--------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月30日(月) NO.355 頑張れ大リ-ガ-松井その4     ニュ-ヨ-クに本拠地を置く、ヤンキ-スとメッツの対決はサブウェ-シリ-ズと呼ばれていま   すが、昨日1日でデ-ゲ-ムをヤンキ-ススタジアム、そしてナイタ-をメッツの本拠地のシェイ・   スタジアムで行われるという、変則ダブルヘッダ-が組まれることになりました。   両方のチケットを手に入れた観客にとっては、その文字通り両スタジアムを地下鉄で移動すると   いうことになったと思われます。   このダブルヘッダ-で、ゴジラこと我らの松井選手が火を噴きました。2試合で7打数6安打6打点   の大活躍です。しかも1試合目では先制の満塁ホ-ムランまで放ちました。我々にとってはこれ以   上の注文ができない、大満足の結果です。またこれで打率も念願の3割に達しました。一時期、や   はり慣れないためか、打てなくて悩んでいる時もありましたが、これでどうやら吹っ切れるのでは   ないでしょうか。イチロ-選手と並ぶ、さすがは日本を代表する大選手だけのことはあります。   毎日のようにニュ-スに流れてくる、この大リ-グ情報は私達の楽しみの1つになっています。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月27日(金) NO.354 信用金庫支店長の講演から     この欄でも過日ご案内した、信用金庫の支店長のお話を中心とした経営情報委員会を25日   開催しました。講演が1時間、残りの時間を質疑応答に使い、ほぼ2時間あまり支店長には熱弁を   奮って頂いたのですが、とても貴重な時間を過ごさせていただきました。   まず、企業を眺める場合、知られているところの正常先とか要注意先などの格付けはありますが、   決算書のバランスシ-トに見られるように、減価償却費の正しい計上、有形固定資産の評価、   また売掛金に不良先が含まれていないかなど、確かに定量的な側面で眺められています。   しかし決してそれだけではなく、赤字でも経営改善計画書がしっかり作られているかとか、中小企   業の場合社長そのものから判断される、定性的な側面も見逃せないと指摘しています。   ①学習していない ②人の話に耳を傾けない ③明るくない等が、悪い経営者に見られる兆候と   のことです。   その他、2期連続赤字は金融機関からも見逃せない、大きな問題には違いないが、固定費の見直   し、経費の予算化などを図りながら、前向きに検討していく経営相談を金融機関にも積極的に持ち   掛けることが必要だと指摘します。その相談のない限り、したくてもこちらからは協力不可能だと話   されています。またリレ-ションシップバンキングという新しい言葉に示される通り、これからはい   かに企業と共存共栄していくかの活動が、地域金融機関に求められているものと結んでいます。   それには何よりも、社長の夢を社員に熱く語り掛けることができる会社でなければならないことでし   ょう。知らない間に流されて、夢が萎んでいる自分に気がつきました。   「夢よ、もう一度」と、かつての強い気概を持った自分に帰らなければいけません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月26日(木) NO.353 お客様への対応     弊社の外注さんの対応で、昨日気になることがありました。たまたま2社、同じようなことが繰り   返されたのですが、私達が逆の立場になった時、客先に対し問題が出てきてしまうので、ここで   敢えて触れさせて頂きます。   1つは部品購入としてのトランス、もう1つは銘板の製作です。どちらもこちらからの発注が先週の   17日と18日の、ちょうど1週間前です。   トランスは35KVAとちょっと大きいものでしたが、それ以前もお客様からの仕様が何回か変わっ   ていたことから、先方とは何度か見積等のやりとりはしていました。そしてようやく仕様が決まり、   注文を頂きましたのでその旨連絡を入れ、注文書に納期と最終価格を至急連絡下さいと明記して   送りました。一方銘板の発注はいつもの通り、25日の納期で製作仕様書に注文書を添付しFAX   で送っていました。   それがどうでしょう。1週間過ぎた昨日の25日、たまたま同じ日に重なったのですが、どちらからも   製作仕様について問い合わせがありました。しかもトランスについては納期と、変更があれば価格   についても至急連絡して下さいと入れてあったのにもかかわらず、それまでは一切連絡がなかっ   たのです。