株式会社 アイソー




2005年06月の日記

ロッテ球団の新戦略

[2005年06月29日(水曜日)|No.815]

 パリ−グ・ロッテ球団が快進撃を続けています。野球の成績が良くなれば、経営上での素晴らしいアイディアが浮かぶのでしょうか。今日はその画期的な試みについて触れさせて頂きます。
 
昨日から地元・千葉マリンスタジアムでソフトバンクとの首位攻防戦が始まりました。この2日間、捨て身の集客アップ作戦と称し、球場を全席自由、一律1500円の入場料として、今までにない集客を打ち出しました。普段の外野自由席が大人1600円ですから、破格の料金設定とも言えるわけです。また「360度ビアスタジアム」と銘打ち、生ビ−ルを通常600円のところ、半額の300円で提供しています。しかも試合途中での座席変更も可能だと言われています。
野球ファンなら、思わず行ってみたくなる嬉しい企画だと思います。
 
これができたのも、シ−ズン当初、この2連戦は韓国で予定されていたのが急きょ中止になったからです。従って年間予約席との兼ね合いも心配することなく、このような斬新な企画となったわけです。生憎、昨日の試合はソフトバンクに負けてしまいましたが、球場にはたくさんのお客が押し寄せたと聞きます。
 
「まず、球場をどうやって満杯にするかを考えた。もちろん赤字覚悟。だが、この企画で一人でも多くのファンが球場に足を運んでくれて、いろんな角度から野球観戦を楽しんでもらえれば」と、この戦略を打ち出した企画広報部長は言われています。
旧態依然としていたら、やはり打開策は見つからないものです。どこかの低迷している球団に是非聞かせてあげたいものです。かつてのドンが復帰し、リハビリから復帰する長嶋さん人気だけを当てにしていたのでは、時代からどんどん置いていかれることになるでしょう。
 
明日は早朝より軽井沢に工事で出張のため、休ませて頂きます。


拉致問題・座り込みから

[2005年06月28日(火曜日)|No.814]

 拉致被害者の家族を中心として、先週末、国会前で抗議の座り込み活動が行われました。
依然として先方の北朝鮮とはその後、何の進展も見せないためです。昨年末、政府はこのまま北朝鮮から何の反応も見せない場合は、国としての何らかの強い制裁にも踏み切らなければならないとの政府見解を、官房長官から出したはずです。それが現在も棚上げ状態で、何の手だても見せない政府の無策に腹を据えかねたのでしょう。
 
大いにその家族の気持ちは理解できるところです。代表の横田滋さんが72歳、有本さん夫婦など75を超える高齢を押して、自らがこの座り込みに参加しています。この家族の方々も残された時間があまりないことから必死なのでしょう。恐らく、体を張った、最後の抗議活動と言えるのではないでしょうか。
 
もし我が子がその立場だったらどうでしょう。小泉さんにしたって、そんなに悠長に構えてはいられないはずです。こちらに戻って来れた人はよいのですが、まだまだ多くの人達の安否が依然として謎に包まれたままです。また日本からの経済援助物資が横流しされて、援助品としての日の丸をつけた袋のまま、ヤミ市に並んでいるとも言われています。
こんな訳の解らない国を相手に、まともなやり方で通用するのでしょうか。断固とした、国としての強い措置が望まれます。そして小泉さんも、無視した知らんぷりではいけません。拉致被害者の家族の方々からの、せめて自分の生きているうちにと、必死な思いが伝わらないはずがありません。その気持ちに応えていく意味でも、国の代表としての責任はしっかり果たしていかなければなりません。


油断大敵

[2005年06月27日(月曜日)|No.813]

 ひさしぶりにこの2日間、休日を満喫させて頂きました。初日は仲間の夫婦5組で、貸し切りバスを仕立て、横浜みなとみらいまで繰り出したグルメ旅行です。昼食がインタ−コンチネンタルホテルでのイタリアンバイキング、そして夕食が中華街・招福門での広東料理と、ちょっと贅沢にグルメに浸ることができました。
 
ちょうど私達が出掛けた25日は、日本ジャンボの高橋社長が経営する”万葉倶楽部”がみなとみらいにオ−プンした日でもありました。通り過ぎただけですが、事前にテレビでも少し紹介されていましたが、80億円とも言われる、この温泉は夜ともなると結構眺めが素晴らしいみたいです。
また横浜美術館はル−ブル美術館展の開催中で、訪れる人達が行列を作るほどの賑わいを見せていました。
 
それなりのホテルでのランチバイキングは、やはりいいものです。窓の外には大観覧車、その向こうには赤レンガ倉庫、そして大桟橋にはちょうど大型客船・日本丸がこれから接岸しようとしていて横浜ならではの風景が飛び込んできます。この景色も手伝ってか、どうしても食べすぎてしまいます。またビ−ルとかワインを飲みながらでは、食の進むのは尚更のことです。
その後、満腹のお腹をさすりながら、夕食まで少しでも空かせようと赤レンガ倉庫や元町等の散策を試みたものです。不思議なのはその時が来て、状況がまたしっかりと作られれば、人間はおいしい料理に再び舌鼓を打てるものです。
 
