会長の”三行日記”

2014.12.09

素敵な運転手さん No.2658

 月曜日は鎌倉山まで行ってまいりました。3月ぐらいに竣工を予定しているお宅の乗降にモノレ-ルを設置して頂けるということで、施主さんがわざわざ出向いて現地で打合せをして頂けたからです。工事は3月初めぐらいの予定ですが、急傾斜地の多いこの地で呼び水となるようなPRになれることを願っています。

さて少し心動かされた話を紹介いたします。会社を閉まってからの昨日のこと、お酒も出る集まりなので車を置いて出掛けたのですが、ちょうどやってきたバスに乗り込み、ヤレヤレこれで会合には間に合うと一安心していました。

そして乗ってから3~4つ目の停留所だったでしょうか、運転手さんがバスを止めてからいきなり運転席から離れたのです。何だろうと眺めていると、前のドアを開けて乗客が乗り込むのをお手伝いしているのです。

よく見ると乗客は白い杖を持った盲目の若い女性です。一生懸命、バスに上がるのを手伝ってからも座席まで誘導しています。女性の方もお礼を述べながら何事もないように無事、席に着きました。きっと毎回そうしているのではないでしょうか。

変に不自然なところがないのです。でもこうした光景に初めて接した私の方は、ちょっと心が動かされたのです。さも当然かのように、振る舞っている運転手さんの優しい心遣いに、私の胸の奥で温かいものが灯りました。

何とも言えない心温かいものを感じたのです。たまにしかバスに乗らない私ですが、乗るたびに感ずるのがあまりにも乗客が少ないことです。これでは運転手の方も張り合いがないだろうと常々思っていました。

時には私一人しか乗っていないこともあり、これでは大型のバスを私一人のタクシ-代わりに使っているようなものだとも感じていました。ですからこちらは満更気分が悪いわけではないものですが、対する側は決して気分のよいものではないはずです。

こうした結構、厳しい環境に置かれているのではないかと思っていたバス業界ですから、自分の職務以上の気遣いが感じられた運転手さんの優しい心配りが嬉しかったのです。世の中がこのような人たちばかりなら、きっと問題は少なくなるのではないでしょうか。

爽やかな光景を目にした後、目が見えないということはかなりの不自由なことがあるのではないか、などと考えていましたら、やがては自分の降りるバス停に着きました。降車時、もちろん運転手さんには「ありがとうございました」と述べたのは言うまでもありません。