一方銘板に関しては、納期の当日になって仕様を確認している始末です。   問い合わせを受けた方では、それではこの1週間何をやっていたのかと勘ぐりたくもなります。   注文書がFAXで届いても1週間、見ないでほったらかしにされ、仕事は当然何も進んでいないこと   と思われます。   これではお客様が望まれる差別化されたものにはなりません。「人のふり見て、我がふり直せ」と   言われているように、私達はしっかりとその対応を考えていかなければなりません。   現在の厳しい経済状況の中、お客様からはかつてはあったかもしれませんが、今はこちら側の事   情など、はさむ余地がないのです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月25日(水) NO.352 談合の告発     談合の実態を日曜日のサンデ-プロジェクトで放送していました。長野にある建設関係の会社   からの勇気ある告発です。   国は骨太の方針で「三位一体」の改革(国庫補助負担金の廃止・地方交付税の見直し・税源移譲   )を打ち出しました。これを受けて各自治体ではさまざまな反応を見せる中、その就任当時から破   綻寸前の県財政を立て直そうと取り組んでいる、ご存知田中知事率いる長野県からの話題です。   私は談合などとは無縁の立場ですから、このように好き勝手を言うことができます。でもその当事   者でしたら、その実態を告発するにはかなりの勇気がいるのではないでしょうか。   放送では、談合から抜けた途端、さまざまに降りかかる試練を取り上げていました。同業者からの   脅しに近い圧力、またその1社を狙った入札でのダンピングによる会社潰し、それから発注者側か   らも、明らかにそれと分かる極端な指名外し等、売上げダウンから会社存続の危機にも見舞われ   る出来事が待っていました。一旦は全員解雇し、俺についてきてくれる人間だけ再雇用という形を   とり、出直しを図るこの会社ですが、何と言っても素晴らしいのが社長の仕事にかける強い想いで   す。こうした談合体質からの脱出について、後悔していませんかとの問いに、「むしろ遅すぎた。も   っと早くから取り組むべきだった」との答に全てをもの語っています。   そこにはまず自分達からと、自分の給与を30%下げ教職員の給与も一律に削減し、財政再建に   取り組む長野県という存在があったからこそ、強い勇気と行動力を与えられたものと思います。   率先垂範の姿勢に敬意を表します。「言うは易し、行うは難し」です。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月24日(火) NO.351 夏の高校野球大会を前にして     もう先々週になりますか、沼津東高と沼津市立高との野球定期戦が裾野球場で行われました。   当日午後からでしたら、PTAのわたしの主張大会があり駄目だったのですが、運良く朝9時からの   試合でしたので、ひさしぶりに眺めることができました。   結果はいつもとは反対で、我が方の一方的な勝利に終わりました。今回で27回を数えるこの大会   でも、今までこちらが10-0との大差で勝った試合は記憶にありません。途中2回ほど雨で中止   になっていますが、過去勝ったのは5,6回ぐらいでしょうか。とにかく負けた市立高のOBがあまり   の不甲斐なさにネット裏でイライラしていたほどです。   ですがだからと言って、こちらが強かったとは言い切れません。確かにこちらは要所要所でよく打   ちましたが、それ以上に相手のエラ-などミスに助けられたと言えます。   野球にはとても不思議なのですが、一つの流れがあります。この廻ってきた流れをいかに自分の   方に留めるかが勝負の分岐点です。ですからつまらないミスを繰り返すと、流れを掴み掛けていて   もむざむざ相手に渡すことになります。これが野球の怖いところです。   大会まであと1ヶ月足らず、その調整度合いを眺める意味では良い機会でしたが、まだまだ甘さが   残ります。また別の機会に申し上げますが、来年の2004年に野球部創部百周年を迎え、その記   念事業を計画しております。この事業をしっかりと成功させるためにも、後輩達には後に繋いでい   ける成果を期待したいものです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月23日(月) NO.350 言葉の誤った理解     先日の新聞に、言葉の意味を6割ぐらいの人が誤って理解しているという記事が載っていました   「流れに棹(さお)さす」や「役不足」などの言葉の意味です。