンドこのホ−ルに挑んでいるのですが、過去に1回も2オンを果たしていません。それが初日から見事成し遂げ、3日目に至っては5〜60cmぐらいに付けるス−パ−ショットを放ち、楽々イ−グルを奪っています。
 
この選手もイチロ−選手同様、日頃の鍛錬の成果が現れているのでしょう。2年前と比べると見るからに上半身など逞しくなっているものです。17歳で並み居るプロに混じり、既に5勝も挙げているのですから、この先どこまで進化するのか恐ろしくなるくらいです。
 
とにかく好感を持てる今の謙虚さを忘れずに持ち続け、もう既にその夢に向かって前進しているものと思われますが、世界に大きく羽ばたいてもらいたいものです。とにかく17歳で既に風格のようなものまで備わってきていますから、末恐ろしい存在です。
 
またプロ野球ではおおよそ優勝の行方は見えてきましたが、両リ−グとも3位争いが熾烈になってきました。楽天とヤクルトがそれぞれその位置を守れるかです。楽天は球団史上初めてのAクラス入りが掛かっています。対するは西武というやっかいな球団ですが、是非死守してクライマックスに出場してもらいたいと思っています。
 
一方のヤクルトはここで大きく息切れしてしまいました。夏場まで投手力が持たなかったのです。ですからこのままでは阪神のみならず、広島にまで喰われるかもしれません。ファンの一人として何とか残ってもらいたいものですが、クライマックスを考えるとかえって他の球団の方がよいかもしれません。
 
要は持続できるためには日頃の積み重ねがとても大事だと、ここでも知らされています。そう言えば先日訪れた日本理科学工業の大山会長も、永続的に企業が発展できるのは、いかに世の中にお役立ちしているかによると言われていました。絶えず念頭においての繰り返しの実践です。やはり「継続は力なり」ですね。


ちょっと良い話part51

[2009年09月04日(金曜日)|No.1683]

東井義雄先生のことを綴った「ほんものはつづく つづけるとほんものになる」という本の中から紹介します。発想(考え方)の転換についてです。
 
貧しさのため、中学合格の発表をもらいながら進学できなかった東井先生は、何とか勉強したいという思いが強かったことから、当時お金の一番掛からなかった、国などから補助金の出ている師範学校に入学しやっと本格的な勉強が適います。
 
入学後、新入生は何かしら入らなければいけなかった運動部の中で、どちらかというと運動が不得意だった先生は、何とか走ることなら我慢できるとマラソン部に拾ってもらいます。
 
ところが練習ではいつもビリでした。ビリを続ける中で、兎と亀の話から「亀はいくら努力しても絶対に兎にはなれないが、日本一の亀にはなれる。そして日本一の亀はつまらない兎より価値が上なのだ」ということに気づき、「一番はもちろん尊い、しかし一番よりも尊いビリだってある」という考えを持ちます。
 
そして「自分がビリになっているお陰で、誰かがこの惨めな、辛い思いをせずに助かっているんだ」と思い、教師になったら自分と同じような、走ってもビリの子、泳げない子、跳び箱の跳べない子、勉強の分からない子、そういう子の悲しみをわかってやれる教師になろうと決意します。
 
こうして教師として初めて着任はしましたが、元々お寺に育った先生には、宗教に対して不満などをそらす麻薬のような役目ではないかと疑問を持つようになり、権力に反抗する生き方の中に、人々の幸せと自分の生きる道を見出そうとされたのです。
 
それが教師になってから5年目の25歳のとき、その考え方を根本から変える出来事が起こりました。担任の子どもから1つの質問を受けます。
 
「先生、口を開けたときに喉の奥にぶら下がっているものが見えますが、あれはどんな働きをしているのですか」
 
すぐ答えることのできなかった先生は、書物をいろいろ調べ、夜中過ぎになってやっとその答えを見つけます。正式には口蓋垂(こうがいすい)と呼ばれるこのノドチンコは、口から入った食べ物を食道から胃に送り、鼻から入った空気を気管を通して肺に送るように、仕分けする仕事をしているのです。
 