こんなわけですから、翌日またまた仕出かした夜遅くまでの飲み食いと併せ、そのつけはしっかりとこの身についてしまいました。今朝、体重を測ったら74Kg、いつもより2.5kg増です。500gのステ−キ5枚分に当たるわけですから大変です。苦労してダイエットするのはしんどいものですがあっけなく一夜にしてまた元に戻ってしまいます。油断大敵です。自分にとって夏バテすることのない、これからの暑い夏は、太りすぎに十分気をつけなければいけない季節でもあります。


社長の心得6・7ヶ条(最終編)

[2005年06月24日(金曜日)|No.812]

 いよいよその心得最終編です。「社長は、仕事を趣味ぐらいにすること」と「社長は、寝ても覚めても強烈に思い続けること」が第6・7ヶ条です。
 
まず仕事をやっているのが楽しくなければなりません。この楽しく仕事をやっている姿が、幹部にも必ずや影響を及ぼし、成果が表れると言われています。そして何よりも強く思い続けることが大切と強調されています。京セラの稲盛和夫さんの著書「生き方」にこんな一節がありますので紹介します。
 
誰の人生もその人が心に描いたとおりのものである。思いはいわば種であり、人生という庭に根を張り、幹を伸ばし、花を咲かせ、実をつけるための、もっとも最初の、そしてもっとも重要な要因なのである。ただし、並に思ったのではダメです。「すさまじく思う」ことが大切。願望を成就につなげるためには、漠然と「そうできればいいな」と思う生半可なレベルではなく、強烈な願望として、寝ても覚めても四六時中そのことを思い続け、考え抜く。頭のてっぺんからつま先まで全身をその思いでいっぱいにして、強く一筋に思うこと。そのことが、物事を成就させる原動力となる。
 
同じような能力で、同じように努力をして、一方では成功に至るが、片方は失敗に終わることがあります。これなども、まさに思い込みの強さの違いと指摘します。まだまだ思い込み、思い抜くことが足りないのですね。最後に、「常識的な」判断にばかり従っていたら、できるものもできなくなってしまうとありました。仰るとおりです。そこに新たな差別化が生まれ、活路が開かれていくことにもなるのです。これは弊社にとっても大きな命題です。よく言われる「ツキを呼び込むのも実力のうち」という言葉も、こうして考えてみると、満更、根拠がないわけではないのですね。


家族とは何か

[2005年06月23日(木曜日)|No.811]

 やはり梅雨なのですね、昨日も今朝も鬱陶しい雨が降り続いています。
巷でもこの梅雨よりずっと頭の痛くなる、凄惨な事件が相次いでいます。
1つは東京板橋区で社員寮の管理人夫婦が、息子によって殺されるという事件です。そしてもう1つはマンションの5階から、9ヶ月の乳児を投げ落としたというものです。
 
どちらもここまでやるかというもので、驚かされています。幸い、マンションから落とされた乳児は落ちた先が芝生でクッションとなり、命には別状なかったから何よりです。
でも恐ろしい世の中になりました。父親にバカにされたというのが、両親殺しの15歳の少年が犯行に及んだ原因とのことです。また、子どもを落としたのは夫婦の経済的トラブルからだと言われています。
 
だからと言って、死に直接繋がる行動にすぐ走るのでしょうか。少年は事前にも親しい人間に父親を殺したい旨、伝えていたそうです。でも一時的にはカ−ッとなっても、いざ犯行となると罪の重さなど考え、踏みとどまるのが、今までの世の中ではなかったのではないのでしょうか。
 
世の中の構造そのものがおかしくなっています。親とは何なのか、また愛するわが子は何よりも守らなければいけない存在ではないのか、当たり前のことがそうでないだけに、考えさせられてしまいます。たぶん一部に限ってのことでしょうが、家族の絆がどんどん希薄となっています。人間が外に出てそれらしき活動するのには、やはり戻ってくることのできるベ−スがあればこそです。
それが他に代え難い、温かい家族・家庭ではないでしょうか。


ディズニ−ランドの秘密

[2005年06月22日(水曜日)|No.810]

 好業績を誇るディズニ−ランドって、私達中小企業にとっても結構、会社経営のノウハウを秘めているものです。中小企業家同友会ではシリ−ズ例会として、6月から8月まで3回にわたって、このディズニ−ランド(TDL)にスポットを当て、成功の秘密を徹底検証し自社の経営に活かす試みをしています。
 
第1回は既に去る15日に終わりましたが、講師から「明日の会社の役に立つ」ノウハウやら、私達が通り過ぎるだけで気がつかない、様々な仕組みやその歴史についてレクチャ−がありました。
少しここでその1部を紹介させて頂きます。
 