恥ずかしながら、私もこの本当の意味   を誤って使っていました。   「流れに棹さす」は傾向に添って勢いを増すような行為をすることであって、決して流れに逆らって   勢いを止めることではありません。   また「役不足」というものも、本人の力量に対して役目が軽すぎるという意味が正解です。私はてっ   きり力量に対し、役目が重すぎるというふうに捉えていました。   その他、確信犯や気がおけないなど、いろいろな言葉と同様にコンビニ言葉も紹介されていました   よく耳にする「1000円からお預かりします」や「お会計のほう」という言葉も、本来の正しい使い方   ではなく、気になる人が増えているとのことです。コンビニや居酒屋など若い人に多い傾向ですが   やはり正しく使っていかなければいけません。日本語の難しさと、この言葉をいっそう大切に守って   いかなければいけないことを改めて感じ取りました。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月20日(金) NO.349 ある知人の死より     午前中、とても辛い葬儀に参列してきました。故人はまだ48歳、長男の幼稚園時代からの友人   の父親です。従って残されたのは母親と、中学3年生になる長男を頭に小学6年と4年生になる妹   の3人の兄弟です。中学生の彼は野球部で一緒に励んでいる仲間でもあり、小さい頃からよく知っ   ている素直な良い子です。   友人代表の弔辞の後、息子の彼が父親の遺影の前で弔辞を述べました。「お父さんも一生懸命   頑張ったから、僕たちも兄弟、力を合わせて頑張っていきます」と短い語り掛けでしたが、彼の名前   が呼ばれた時から、こみ上げてくるものがありました。   息子と同じ年の中学3年生という多感な時でもあります。この良き時代に父親に先立たれ、どうし   てもこれから先、彼の負担が増していくことになろうとの想いが、頭の中を駆けめぐっていたからで   す。   故人に鞭打つわけではありませんが、生老病死と言えども、48歳はあまりにも若く罪作りなもの   です。でも「人間万事塞翁が馬」や「禍福はあざなえる縄の如し」と先日の進路講話でも、中学生の   彼等に話した通り、これからの将来何が幸いをもたらすか判りません。この不幸をバネとして大きく   成長していってもらいたいと願わざるを得ません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月19日(木) NO.348 万引き死亡事故のその後     いつかこの欄でも取り上げた、万引きして逃げた中学生が踏切で死亡するという事故に関連し   た話題です。この通報した書店の店長が、一旦は辞めようと考えたものの、周囲の激励から営業   を再開したとのことでしたが、ここでとうとう廃業せざるをえなくなったとのことです。。   書店そのものは経営者が変わり、別の書店として7月以降、新たに開店することになっているとの   話ですが、気の毒に思うのがこの店長です。その理由が「再開後も、万引きを目撃し、どう対処し   ていいのか、答えを見つけることができなかった」ということです。   再開後、相変わらず続く中高生の本やビデオテ-プの万引きに対し、2回ほど目撃したのにもか   かわらず、捕まえることができないくらい、その対処方法に悩んでいたそうです。   何か複雑な割り切れないものを感じます。社会が悪いと言ってしまえばそれで済んでしまいそうで   すが、この店長が一生懸命悩んでいたほど、万引きする側の罪の意識が大きいとも思えないし、   「人殺し」などと罵った人達の良識を問うことすらできません。   「万引きなどを注意しなければいけない仕事は、もういいかな」と知人に漏らしていた、この店長の   言葉が全てを表しています。こうした被害者とも言える、悲しい事例は2度と起こしたくないですね。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月18日(水) NO.347 絶好調 阪神!     阪神タイガ-スが依然、快進撃を続けています。昨日の横浜戦も2-4で負けていた9回裏、ノ   -アウト満塁から今年絶好調の矢野が、走者一掃の右中間三塁打を放ち、見事逆転サヨナラ勝   ちです。これで今シ-ズン25度目の逆転勝ちで、日曜日の巨人戦に続き、2試合連続のサヨナラ   勝ちです。また懸念していた6月もこれで8勝4敗とのことで、例年の心配もなさそうです。   このように今年は何かが違うものを感じさせる阪神ですが、これを受けて大阪の太田女性知事は   道頓堀川の底ざらえを含めた水質浄化の方針を打ち出しました。   