会長の”三行日記”

2014.11.04

香港の学生デモ No.2639

 先週は業務多忙の為、火曜日からカキコミができず失礼いたしました。このカキコミも稚拙なものですが、日々ノルマとしていることだけに、カキコミができないとなかなかすっきりせず、いつもやり残したような気持ちが抜けないものです。今週はしっかりとフォロ-していくつもりです。

さて香港での学生デモが長期化しています。一口に言ってこのデモは一国二制度の中にある香港が、本国中国の共産党にのみ込まれ、このままでは自由を貫いていた香港でなくなるという怖れからです。

1997年の香港返還以来、その制度導入から17年経ち、常々人々が本来の香港の自由が風に揺らぎ、灯が消えるのではないかと懸念していたことが今、現実味を帯びようとしているのです。

それは中国が香港政府のトップを選ぶ2017年の行政長官のトップについて、立候補するには親中派が多数を占める指名委員会の推薦を必要とする制度を発表したからです。

これにより民主派は事実上、立候補できなくなる仕組みで、本国にとってただ都合の良い名ばかりの選挙に過ぎないのです。このことは中国が一国二制度を約束していながら、二制度より一国を前面に出した政策を打ち出してきたということです。

しかし学生たちのデモに見られるその姿は必死の抗議とも言えるもので、警察の催涙ガスに対しても傘を差して座り込みを続ける、いわゆる非暴力の平和的デモに、多くの人々の支持をとりつける声が世界中に広がっているようです。

これでは習政権も迂闊なことはできないもので、最近でもこの中国に対してアメリカが異例とも言える、かつての天安門事件のような武力による排除を行わないよう警告を発しています。

でも11月に北京でアジア太平洋経済協力会議(APEC)が開かれる関係で、中国政府としてはこの香港情勢を巡って対中批判が集中する事態を避けたいところです。こうしたことから一部では、中国当局とつながる親中派は暴力団関係者なども動員してデモに混乱を与える動きも見せているようです。

とにかくアメリカが警告をするように、悲惨な天安門事件のような武力による強制排除だけは起こらないよう願いたいものです。この学生たちの民主化運動も起こるべきして起こったようなもので、共産党1党支配の終焉の始まりのような気がします。