会長の”三行日記”

2015.02.10

フェアプレ- No.2687

 過日は錦織選手の活躍に日本中が盛り上がったテニスの全豪オ-プンでしたが、この大会の中でのフェアプレ-とも言える心温まるシ-ンが紹介されていました。優勝候補の一角と呼ばれていた準々決勝で敗れたナダル選手と、2回戦で対戦した相手のスマイチェク選手の話です。

この2回戦、激戦を制したのがナダル選手ですが、相手のスマイチェク選手が見せた素晴らしいスポーツマンシップにとても喜び感謝したと伝えられています。その様子は以下の記述の通りです。

最終セット、6―5で迎えたサービスゲーム。ここをキープすれば3回戦進出だった。ところが30―0とリードした後の第1サーブ、ナダルがトスを上げた瞬間に1人の観客が大声を挙げた。

突然のことにサーブの動作を止められず手痛いフォールト。ナダルには動揺した様子もうかがえたが、ここでスマイチェクが予想外の行動に出た。主審にプレーのやり直しを申し出たのである。

試合の行方を左右しかねない大事な場面。第2サーブとなれば自らのチャンスは広がったはずだが、それをよしとはしなかった。結局このゲームをナダルがキープして4時間12分の熱闘に終止符。

大金星を逃したスマイチェクだったが「観客が何を言ったかは分からなかったけど、明らかにナダルのプレーが邪魔された。そうすることが正しいと思っただけだよ」と爽やかに全豪のコートを去った。

明らかに自分が有利となる局面でのこうしたプレ-には、感動まで覚えて賛辞を送りたくなるものです。また一方で清武選手が活躍しているドイツのサッカー・ブンデスリ-グでも、同じような心温まるプレ-がありました。

昨年3月に行われたニュルンベルク 対 ブレーメンの試合で、ブレーメン所属のアーロン・ハント選手の話です。後半30分、2点をリードしたブレーメンが攻め込むと、ハント選手がペナルティーエリア内で倒され、PK の判定が下ります。

しかし、このシーンでハント選手は、自分はファウルで倒れたのではないと主審に自己申告したのです。従ってファウルという判定も覆ってしまい、そのままプレ-再開となったのです。どうでしょう、まさにフェアプレ-そのものではないでしょうか。

近年、繰り広げられているサッカ-のゲ-ムを観ていると、相手のファウルでもないのに、自分がさもそれかのように自分で倒れるシ-ンを何度か観ることがあります。それだけに貴重な価値あるプレ-と言えるのではないでしょうか。

こうした、とかくズルしがちなプロスポ-ツですが、ル-ルを守り正々堂々と戦うことにより、観ているこちら側にも爽やかな感動が伝わってくるものです。まさにスポ-ツマンの神髄です。