先のワ-ルドカップでは900人もの人間がこの川に飛び込んだと言われています。   まして地元阪神の18年ぶりの優勝ともなれば、この数は計り知れなくなるかもしれません。また   その経済効果は1000億円とも言われていますが、ずいぶん粋な計らいをするものです。   大阪が元気になるのは喜ばしいことです。いつの日か、東にもその元気が移ってくるでしょう。   ここまで来たら、阪神ファンではなくても優勝を願いたくなるものです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月17日(火) NO.346 わたしの主張大会から     沼津市わたしの主張大会が土曜日の午後、市民文化センタ-で開かれました。   市内それぞれの中学から選ばれた18人の生徒が、日頃の生活や自分自身を見つめ、発表し合う   ものです。5分間の限られた時間の中で、中学生らしく、個人の枠に留まらない社会性を有し、自   らの主張をしっかり取り入れ、いかに聴衆に感動を与えたかが、その審査観点です。   いずれも甲乙つけがたい、素晴らしい発表ばかりで、私も昨年に引き続き2回目となりますが、   新たな感動を呼び起こして頂きました。ある生徒はインタ-ネットって怖い、その会話の中で頭ごな   しに否定をされることがある。学校での活動の中でも、ただ嫌だから否定するのではなく、必ず自   分はどうしたいのか代案を持った否定や意見を述べてもらいたいと訴えていました。   また、雨の強い日、友達が自分も半分濡れながら私を小さな傘に入れて帰ってくれた。その温か   い気持ちに感謝しながら、もういいからと別れた後、あまりの雨のひどさに立ち寄った理髪店で受   けた嬉しい親切、この2つの本当の親切と優しさから、大雨に負けない大粒の涙がこぼれたと   別の生徒からは胸が熱くなるような発表もありました。   いかにも中学生らしい純粋なものの見方での発表です。こう言うと語弊があるかもしれませんが、   下手な大人の講演を聴くより、ずっとこちらの胸には響くものがあります。日頃の流されている生   活の中で、つい緩みがちな感性をリセットする意味でもこの大会はとても効果があるものです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月16日(月) NO.345 父の日に     昨日は父の日でした。このところ忙しくて、そんなことはすっかり忘れていたのですが、大阪に行   った娘から嬉しい手紙をもらいました。   親バカですが、昔から「可愛い子には旅をさせよ」と言われるだけあって、親元から離れてみると   自分の置かれている環境がよく解るみたいです。客観的に物事を眺められるようになることから、   今まで気がつかなかった事にも目が行くようになるものです。また手紙の効用と言いますか、普段   面と向かってはとても恥ずかしくて言えないような事でも、素直に語れます。ここも離れていればこ   そ、できることかもしれません。   手紙の一行に「いつもいつも一生懸命働いてくれて感謝です」などと書かれていると、例えそれが   小遣い狙いのものであっても、やはり人の親は嬉しくなるものです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月13日(金) NO.344 たった一言     たった一言でやる気になっていたものが萎んでしまうことがあります。   それが電話など相手が見えないものだったりすると尚更のことです。例えば「おはよう」との言葉、   相手が年上だったり、何かをお願いするのだったら「おはよう」ではなく、やはり「おはようございま   す」が正解でしょう。それから年上の人だったら「ごくろうさん」の言葉はおかしいでしょう。   「ご苦労様」とか「ごくろうさんでした」の方が聞き易いものです。   日本語の難しいところでもありますが、このちょっとしたニュアンスの違いで大きく受け取り方が   変わってくることがあります。言っている本人は気づいていなくても、受け取り方によっては自分の   人格を否定されたようにも誤解されます。ちょっとした言葉のやりとりでも気をつけたいものです。   昔、私も運動部でこのへんのけじめを一番うるさく言われたことだけに、今でも気をつけているし、   逆に立場が違うと気になるところでもあります。   でもこう言っていても、こんなことには必要以上には気に掛けない、もっとおおらかなキャパを持た   なければとも考えます。まだまだ私も修行が足りませんね。