これがなければ食べ物が気管に入り窒息してしまうことになるわけです。このことを初めて知り、天地がひっくり返るほどのショックを受けたと言います。
 
目があって見えること、耳があって聞こえること、心臓や肺が休みなしに絶え間なく働いていてくれること、食べたものが血や骨や肉となり、生きるエネルギ-になってくれていることの不思議さ、有難さに気づき、「自分の力で生きているのではなくて、生かされているのだ」ということを自覚したのです。
 
人間は二度生まれると言われます。一度は肉体を持った生物としての誕生で、もう1つは人間としてどんなふうに生きていったらよいか、ということに目覚めることであるそうです。
 
まさに先生にとっては、このときの驚きと感激が第二の誕生となったわけですが、人間として本当の自覚的生活を始める、この二度目の誕生が本当の人生の始まりではないでしょうか。
 
万物の事象をただ当たり前の事として見過ごすのではなく、大きな戦争で何百万人もの男性が亡くなっても、人類の男女の比率などがバランスがとれて変わらないというような、何か目には見えない不思議な力を感じないわけにはいきません。私たちが生かされていることにただただ感謝したいものです。


障がい者雇用モデル企業見学会から

[2009年09月02日(水曜日)|No.1682]

朝晩はめっきり涼しくなり、いよいよ夏も終わりです。長引いた梅雨のため夏が短かったように思えた今年ですが、来年こそ梅雨明けの好天を期待して、富士山登頂を極めたいと願っています。
 
先週末、沼津特別支援学校主催の企業見学会に参加しました。障がい者の就労を促進する目的で、その雇用で先進的な取り組みを行っている、日本理化学工業(株)と(株)富士通ゼネラルハ−トウェアの2社を見学してきました。
 
どちらも神奈川県川崎市にある、素晴らしい企業です。まず日本理化学工業の方は以前にもこの欄で触れましたとおり、坂本光司先生の著書「日本でいちばん大切にしたい会社」の中で、真っ先に紹介されている会社でもあります。
 
社員の75%もが知的障がいを持つこの会社を見学させていただき、一番感じたのが生産ラインで一生懸命仕事に取り組む、彼らの手際の良さと目の輝きです。
 
まさに大山泰弘会長がお話しされていた「人間は物やお金があっても幸福ではない。幸福を感ずるのは愛されること、ほめられること、必要とされること、役に立つこと」を実証しているかのごとく、働くその姿は生き生きとしていて、まぶしいくらいのものを感じたほどです。
 
生産ラインのほとんどはこの障がい者で占められているとのことですが、まさに働くことが人間の幸せに通じていることを実感させられたのです。
 
そして株)富士通ゼネラルハ−トウェアに移動し、同社親会社の広々とした綺麗な社員食堂で昼食を取らせていただいた後、やはりこの会社の素晴らしい取り組みを見学させていただきました。
 
同社はほとんどが知的障がい者で占められる23名の障がい者と、社長を含む5名の指導員の28名の体制で営業されています。
 
主な業務としては親会社である富士通ゼネラルの建物清掃、ゴミ分別回収、木の伐採や雑草・芝生の刈り取りなどの緑化補助の他、カタログ等の発送・管理から業者納品受け入れまで、広範囲に仕事をこなしています。
 
そのため、仕事への創意工夫が随所に施され、販促物の発送・在庫管理なども難しいコ−ドや記号ではなく、そうしたものをいろいろな絵(動物、乗り物など)に置き換えて、間違いのない解りやすい方法にて作業を進めるようにされています。
 
この他、業務の中には社内郵便物集配・仕分や作業服管理、また社員所有の自転車パンク修理などの作業も引き受けています。ですから無理矢理仕事を作り出しているというより、彼らがいなければ困ってしまう欠かせない存在なのです。
 
まさに親会社に業務を依存しているとは言っても、20数名の社員でこんなにも広範囲にこなせるかとびっくりするほどです。また元々清掃などの業務は専門の外注に頼っていたわけですから、親会社にとってもかなりの経費の削減が図られているものと思われます。
 