・経営するオリエンタルランド社は、今では考えられないほどの設立までの23年間、苦闘の連続で、その実現には初代と2代目経営者の強い情熱と異常なほどの執念・行動力があったから。
・訪れる来園者への気配りで、夢へのこだわりで現実的なものを一切排除し、見えなくしてある。
・ホンモノ志向、毎日が初演、エンタ−テイメントに終わりがない。
・毎年、新たに売上げの10〜20%もの設備投資を繰り返し行っている。
・運用理念は安全性、礼儀正しさ、ショ−、工夫・効率の4本柱だが、対象がお客のみならず、そこに働く準社員(パ−ト・アルバイト)にまで徹底。
・当初の契約で、本場ディズニ−社には比較的小さいロイヤリティからもたらされる、利益は抜群で顧客を新たに創造する為には利益が必要との信念通り、それを実践・証明している会社姿勢。
 
ここで紹介しきれないほどの様々な仕組みや秘訣が、そこには秘められています。来月の17日にはこれを受けて、実際にTDLに出掛け、この目で見ながら体感してきます。過去、何回かこのTDLにも出掛けていますが、おそらくこういった視点で眺めるのは初めてで、またこれから先もないことでしょう。そこには私達が目指す3つの目的の実現に向け、エキスが凝縮しているように思われ、今までにないTDL行きが楽しみです。


「愛・地球博」その3

[2005年06月21日(火曜日)|No.809]

 「愛・地球博」の事前予約の難しさを少し感じています。過日、社員の皆さんには商工会議所が主催する研修ツア−で、この万博に行ってきてもらいました。当初、私も一緒に行くつもりだったのですが、隣近所の葬式の手伝いと重なり、残念でしたが適いませんでした。
 
この研修ツア−に向け、どうせ行くからには、少しでも人気のあるパビリオンに入りたいとのことから、ちょうど1ヶ月前の該当日の朝9時から受付を開始できる、パソコン上での事前予約システムに挑戦してみました。当日の入場券が必要で、その裏に記載されている12桁の番号と、予めメ−ルアドレスやらパスワ−ドを設定しておけば、事前予約は可能です。
 
しかし、いざ予約本番の9時近くになっても、このサイトはこうした人達が殺到しているためか、なかなかアクセスすることができません。「ただいま当サイトは非常に混雑しています。しばらく時間を置いてから、もう1回試みて下さい」のコメントの繰り返しです。やっと繋がっても、画面が1つ進むだけで、また同じことの繰り返しです。やっていて1つだけ発見したのは、このコメントが出ても、決して元の画面に戻ってはいけないことです。その画面のまま、更新を繰り返しやっていれば、何回か時間は掛かりますが、必ず前に進めます。もし戻ってしまったりすると、混雑時、また元から並び直すようなものですから、ご注意頂きたいと思います。
 
こうしている内に、時間はどんどん過ぎてしまいました。お目当てのトヨタ館などはほんの15分ぐらいで、すぐ一杯となり予約不可能となります。ようやくその他空いている所を探し、何とか予約はそれなりにしましたが、それぞれは複数予約は無理で1人しかできないような状態でした。
 
極端に言えば、全世界からアクセスしているわけですから、それも無理のないことかもしれませんでもこの予約のあるなしでは、現地に行ってから違いが出てきます。待ち時間を少なく、少しでも時間を有効にと思ったら、この難しさを承知で、やはり根気よくチャレンジしていかなければならないでしょう。


アッパレ 野茂投手

[2005年06月20日(月曜日)|No.808]

 先週、日本人大リ−ガ−が相次いで大記録を達成いたしました。
一人はイチロ−選手の通算1000本安打、そしてもう一人は野茂英雄投手の日米プロ通算200勝です。
 
海の向こうの記事によると、「日本の1シーズン試合数は少ないから、日本の200勝投手は米国の300勝投手に相当する」「1000本安打を、最初の5シーズンで打ったのは大リーグ史上3人目、700試合未満での達成は1900年以降3人目」と、その積み重ねた数字の意味合いには、両選手ともに尊敬に値するとの扱いを受けています。
 
このイチロ−選手には昨年の年間最多安打などで、もうこれ以上何も言うことがないほど、天才的ですので敢えて触れません。一方、野茂投手は何と言っても、今日多くの日本人選手が大リ−グで活躍していますが、そのきっかけとなったパイオニア的存在です。その昔ずっと以前に、サンフランシスコ・ジャイアンツにマッシ−こと村上雅則投手がいましたが、今のような皆にその気にさせたのは、やはりこの人の功績でしょう。この人の不屈な、秘めた闘志が何よりもいいですね。
 
しかし200勝を前にして、ずいぶんと足踏みをしていました。また今シ−ズンは今までと違ってマイナ−契約からのスタ−トでした。そしてご存知の通り、大リ−グのいくつもの球団を転々としています。その姿は雑草とか草の根魂とも言われています。野球一筋で、本当に野球が好きなのでしょう。技術的にはあの独特のトルネ−ド投法からは、慣れないとボ−ルが出てくる位置が見にくくしかも背中がバッタ−に向かって1回入るわけですから、対するバッタ−も開き気味になるような気がします。そして人一倍落差のあるフォ−クボ−ルがありますから、まだまだやれるでしょう。
40歳まで投げたいと本人が言われているとおり、まだまだその勇姿を見ていたいものです。
 