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月12日(木) NO.343 経営情報委員会     中小企業家同友会沼津支部で、本年度経営情報委員会を立ち上げました。   昨年までは経営理念委員会と言って、主には経営理念を始めとする経営指針の成文化がめざす   ところでした。もちろん今度の名前を変えた委員会でも、この成文化が一番の目的なのですが、   支部長の意向もあり、もう少し拡大して自由に学んでいこうとするのがその狙いです。   井の中の蛙とまでは言いませんが、この同友会が全てで、他のものには一切耳を貸さないという   姿勢ではこれ以上見聞が広がりません。また同友会が日頃から手法にしている、学び方の違いを   学ぶという観点からも、他のいろいろな研修に目を向けていく必要があるものと思います。   こうして手始めは、今月25日に地元の信用金庫支店長をお呼びして、金融機関といかにうまく付   き合っていくかを、お話を交えながら学んでいきます。決算書の見方1つからして、金融機関の着   目するところは違っています。また経営者そのものの質の高さは求められているものです。   今までとは少し切り口を変えて、こうしたフレキシブルな進め方を心がけたいと思っています。   図らずも不肖、私がこの委員長を務めています。興味のある方はゲストとして、一度覗いてみませ   んか。歓迎いたします。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月11日(水) NO.342 敵は自分自身の中にあり     ちょっと爽やかな話です。ラジオの番組でこんな良い話をしていたと、妻から教えてもらったもの   です。   ある人が会社の転勤でフランスに渡ることになりました。言葉の壁もあり、毎日が苦痛であったあ   る日、日本人の写真家が開く展覧会を覗いてみました。別に写真にこれと言って興味を持っていた   わけではなかったが、会場にいた写真家の主催者に「どうやったらこんなに素晴らしい写真が撮れ   るのですか」と聞いてみました。テクニック的な意見が返ってくるものと思っていましたが、「キャップ   を外せば撮れるのです」と意外な返事です。一瞬、馬鹿にされたようで不快に思ったそうですが、   後でその意味の深さに気づきました。そしてそれから1年間フランス語学校に通い、言葉も学びま   した。そこで拾得したのは言葉だけではなく、多くの素晴らしい仲間との交流です。以後フランスが   好きになり、そこでの大活躍に繋がったという話です。   この素敵な言葉の持つ意味に、気づいた本人も素晴らしいと思います。表現が適切ではないかも   しれませんが、「敵は本能寺にあり」にではなく、全て自分自身の中にあるものと思います。   その受け取り方しだいで、大げさに言えば、先日の谷村新司の話ではないですが、運命はいくらで   も自分の力で切り開くことができると思います。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月10日(火) NO.341 審査員     先週の末、高校生の娘の吹奏楽コンク-ルがあり、浜松まで応援に行ってきました。   結果は惜しくも小編成の部で準優勝とのことで、上部大会への出場を今一歩のところで逃しました   それでも10校の出場中、精一杯やって2位だから、素人のこちらはそれで満足していたのですが   他の応援の保護者や、当の子供達はどうも納得のいかない様子です。   車で一足早く帰ってきたこちらが、後から家に戻った娘にお疲れさんと声を掛けると   「来てくれてありがとう。でもお父さん、審査の結果がちょっとおかしいんだよ。5人の審査員がいて   4人までがうちの学校に最高点をつけてくれたのだが、1人だけ点数が極端に低いから、優勝が   向こうにいってしまったのよ」と、少し不満げの言葉が返ってきました。   よく聞いてみると、現在の高校吹奏楽連盟の理事長は、優勝した高校の吹奏楽部の指導者との   ことで、1人例外の点数をつけた審査員が、この指揮者仲間であるそうです。   うがった見方をしたくはありませんが、仮に少しでもこうした政治力が働いているのであれば、折角   の子供達の音楽に掛ける情熱や純粋な心に水を差すことになります。   親バカから「身びいき」という言葉がある通り、客観的になかなか眺めることができませんが、昨年   長女のケ-スでも全く同様に感じたことからも、大人の都合を子供達の世界には絶対入れて欲し   くないものです。でも過去の冬季五輪にも見られたように、人間が審査を務めている以上、これは   やはり無理なことかもしれません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月 9日(月) NO.340 硬球が生まれるまで     お昼のテレビで先日、プロ野球や高校野球で使用する硬球のボ-ルを作っている会社を紹介し   ていました。