会長の”三行日記”

2014.09.10

アッパレ準優勝 No.2624

 テニスの錦織圭選手が4大大会の1つである全米オ-プンで、日本人初の決勝に進みましたが惜しくも敗れてしまいました。この決勝が行われた昨日の早朝は、日本中の人たちが固唾をのみ、見守っていたのではないでしょうか。

そのくらい日本テニス界いや日本全体としても画期的なことだったのですが、本人が言われているとおり、準決勝と決勝では全然違ったものになったようです。私たち素人見では相手のチリッチ選手とは相性が良く、これまで5勝2敗と勝ち越しているだけに、準決勝を勝った途端、半分これで優勝が見えてきたように思えたものでした。

でも相手だって準決勝で世界ランキング4位のフェデラ-をストレ-トで破って出てきているだけに、絶好調で今までの戦績はあまり関係ないと思えるものでした。そして結果は相手が伸び伸びとプレ-し、力を出せているのに比べ、錦織選手の方は世界1位のジョコビッチを破った準決勝とは全く違って、全ての動きが硬かったようです。

これがいわゆる決勝のプレッシャ-なのでしょうか。でも今大会、見事な躍進ぶりだったと思います。準決勝のジョコビッチ戦はもちろんのこと、4回戦、準々決勝ともに第5シ-ド・第3シ-ドの相手に、4時間を超える大熱戦で勝ち進んできたことは懸念されていた体力的にも大きな進歩ではないでしょうか。

それからやはり本人が言われているとおり、ストロ-クの打ち合いでは全然ひけを取らない、技術的にも大きな自信となったのではないでしょうか。ジョコビッチ戦のゲ-ムを一部眺めていても、自分の目を疑うほど全く互角にプレ-をしていて、堂々たるものでした。

巷でも言われているとおり、こうなればこの先、4大大会での優勝の可能性は十分あるというものです。アジア人では誰も成し遂げたことのない偉業と言われていますが、松岡修造さんも言うとおり、故障さえしなければきっとやってくれるのではないかと思われるものです。

それにしても13歳のときに単身アメリカに渡り、テニス修行に励んだということですが、いじめとかホ-ムシック等、ずいぶん苦労があったと聞きます。そうした過程で技術のみならず精神的にも大きな成長があったのではないでしょうか。

まさに昔の人が言うとおり、「可愛い子には旅をさせよ」ということです。そして小学生時代の夢に思い描いた世界一はもうすぐ目の前にやってきています。日本中を魅了した錦織選手に改めて感謝し、これからの一層の精進を願いたいものです。