野茂投手、人並み外れた強靱な肉体と、天賦な才能があるのでしょうが、ここに至るまでは私達が計り知れない努力の積み重ねがあるものでしょう。
この人の持つ野球チ−ム・NOMOベ−スボ−ルクラブのHPにはこう書かれていました。
夢をあきらめるな〜Nevergiveupyourdream〜
この言葉がやはり真髄なのでしょう。


初心忘るべからず

[2005年06月17日(金曜日)|No.807]

 過日の天声人語に、石原慎太郎都知事が週に2,3日しか出勤しないことに触れていました。
これが影響して腹心の副知事が予期せぬ権力を持ちすぎたため、先に泣いて斬ったことはご承知の通りです。これを揶揄して以下のような文を載せていました。
 
将軍徳川家治は玄人はだしの絵を描いた。何しろ仕事は臣下の田沼意次が一手に裁いてしまう。
自身はもっぱら画業に励み、会心の作には「政事之暇」という落款を押して各方面に配った。
よほど暇だったらしい。
 
またコラムによると、就任1期目は今と違い、まめに登庁していたが、2期目になってから午前中の公務もめっきり減ったそうです。これは最近の自著にも、8時間睡眠では寝不足で能率も上がらず翌日必ず12時間眠るとあるから、朝が苦手なのかもしれないと指摘しています。でも、都知事の給与は何と年に2796万円と、半端でもないことから、そんなことも言っていられないでしょう。
 
俗な言い方をすると、人気にあぐらをかき、たるんでいるのではないでしょうか。大阪の太田房江知事など、週5日ほぼ皆勤で、週末もよく登庁すると言われています。
何よりも「初心忘るべからず」です。人間、権力を持ったり偉くなると、己の力を錯覚し、得てして周囲が見えなくなるものです。必要なのは以前にも増した謙虚さだと思います。またこれが人間を総合的に判断する、価値基準のような気がします。腹心の部下を削がれて大変だと思いますが、石原知事、これからがお手並み拝見です。


ク−ル・ビズ

[2005年06月16日(木曜日)|No.806]

 「ク−ル・ビズ」と、今盛んに呼び掛けられています。地球温暖化対策の一環で、少しでも暑い夏を涼しくとのことで、ネクタイやス−ツを控えようとした動きです。
日本が率先して行った京都議定書の批准に、少しでも近づくもので、反対するいわれは何もありませんが、政治家などそのスタイルが滑稽とまで思えるものにはちょっと戸惑っています。
 
基本的にはネクタイを外すなら、ボタンダウンのシャツぐらい着てもらいたいところです。そうでないと上着をその上から羽織ったとき、襟元がだらしなく見えるものです。まあ、その人の持つおしゃれのセンスですから、そう言っても仕方がないことですが...
 
あるところで目にしたのですが、商社では半袖のワイシャツと、長袖でもワイシャツのみで上着を羽織らないでお客に接することはタブ−だと言われています。もともとワイシャツは下着であるとの発想からで、下着でお客に接するのは失礼であるということからです。ですから、私もその一人ですが、ワイシャツの下に肌着をつけているということは、下着の下に下着をつけているということになり、パンツの下にパンツをもう1枚履いているようなものだと指摘しています。
ですが、この習慣は本場アメリカとは違って、高温多湿な日本ではベタつきやすいし、ちょっと受け入れにくく、無理なようにも感じています。
 
ちょっと横道に逸れましたが、とにかく日本の暑い夏を少しでも涼しく過ごしたいものです。この動きから、涼しいシャツを求めようとする、衣服関係の経済効果が少し高まっているとも聞きます。
また一方ではネクタイ業界からの抗議の声がないわけでもありません。
「こちら立てれば、あちら立たず」で、なかなか世の中、難しいものですね。


出前音楽

[2005年06月15日(水曜日)|No.805]

 今日はちょっと友人の手掛けている仕事のPRです。私は観ることができませんでしたが、先日テレビ、NHK静岡「たっぷり静岡」PM5:10〜でも取り上げられた「出前音楽」についてです。
 
フォルテ音楽事務所と言うのですが、結婚式や各種パ−ティ−・イベント等に、演奏家を派遣し、音楽の持つ素晴らしさと効果をプロデュ−スしています。
社長の持つコンセプトは、とにかく生演奏を聴いてその素晴らしさを味わって欲しいということと、地方にも優れた演奏家がいっぱいいるわけで、その方達に活躍の場を提供したいという2本柱です。またお届けするのは三味線からオ−ケストラとの謳い文句どおり、幅広いジャンルで人々のニ−ズにお応えしたいとのことです。
 
近年、CDやMDなどの普及により、デジタル音楽の発達で、昔に比べれば良い音楽を聴けるようにはなりました。でも生演奏の持つ魅力にはとても適いません。特筆すべきは、華やかなイベントはもちろんですが、親しき方がお亡くなりになった弔事の時、献花の代わりとなる献奏のシステムです。お花の代わりに、生前故人が好まれた曲の演奏をお届けするのもどうでしょうか。
新しく第2創業として出発し、精力的に取り組んでいる、この友人のユニ−クな提案事業に、敬意を表すと共に、幸多からんことを願っています。詳細は下記ホ−ムペ−ジをご参照下さい。
 