試合球とのことでしたので、練習ボ-ルと比べてもその価格が高いのが、眺めていて   よく解りました。あまりにも手作業に頼るところが多いからです。   ボ-ルの形にするまで糸を巻き付ける作業は機械を使用していますが、それを除き、後は全て手   作りです。靴の中に入れる敷き革のような形をした、2枚の革を張り合わせ、予め開けてある穴に   2本の赤糸のついた針で縫い合わせていくのです。   自分も高校の野球部時代、1年生の時、この練習ボ-ルを縫うため、よく家に持ち帰されました。   初めは自分で一生懸命縫っていましたが、家に戻るとくたくたになっていることから、いつの日か   それがお袋の仕事になっていたのを、懐かしく思い出しました。   まさに自分達がやっていた通りの、同じ手法です。30年この道に携わっているという女性は、1つ   のボ-ルを15分で縫い上げるとのことです。ボ-ルの縫い目の末端が見えないよう、うまく処理   した後、手作業ゆえに付着する手あかなどを、消しゴムで消す作業までやっていました。   後はバフ仕上げで光沢を出し、上から落としてみて弾力検査をして完成です。   いくら機械が進歩しても、こうしたものはやはり長年の技術と感覚を備えた、人間の手に頼らざるを   得ません。それが1gとは違わない精度を有すことや、使う人でなければ判らない微妙な手触りを   持つことに、人間の本来持っている素晴らしさを感じます。何でも機械に頼る今の時代、こうした温   もりのある人の手から生み出されるモノに、ある意味では人間らしくホッとさせられるものを感じま   した。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月 6日(水) NO.339 進路講話からその1     先日、開催された中学進路講話での生徒達の感想を一部伝え聞きました。   お世辞でも、あの話に自分はすごく感動したと聞けば、やはりこちらは極めて単純ですから、やっ   て良かったと嬉しくなるものです   話したそのいくつかをここで紹介させて下さい。   まずある人の例です。「あなたは何のために勉強しているの」の問い掛けに   「良い高校に入って、良い大学に行きたいから」との答が返ってきます。「じゃあ良い大学に入って   どうするの」と問うと、「良い会社に入りたいから」という返事。「良い会社って何なの」と聞いてみる   と「お金をたくさんもらえる会社」って答えます。   「それがあなたの好きな道に進むことになるの」と話すと、返事に詰まってしまいました。   人生はたった1回、自分の好きなことを仕事に選べたら、こんなに素晴らしいことはありません。   その好きな道を一生懸命見つけていくのが、あなた達の今の時代です。あせらなくてもよいから、   自分のやりたいことを見つけて下さい。   また勉強はだからと言ってしなくてよいわけではありません。勉強はこれから先、多くの素敵な友   達に出会うためするんだよ。一生懸命頑張っている人には、そんな素敵な出会いが増えるし、逆に   怠けているとそれなりの人間しか自分に纏わり付かないのだよ。   あなた達の長い、これからの素晴らしい人生、友人は一生の貴重な財産であることを胸に刻んで   おいて下さい。   語り掛けていて、今までの自分の歩んできた道を振り返る意味でも良い機会でした。そして少しで   も彼等にその願いが伝わればと思っています。その他は別の機会に紹介させて下さい。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月 5日(木) NO.338 緑の黒髪     昔から「夜目 遠目 傘の中(うち)」と言われ、女性が綺麗に見えるときを例えています。   またバックシャンと呼び、後ろ姿は最高などの表現に使われます。   でも最近の女性は前に廻っても、昔よりずっと綺麗になったと思います。   しかし勿体ないなと思うのが、あまりにも茶髪とか金髪に髪を染めているのが多いことです。   昔から日本人には伝統的に伝えられているのが、「緑の黒髪」です。これは日本の女性が一番美   しく見える、その代名詞としても使われてきました。今でも欧米の女性からは、その美しい黒髪が   憧れの対象として、一部には残っているものではないかと思われます。それを好きこのんで、本来   固有の良きものを捨て、わざわざ外国人の真似をしなくてもよいのにと考えます。   