会長の”三行日記”

2015.03.12

忙しさの中で No.2699

 なかなかこのカキコミができないくらい、忙しい毎日が続いています。仕事が忙しいことは本当に嬉しいことで、とても文句を言えた筋ではありませんが、お客さまからの注文があり次第直ぐにといった製作ものや、あちこちの改造や調整などの出張工事で振り回されています。

今週も一日中会社に居れるのは今日だけで、明日も鎌倉山にモノレ-ルの工事で出掛けます。電源を今までの動力の200Vや電灯回路の100Vではなく、DC24Vのバッテリ-式に変えたものです。

それゆえに電動機(モ-タ-)を直流モ-タ-にしなければならないため、制御部にインバ-タの代わりにDCコントロ-ラを使用しています。従って電気料等のコストもバッテリ-の充電だけに済みますから、今までのものよりずっと割安になるものと思われます。

また落ち着いたら、こちらの方も動画などを駆使してご覧いただこうと思っています。そもそも忙しいなどと言って愚痴をこぼしているように感じられるかもしれませんが、決してそんなことはなく、これが私たちの唯一の生き残り策とも言える、小回りという武器を駆使した結果ではないかと思っています。

さしたる抜きん出ている技術や人材を擁しない中小企業が生き延びるためには、他社が不可能と言って断わる製作納期や、痒いところに手が届くような対応・サ-ビスが求められているものです。それゆえ、極論すればこれが他社との差別化でもあり、自社の特長を表わすことのできるチャンスでもあるわけです。

先週横浜で行われた中小企業家同友会全国経営研究集会の記念講演でも、シウマイでお馴染みの崎陽軒社長が当社の歴史から得られる教訓6か条のトップに、この差別化戦略を挙げていました。

講演内容は改めて後日紹介いたしますが、顧客に他社製品・サ-ビスとの違いを認知してもらい、競争上の優位性を築くと言われ、駅弁としての利用性からも列車の中で食べやすくするために、わざと小粒にしたとのことです。

そして崎陽軒の経営理念として、ナショナルブランドをめざすのではなく、真に優れた「ロ-カルブランド」をめざしますと掲げていました。横浜という街に育ててもらい、地域の人々から今も愛され可愛がって頂いている地域性を色濃くすることで、更なる差別化を図るということです。

さすが伝統の上にただあぐらを掻いているのではなく、革新を求め続けている100年企業です。そうでなければ企業30年説ではないのですが、とても100年という長い歴史は築けなかったものと思われます。

その興味深かった講演内容は改めてご紹介いたします。とにかく私たち中小零細企業が進む道としては、身の丈に応じた無意味な競争を避け、強みを生かした特定市場への集中化を図ることではないでしょうか。忙しいがゆえに落ち着かない毎日ですが、充実した日々を過ごすことができ嬉しく思っています。