 
フォルテ音楽事務所渡邉建
 
〒410-0874 静岡県沼津市松長716-5
TEL:055-968-6262 携帯:090-1728-5276
http://www.fortemusica.com/


醜い兄弟の確執

[2005年06月14日(火曜日)|No.804]

 若貴兄弟の確執がいろいろと取り沙汰されています。今、マスコミの格好な餌食になっているのですが、とても残念に思っている一人です。
 
誰か、止めに入ってくれる人がいないのでしょうか。このまま進んで行ったら、この関係者のみならず、国技である大相撲に対しての人気にまで影響を及ぼしかねません。それでなくても朝青龍など外人力士の台頭や客を呼べる日本人力士の減少で、人気は衰退する一方です。また親が亡くなった後、このような遺産相続のもめ事は極めて醜いものです。面白おかしく報道するマスコミにとっては、しばらくこの話題で食いつなぎができるのでしょうが、毎日観たり聞かされている私達はうんざりです。
 
どちらがイイの悪いのかなどとは言いたくもありませんが、1つの大きな相撲部屋を抱える親方の取るべき行動なのでしょうか。昔から関取が寡黙でその内情をあまり話さなかったことから、大相撲はちょっとベ−ルに覆われていて、神秘的だったところもあるわけです。まして弟子を抱える親方が、たとえ全てを言いたい気持ちがあるにせよ、それを全部暴露してしまったら、指導力というか上に立つ者の資質を問われるというものです。
 
とにかく醜い争いはいい加減にしてもらいたいものです。かつて一世を風靡した若貴とは、あまりにもイメ−ジが違いすぎます。昨日の協会葬にも多くの人が会葬に訪れるほど、惜しまれて世を去った、名大関・貴ノ花の二子山親方も、この醜態には草葉の陰で嘆き悲しんでいるものと思われます。即刻、終止符を打つことができるよう、強く願っています。またそれが多くの人達が持っている気持ちではないでしょうか。


第1回経営指針発表会から

[2005年06月13日(月曜日)|No.803]

 先週の火曜日、工場の社内製作が一区切りついたことから、一日社内で社員研修会を行いました。午前中は先にやっと成文化した経営指針の発表会、そして午後からは社員のみで「どうしたら楽しく仕事ができ、効率化を図れるか」というテ−マで、意見交換会を行ったのです。
 
初めて経営指針を成文化したことによって、我が社はどのような理念を持ってお客様と接し、究極目指していくものは何か、そしてその結果社会にいかに貢献できるのかという、羅針盤とも言える会社の方針や計画を含めた方向性を、発表しお互い確認し合うためです。
 
弊社は5月31日が決算期となっているため、ちょうど良いタイミングでこの機会を得ることができました。午前中、一方的に私の方から投げ掛けたものが、どこまで伝わったかは定かではありませんが、午後から社員のみで行った意見交換会の方は少し賑やかだったような気がします。
 
こうして出た前向きの意見等がまとめられ、数日後私の手元に届いたわけですが、それを見て改めて社内研修会の必要性を知らされました。社員それぞれの、風通しのよい職場作りへの思いが伝わってきました。基本的にその意志を汲み、必要とあれば指摘されたものについても、直ちに手配し、既に実行に移されています。曲がりなりにも初めて指針を成文化し、こうして発表した後、それぞれが戦略やら対策を練り、少しづつ実行に移していく大切さを感じています。遅まきながら、やっと会社改革スタ−ト点に立てました。後は”良い会社”を目指して、ただただ実行あるのみです


法人会支部総会より

[2005年06月10日(金曜日)|No.802]

 沼津法人会5支部総会に初めて出席しました。各支部が単独に行うより、いっぺんにやった方が効率的だからといった発想でしょうが、ちょっとうんざりしました。
というのも、それぞれが事業報告等違っている関係で、5支部が順番に総会議事を進めていくのです。ですから他支部の議事の時は関係なく、ただ聞いているというだけで、私のところの支部がその最後でもあったため、かなり待たされてやっと議事に入るというような状態です。
もっと時間を有効に使いたいため、今後は少し考えていかなければいけないでしょう。
 
第2部記念講演は「サラリ−マン川柳に見る企業経営」と題した、落語家・三遊亭円遊師匠によるユニ−クなお話でした。楽しく笑っているうちに、ほとんど右から左の耳へと通り過ぎてしまいましたが、記憶に留めている分だけ、少し紹介しておきます。
 
「何とかなるはと女房たくましい」「愚痴言える家のママより店のママ」「粗大ゴミ毎朝出すのに夜帰る」「厚化粧蠅はとまるが蚊は刺さず」など、次から次へと矢継ぎ早に、面白い川柳が飛び出してくるのは驚きました。以下内容の思い出したものだけ並べます。
 