でもこういったことを話す私の方が、時代に追いていけない、年を食った表れなのでしょうか。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月 4日(水) NO.337 進路講話     中学の総合学習の一環となっている、進路講話に参加してまいりました。これは自分の職業体   験から、生徒達の進路選択への参考に少しでもお役に立てばということで、学校側から依頼を受   けたものです。講師は私を入れて、全部で4人です。看護士の女性の方、看板会社の社長、新聞   記者、そして私とそれぞれが、自分の歩んできた道から生徒に熱く語り掛けました。   その一人は、自分が高校時代、先生から「おまえは勉強しないと将来冬の寒いとき、車の下に潜っ   て油まみれになるような仕事にしか就けないよ」と戒められました。でも看板一筋に頑張って進ん   できた現在、先生の言われたことは間違っていたとはっきり言うことができる。職業には何が上で   何が下という貴賤はないし、何よりも自分の仕事に誇りを持てるからである。   現在の仕事はお客さんのお金を使って自己表現ができるし、お店の繁栄のお手伝いができるから   素晴らしい。と述べられました。とても良い話だと思います。   自分の歩いてきた体験からの言葉は何よりも重く、生徒達にもきっと何かしらそれなりのインパクト   があったものと思われます。先生からも子供達だけでなく、私達自らがいろいろと勉強になりました   とのお礼の言葉も頂きました。後で生徒達の感想やらまとめを送って頂けるというので、それが今   から楽しみです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月 3日(火) NO.336 涙の断髪式     日曜日の午前中、中学のPTA親子奉仕作業があり、生け垣の木が伸び放題のこともあって、   一生懸命その刈り込みや後片付けに汗を流しました。そしてその後予定されていた、高校の定期   戦が前日の雨で中止になったことから、午後はひさしぶりに家でのんびりとくつろぐことができまし   た。   昼間から、のんびりとビ-ル片手にテレビ観戦は、やはりいいものです。   テレビでは引退した、横綱貴乃花の断髪式をやっていました。本来ならこの儀式、多くのしがらみ   があることから、200人とも300人とも、その招かれる人達がいるそうです。それが貴乃花の場合   は、慣例からは珍しく、50人に抑えたと言っていましたから、隠れた裏側ではいろいろと大変だっ   たことと思われます。こうした中、貴乃花の息子・優一君の「ありがとう」と書かれた作文に涙をそそ   られました。それは大横綱であった父、貴乃花に対して、まだ小学校低学年の優一君からの、   「パパ本当にお疲れさま」のメッセ-ジでした。特に貴乃花ファンでもない私ですが、精一杯作文を   読み上げた後、泣き崩れたその姿に思わず目頭が熱くなり、涙を拭わないわけにはいきませんで   した。名門に生まれついたばかりに、必要以上に周囲を騒ぎ立てられ、それにもめげず見事克服   した、この大横綱に心からお疲れさまの言葉を贈りたいと思います。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 6月 2日(月) NO.335 今を生きる     頂いた資料に、元気のないところに成功はないと、載っていました。   そして「めざせ3感王」とのタイトルがつき、感性・感動・感謝について、こう書かれています。   ① 感性を磨く 人には生まれながらのセンスがあるのだが、なかなかそれに気づくことがない。      ある瞬間ピ-ンと感ずる、日常での気づきを見直すと感性を豊かにすることができる。   ② 感動する  東京ディズニ-ランドの経営理念は、お客様に感動をプレゼントすることである。      来場者の70%がリピ-タ-との数字に示されるように、再び感動を求めてやってくるのである   ③ 感謝する  ありがとうは心の栄養である。ありがとうの言葉には健康のみならず、運命までを      も変化させる最高の波動があると言われている。   鳥のさえずり、緑の木立、そして空や海の青さにも目や耳を奪われ、人と人とが触れ合う温もりに   人生を感じ、そこから生まれる様々な感動を共有し、今を生きていることに有り難く感謝することが   全ての原点であるという意味に受け取らせて頂きました。   たった1回しかない人生、今を大切に生きなければなりません。 --------------------------------------------------------------------------------