会長の”三行日記”

2016.09.09

販路拡大セミナ-より No.2891

 製造業のための販路拡大セミナ-に行ってまいりました。富士宮市の産業振興部が主催してくれたもので、講師はあの船井総研の方です。参加者はおよそ30名ぐらいだったでしょうか、富士市のふじさんめっせで行われました。

3回シリ-ズで、今回はその第1回で製造業が目指すべき営業利益率10%超ビジネスモデルと題し、主に顧客価値を訴求することについて学びました。それでは顧客価値とは何かということですが、それぞれが有する機能だけを売るのではなく、スト-リ-を売るということです。

また顧客に代わっての顧客代行もそれに含まれます。例えば同じ業種でも業績に差が生まれる例として、居酒屋チェ-ンの2社を採り上げていました。1社はおなじみの社長が国会にまで進出しているW社です。またもう一つは宮崎県日南市を拠点とする塚田牧場というお店です。

両社の2016年3月決算を比べてみると、年商1000億と言われるW社は売上げが昨年比-17.4%、営業利益-2.9億円とあまり芳しくありません。一方、年商100億の塚田牧場は売上げ昨年比+17.4%、営業利益15.8億円の黒字で営業利益率7.0%の数字を残しています。

この業界では営業利益率のモデル数値が4%と言われているそうですから、かなりの業績と言えるのではないでしょうか。では両社の違いというと、居酒屋という機能だけを売っているW社に比べ、自社の農場を有している塚田牧場は新鮮でこだわりのある肉や野菜、卵などを供給しているスト-リ-を持っているのです。

そもそもデフレでお小遣いなどを切り詰められている一般消費者ゆえに、逆風とも言えるこの業界なのですが、ホンモノとかこだわりのある商品に目が向くというのはある意味では当然とも言えると指摘しています。

また顧客代行の代表的な例としては、埼玉県の所沢市にある株式会社 井口一世という会社です。社長の名前をそのまま会社名にしている会社ですが、この会社の名前を記した看板や表札が建物に一切ありません。

また月に何度も大手の会社が頻繁に訪れてくるという同社ですが、ほとんど出掛けて行く営業はしていないと言われます。それでいて社員37名で70億もの売上げを記録していて、しかも37名の社員のうち女性が8割を占めているそうです。

このように大変興味深いユニ-クな会社ですが詳しくはまた次回に述べたいと思います。とにかく自社が日本一を目指せる要素の強みを把握し、顧客価値を訴求していくことに高収益化の要因があると学びました。学んだからには実践しなければなりません。どんな小さなことでも、何とか日本一を目指せるものを見つけたいと思います。

来週の12日(月)はモノレ-ルの引き合いがあり、蓼科まで出掛けるためカキコミは休ませて頂きます。