わざわざ社長自ら私たちの見学や説明を引き受けていただいたわけですが、その言葉にあったとおり、社員が会社に来て楽しいと思わなければいけないといった理念をそのまま実践しているようでした。
 
給与や退職金も決して少なくない額だと言われています。まさに多くの企業が目指さなければいけない姿ではないでしょうか。素晴らしい2社を眺め、大山会長の言葉にあった「永続的に企業が発展できるのはいかに世の中にお役立ちしているのか」という意味を重く受け止めさせていただきました。
 
明日は所用で一日、お休みをいただきますのでカキコミは休ませて下さい。


有名税のような大きな罪

[2009年09月01日(火曜日)|No.1681]

衆議院選圧勝を受けての民主党ですが、岡田幹事長の、それでは早速、組閣人事構想に入りたいとの意が、まず何よりも社民党、国民新党との連立政権協議を優先すべきという、小沢さんの鶴の一声で覆りました。
 
今回の選挙での一番の立役者でもある、この小沢さんの影響は少なからずこれからの運営に力を及ぼすものと思われます。また官僚が一番怖れていると言われる人だけに、陰の院政を牽くのではなく、もっと効果的にその力を引き出すことができたらと願っています。
 
さて、カキコミの休止期間を挟みましたので、話がだいぶ色褪せてしまいましたが、覚せい剤で逮捕されたタレント・酒井法子さんについてのことです。
 
もうすでに所属先だったサンミュ−ジックを解雇され、芸能活動を閉ざされた身に、これ以上追い討ちを掛けることもないような気もしますが、あまりにも社会的な影響が大きいだけに敢えて触れさせていただきました。
 
まず何よりも悪いのは、10歳の長男に対しての親としての責任です。10歳と言えば小学校4年生か5年生ぐらいでしょうか。この時代ではもう物心がつく歳ですから、何でも解る年頃です。
 
育児と仕事のストレスから、使うと疲れが吹っ飛んだなどと供述しているみたいですが、夫婦でしかも大事な子どもを抱えての親の義務を放棄しているようなものです。まさに我が子に対して会わせる顔があるものでしょうか。
 
それから可愛い顔してファンを裏切り続けていたというのも、いただけない話です。ノリピ−と言ったら、私たち世代でも知っているくらいの清純派アイドルです。かつて観ていた連続ドラマでの、あんちゃんこと江口洋介さんとの「ひとつ屋根の下」の小雪の演技には、何とも言えない爽やかさを感じていたものです。
 
その彼女が覚せい剤を使用し続けていたというのは、信じられないくらいの大きなギャップです。昔から女優さんなどについては、見た目はヨシコだがといった疑問符が決して少なくないものでしたが、少なくとも華々しいその風貌からは視聴者に夢を与え続けてくれていたものです。
 
ですから現実には仮に性格が悪いという人であっても、それが私たちの目に触れなければよいのではないでしょうか。それがプロとしての職業意識というものだと思います。
 
タレントが一番大切にしなければいけない、そうしたものまで酒井法子さんは粉々に壊してしまいました。これには本人の気付いている以上の、大きな罪と責任があるのではないでしょうか。
 
一般の人だからよくて、芸能人だから悪いというものでは決してありませんが、タレントが一般の人に及ぼす影響が少なくないだけに、大きな社会的責任を感じなければなりません。まさに裏切りというものです。
 
大学生や若い人たちの間にもこの覚せい剤が蔓延しているみたいです。酒井さんが発覚後、約1週間の間、行方をくらましていたのや、出頭時髪を染めていたのも、覚せい剤反応を消すためとも伝えられています。
 
これなども救いようもない事実だと思われますが、今後の覚せい剤事件において、反応を打ち消すための証拠隠滅として、このような方法が使われなければよいことを願うものです。とにかく有名人であって、その影響が少なくない人だけに、人々の落胆以上にその罪は重いというものです。