人の話はただ聞く(ヒアリング)だけでなく、耳から徳が入るように聴き入ること。(リスニング)
品行の悪いのは許されるが、品性の悪いのは救いようがない。
何でも仕事はその段取りが8割を占め、残りの2割が仕事そのものである。(段取りの大切さ)
ちなみに師匠は今回の総会開始前、当初の到着予定1時間前には会場の下見まで点検済。
よくお隣をやった(施工)会社には頼まないと言われているだけ、人の目は厳しくうるさいものだ。
芸人でも企業でも共通するのが「迎え手より送り手(拍手)の多くもらえる仕事」をしなければいけない。
社長はXOかもしれないが、社員にはV(バイタリティ)・S(スペシャリティ)・O(オリジナリティ)・P(パ−ソナリティ・人柄)を勧めたい。
 
この円遊師匠は、以前笑点にも出ていた故・三遊亭小円遊氏の弟分にも当たるとのことですが、あまりテレビなどでは正直、お馴染みの存在ではありません。だからでしょうが、人の気を逸らさない気配りで、ちょっぴり辛口の、歯に衣着せない語り口は心地よいものがありました。


ドイツ・ワ−ルドカップ出場決定

[2005年06月09日(木曜日)|No.801]

 もう、今日は何と言ってもこの話題しかないでしょう。
日本が昨夜の北朝鮮戦に勝ち、ワ−ルドカップ出場を決めました。堂々たる勝利です。
いまいち結果の出ていなかった柳沢が、最初の貴重な1点目、そして今や日本の勝利の女神的存在となった大黒がだめ押しとなる追加点、文句なかったと思います。
この日本の胸のすく活躍で、昨夜は日本中が盛り上がったのではないでしょうか。
 
この大黒選手、Jリ−グでは得点王とのことですが、それなりに肯ける天性の感というか、素質を感じます。この選手がピッチに立ってから、日本に勢いが出てきたように思えます。たしか、前回の北朝鮮戦でも終盤引き分けから救ったのがこの人のゴ−ルです。昨夜の2点目も、飛び出しがオフサイドぎりぎりのようにも感じましたが、絶妙のタイミングでボ−ルを支配し、そして落ち着いてキ−パ−を交わしての貴重なゴ−ルです。私も出先でこの得点シ−ンを観ていましたが、この人の持つ非凡な才能や、独特の勝負感みたいなものを感じさせられました。
 
これでワ−ルドカップ出場を決め、今度は嬉しい悩みが待ち構えています。これだけ粒が揃い、力を発揮してきた選手をいかに選択し、起用していくかです。いろいろ言われてきたジ−コ監督も、まずは第1の目的を果たし、ほっとしたことでしょう。やはり天才にまつわる、不思議な何かを秘めているから結果がついてきたのではないでしょうか。3大会連続出場と言われていますが、何だかんだと言ってもニッポンが地力をつけ、その実力で予選から勝ち上がったのは初めてのようにも思えます。この日本の真の力がいかに世界に通用するか、本番はまさに興味津々で楽しみとなりました。それにしても日本人サポ−タ−の力は凄いものです。無観客試合の競技場の外側で、あれほど熱のある応援は、とても真似のできるものではありません。誰かが言っていましたが、サッカ−はファンではなく、”サポ−タ−”と呼ぶのが理解できるところです。


世界のイチロ−選手ならではの話

[2005年06月08日(水曜日)|No.800]

 いよいよ数えること、800回になりました。それに相応しいカキコミをと、考えたのですが、所詮
は文才のない自分ですから、いつものように構えず、気ままに綴ります。またそれが内容はどうあ
ろうとも、長く続けられる秘訣のような気がします。
 
日本人大リ−ガ−が今シ−ズン、いまいちのような感じです。ヤンキ−スの松井にしても、ホ−ム
ランが昨年より少なめで、イチロ−選手もシ−ズン最多安打を放った昨年ほどの勢いや体のキレ
がないように思えます。
このイチロ−選手について、ちょっと面白いデ−タを取り上げていました。
 
今シ−ズンの初球打率が極端に低いのです。
  2001年  95打数42安打  4割4分2厘
  2002年  93打数39安打  4割1分9厘
  2003年  102打数39安打  3割8分2厘
  2004年  114打数52安打  4割5分6厘
  2005年  27打数3安打  1割1分1厘
よく指摘されるのが、「もっとボ−ルをよく見て四球を選べば、4割も可能だ」との声があるとおり、この早打ちの傾向です。でも、上のデ−タに示すとおり、初球打ちでも今までは結果を残しているのです。
一方、面白いのが、カウント2−0からの打率です。
  2001年  45打数7安打  1割5分6厘
  2002年  43打数11安打  2割5分6厘
  2003年  44打数5安打  1割1分4厘
  2004年  48打数13安打  2割7分1厘
  2005年  19打数8安打  4割2分1厘
何と、今まではあまり打てなかったのに、今年の数字が抜群に光っているのです。

