会長の”三行日記”

2015.06.03

錦織選手全仏ベスト8 No.2714

 テニス全仏オ-プンで錦織選手がベスト8に進みながら、昨夜の対ツォンガ戦で惜しくも敗れてしまいました。この試合はテレビ中継があったお蔭で、私も眠い目をこすりながら観戦しました。

でも私が観た1,2セットはいつもの錦織選手のプレ-ではありませんでした。というか、それだけ相手のツォンガの出来が全体的に良かったとも言えるわけですが、いつもに比べ錦織選手のミスが目立った試合でした。

これも異常なほどのアウェ-状態が少なからず影響したのかもしれません。何しろフランスの観客は特別だと言われるほどの、地元の選手に対しての応援は凄いものがあります。

チェンジコ-ト中には観客席でウェーブが起きるほどで、自分の度重なるミスに苛立った錦織選手がラケットを投げるシ-ンに対しては、強烈なブ-イングまで起こっていました。たぶんこれまでにも、こんな厳しい完全アウェ-状態はなかったのではないでしょうか。

そんなわけでこの1,2セットはツォンガの強烈なサ-ブもあり、一方的な試合でした。ですから観ているこちらもいつもと違い、肩透かしを食らったようで、こちらまで苛立ってくるようなゲ-ムだったわけです。

そんな折、第2セット終盤で観客席に3mの看板が落ちるというハプニングがありました。これにより一部の観客がケガをしたみたいで、ゲ-ムは40分もの長い間、中断したと伝えられています。

というのはこの時すでに夜中の12時を回っており、形勢も良くなかったことからゲ-ムが中断した途端、もうあきらめて眠りについてしまったのです。ですからそれ以降の試合は観ていないわけですが、伝えるところによると、それからフルセットまで持ち込み、惜しくも敗れたということです。

たぶん40分もの中断でいつもの自分を見失っていた錦織選手が、冷静に自分自身のプレ-を振り返ることができたのではないでしょうか。こう言ったら申し訳ありませんが、1,2セットの彼の出来では、そのままの流れで簡単にゲ-ムをとられてしまうと思ったほどです。

でもそこは世界ランク5位の実力と意地をやはり兼ね備えているのでしょう。フルセットまで持ち込んだのはさすがです。こうして全豪に続いてベスト8で散ってしまったわけですが、今後の課題としては素人の私が言うのもおこがましいものですが、ファ-ストサ-ブをいかに多く決めるかにあるような気がします。

ツォンガほどではないにしても、錦織選手のファ-ストサ-ブもなかなか威力のあるものです。それだけに超一流のバックハンドを武器にしてラリ-戦に持ち込めば、十分4大大会でも優勝を狙えるチャンスはあるのではないでしょうか。

また日本人の人の良さというか、性格の素直さなんかも災いしているのかもしれません。もっと何があっても動じないようなハ-トを持つ必要性も感じたものです。その強い精神力さえあれば実力がついてきただけに、今後が本当に楽しみです。頑張って頂点を目指してもらいたいものです。