会長の”三行日記”

2016.02.23

高松での全研からその2 No.2813

 高松全研からの続きです。この徳武産業・十河会長は奥さんの父の急逝により社長に就任したのですが、従業員との対立や業績不振などの過去の自社を振り返り、自分のおごりや自惚れにに気づく機会を様々な人からいただいたと言われます。

そして菩提寺住職の言葉にも経営者として強く心が動かされ、お客様の心に寄り添うサ-ビス・経営方針を究めていくのです。今では同社に届く「ありがとう」の数は日本一であり、それが私たちの勲章だとまで言い切られています。

またお客様アンケ-トに答えてくれた方々には全て2年間、記念品と社員の自筆での礼状を届けているとのことです。「念ずれば花ひらく会社の利益を真っ先に優先せず、困った人を助け人の心に届くサ-ビスを貫き続けた積み重ねが今日に繋がっていったのです。

講演の最中、お客様から届けられるお礼の言葉なども紹介されるたびに、ああこんないい会社が本当に存在しているんだと、感極まって思わず涙が流れ出たものです。

この全大会の最後のまとめとして、中同協の広浜幹事長が今大会の学びとして以下の3つのポイントを挙げていました。

1つ目は改めて何のために経営しているのかを問われたと言います。この講演でも話されていたように、損得よりも善悪、人が喜んでくれるのが人間はとても嬉しいことです。

そうした人に感謝される仕事をしたい。自社の仕事をいかにこうした憧れのものにしていくのかを考えていきたいと指摘しています。

それから2番目として同友会の学びを誇りとして覚悟を持って実践していこうということです。

そして最後に地域の期待に応える同友会を創ろうといい、自社が良くなっていき、地域を活性化していこうと言われていました。

まさにどれも記念講演の徳武産業が実践していることばかりです。この会社は駐車場のすぐ横が田んぼということもあり、社員の車は全て田んぼに向かって、きっちり前向き駐車をされています。

    十河会長の記念講演の様子です。

あゆみの靴愛用者からのこんな素敵な礼状も紹介されていました。

そして近隣の田んぼの草取りにも社員が参加したり、定期的に周辺の清掃にも取り組んでいます。また地元の学校の通学路にも面しており、学校までの道のりが長いため、会社にトイレを借りにくる生徒もあると言います。

そうした生徒のためにも、会社内に気を遣わず使えるように、わざわざ専用のトイレまで作って用意しています。何という素晴らしい、地域から愛される会社ではないでしょうか。こうした人を生かす経営の実践で、まさに地域の明るい未来を創っている実例なのです。

その一部でもよいから見習い、人の心に届くサ-ビスを自社の事業にも採り入れ、愛される企業を目指したいという思いが強く持つことができた今回の高松全研でした。