追い込まれても例年より打っていて、初球打率の低いのとは対照的な結果が表れています。
昨年前半、このイチロ−選手はわざと初球を見逃し、甘い球でも打たなかったそうです。その理由が「なんで打たないんだろう——そう、相手投手に考えさせたかったから」と言います。
私達には到底理解できない、この選手ならではの、独特の投手との駆け引きなのでしょう。
それと同じように、今年のデ−タに示された変化は、単なる偶然ではなく、本人がしっかりと何かを感じ取っていると言います。それが何かは解りませんが、あきらかに例年とは違ったイチロ−選手がそこにはあるように思えます。そして、その延長線上にあるのが、現在ではイチロ−選手を置いて他にはない、シ−ズン通算4割の打率や最多安打記録更新の偉業達成ではないかと思います
あまりにもレベルが高すぎる、世界のイチロ−選手ならではの話題でした。


夫婦喧嘩

[2005年06月07日(火曜日)|No.799]

 よく「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」と言われていますが、では実際の犬について、その飼い主夫婦がけんかを始めるとどんな反応を示すか、メルマガに載っていましたので紹介します。現場に居合わせた犬は次の4通りに分かれるそうです。
 
(1) ただただ困る
困った顔つきをして、「ヤバそうな雲行きだな」と、とまどい気味に見ています。
座ったままかあるいは立ち上がって、上目づかいで静かに戦況を見守り、不安がつのると、ソワソワ歩き回ることもあります。でもどう対処していいのかわからず傍観者に徹しざるをえないという反応を見せます。
(2) 負けているほうの味方をする
判官びいきをします。優位な人に向かってワンワンほえて、負けている人の援護をするのです。特に、自分をかわいがってくれる人が不利な場合、その人を守りたい気持ちも手伝って反撃してくる相手にくってかかります。
(3) 勝っているほうに加担する
動物の世界は、“弱きをくじき、強きを助ける”弱肉強食が法則です。例えば、2匹のイヌがけんかをしている場合、最初、第三者は様子見をして、どちらの形勢が不利であるかを見極めます。その後、けんかの仲間入りをし(仲裁ではない)、勝っているほうについて負けているイヌをいっしょに攻撃します。どちらが勝者になりえるかを的確に判断し、敗者をこてんぱんに負かすのが野生動物の正義なのです。
(4) やじ馬になる
やじ馬になって、火に油を注ぐような行動をとることがあります。どちらかに味方しているわけではなく、「やれやれ」と言わんばかりに、周りでワンワンほえたてるのです。イヌにしてみればやじ馬になってはやしたてている気はないのでしょうが、はたから見るとそう見えるような行動をとる場合があります。
 
結構、面白い反応ですね。最後に夫婦げんかを見たイヌが、知らぬ存ぜぬを決め込むことはなく多少なりとも反応を示すものだと結んでいました。
人間の子どもと同じような素振りを見せるもので、やはり無関心というわけにはいきません。
ですから、人間様に至っては夫婦喧嘩は犬も食わないどころか、子育てには少なからぬ影響を与えるもので、十分配慮しなければいけないことではないでしょうか。


ワ−ルドカップ・アジア予選より

[2005年06月06日(月曜日)|No.798]

 小野の代わりとして出場した小笠原が見事、ファインゴ−ルを決めバ−レ−ン戦に勝ちました。
我らの地元代表、小野選手が疲労骨折のため急遽出られなくなったのは、誠に残念でしたが、それだけ日本チ−ムもレベルが高く、選手層が厚くなったということでしょう。
 
試合は深夜のため、何とか起きていて観ようかと思ったのですが、翌日も仕事だったため自重し、翌朝、真っ先にこの結果を知ったのです。やはり嬉しかったですね。
戦前、中田選手が、総合的なものより何より1対1の競り合いに負けてはいけないと言っていたとおり、終始攻勢の落ち着きある展開だったと思います。対イラン戦での敗戦が教訓となり、活かされているのでしょう。
 
こうなったら、明後日の北朝鮮戦で決めたいものです。できれば圧勝して、日本の持つ良いところが全て出てくれれば、日本中の人々が溜飲を下げるのではないでしょうか。
政治とスポ−ツは別と言っても、この北朝鮮には異質なものを感じています。とにかく、無観客試合とのことですが、そんなことにはお構いなく、ここでスッキリ勝ってワ−ルドカップ出場を決めたいものです。それにしても、現地タイではホテルなどに日本人用の特設観覧席を用意しているとのことですが、競技場には入れなくても、わざわざそこまで出掛ける、サポ−タ−の異常な執念にただただ驚かされています。この熱気はきっと選手達まで届いていることでしょう。


不幸な事故から

[2005年06月03日(金曜日)|No.797]

 過日、仙台育英高校の生徒が酔っぱらい運転の車にはねられ、3人が死亡、多くが負傷するという痛ましい事故がありました。この運転者については言語道断のことですが、早朝学校主催のウォ−キングラリ−だっただけに、いろいろと異議が唱えられています。
 
私はたまたま起こってしまった悲惨な結果から、この行事そのものをとやかく言われるのはどうかと思います。学校側が以前からこの行事に求めていた、1年生相互の連帯や親睦を強めたいという点も十分理解できるからです。
 
この事故から、沼津市内のある小学校の前向きに取り組んでいる行事を思い出しました。毎年、この学校では保護者などの協力により、小学生高学年全員の遠泳大会が行われます。果敢に近くの駿河湾の海に飛び出し、繰り広げられるものです。かつて不幸にも1人の児童がこの遠泳で亡くなる事故がありました。事故後、このお子さんを亡くされた保護者の方から、学校に「自分の子どもが亡くなったからと言って、続いているこの大会を止めないで下さい」との申し入れがあったそうです。
 
温かく広い心を持った保護者のお陰で、素晴らしいイベントが中止することなく、救われたのです。
嬉しい話です。今ではこのような遠泳大会を小学校でやっているのは、他に九州で1校だけで、全国でもたった2校と聞きます。
当事者にとっては、不遇の事故はどこへもぶつけようがなく、とてもいたたまらないことだと思われますが、このような寛大な措置を望みたいところです。1つの不幸な事故が起きると、近年、どうしてもその管理責任が問われ、今までの積み重ねが廃止や軽減化の方向になりがちです。
なかなか難しい問題ですが、是非いかにしたら継続できるかとの観点からも考えていくべきではないでしょうか。無くすのは簡単です。併せて、学校の合併やらが今後控えているだけに、前述の貴重な遠泳大会もできればいつまでも残して頂きたいと願っています。


ある相談より思い出したこと

[2005年06月02日(木曜日)|No.796]

 パ−トさんより仕事について相談を受けました。至って本人が真面目すぎるもので、早く技術を習得しなければとか、だからと言って忙しい他の方の仕事の邪魔をしてはいけないと、いろいろと気遣って悩んでいたようです。
 
相談を受けている時、なぜか昔の自分の体験を思い出しました。ちょうど平成の年号に変わったばかりの頃だったでしょうか、当時の私にとっては初めての異業種の集まりであった商工会議所青年部に加入しました。ちょうどその組織が立ち上げの時でもあり、そうした交流もしなければと思っていたからです。
 
でも蓋を開けた当時は苦痛でした。勉強会に対してはそんなことはなかったのですが、一番嫌だったのが事後の懇親会でした。周りはほとんど面識のない人達ばかりです。立食が多かったので、顔見知りの人達はそれぞれ群がります。私のような者は、こうしてできたいくつかの輪の中に、なかなか入っていけず取り残されます。このやり場のない時間が結構、苦痛になるものなのです。
 
今の自分だったら、とても考えられないようなことです。でも当時はこれが嫌で、次にまた出掛けるときの足が重くなるのです。そのとき自分に言い聞かせたことが1つあります。それは「これが嫌で出て行かなくなったら、もうこの会には続かなくなる。だから苦痛でも何とか出続けよう」と。
こうして何回か出ていくうちに、少しづつ人との接点が生まれ、かけがえのない出会いが生じていき今日に繋がっていったのです。
 
まさに「待てば海路の日和あり」で、あせらずに時期を待っていれば必ずチャンスや幸福は訪れるものです。苦痛から逃げるのは簡単です。でも逃げ出しても後には何も残りません。
やはり人間、辛抱は肝心です。


名大関の早すぎる死

[2005年06月01日(水曜日)|No.795]

 昭和25年2月19日生まれ、55歳と言いますから、私とたった2日違いの同級生です。
名大関、貴ノ花こと二子山親方が口腔底(こうくうてい)がんのため、亡くなられました。こんなに若くしてこの世を去ったのですから、さぞかし無念の想いでいっぱいのことと思われます。
 
ご存知、若・貴兄弟の父親として、また親方として、立派に二人を育て上げ、世に送り出した相撲界の大功労者です。現在の朝青龍が第68代横綱ですから、相撲界広しと言えども、これまでにたった70人足らずしか、この横綱にはなっていないわけです。それを二人の息子どちらも横綱にさせたのですから、その手腕と先天的な素質は並外れたものがあったのでしょう。
 
また現役当時も「忍耐」と「粘り」とか、「サーカス相撲」や「角界のプリンス」など、この人に名付けられた形容詞は数限りなくあるほど、一世を風靡した力士でもありました。小さな体で、まげの先が土俵につくまであきらめなかった、粘りのある気っ風のよい相撲は忘れられません。まさに多くのファンの目を釘付けにした、伝説の人と言っても過言ではないでしょう。
先日、定年を迎え、久しぶりに注目された元大横綱、大鵬がこの貴ノ花に敗れた一番が現役最後になったわけですから、何か相撲界の因縁めいたものを感じさせられます。
 
若・貴が息子としての関係を解き、大相撲に入門した際、その挨拶で涙を見せた父でしたが、こう言い渡したそうです。「オレが死ぬまでは一切、涙は流すな」と。皮肉にもその時があまりにも早く来てしまいました。たとえ体が小さくても、努力すれば必ずその道は拓けると、夢と感動を与えてくれた、この名大関に感謝し、その安らかなご冥福をお祈りします。