会長の”三行日記”

2014.08.20

タイブレ-ク No.2612

 毎日甲子園では熱戦が続いていますが、地元ではもう秋の大会が始まっています。これは春の選抜校を決める上で重要な大会なのですが、我が沼津東は1回戦で強豪・飛龍高と対戦し、惜しくも5-6で敗れてしまいました。

この試合、ネット裏で観戦していたのですが、7回を迎えるまでは5-2で我が方がリ-ドしていました。でも鬼門の7回、相手方に追いつかれ9回裏、とうとうライトオ-バ-のサヨナラ負けを喫してしまったのです。惜しい試合だったのですが、この後の敗者復活戦に期待したいものです。

さて、この高校野球にタイブレ-ク方式を導入しようかという議論が巻き起こっています。選手の過酷な肉体的負担などを考慮しようというものですが、関係者の間では賛否両論の意見が分かれています。

タイブレ-クとは野球やソフトボ-ルで走者を置いた状態から延長戦の攻撃を始め、早期決着を図るゲ-ム促進用の特別ル-ルです。ソフトボ-ルなどでは0死2塁から始めることが多いのですが、最近の野球では1死満塁から始めているみたいです。

このタイブレ-クが導入されると、静岡県大会の2回戦、静岡-駿河総合戦にあった、延長15回引き分け再試合のような熱戦がなくなってしまうわけですが、一方では連投する投手の負担を危惧する声もあるわけです。

今でも思い出されるのは甲子園での35年前、第61回大会の簑島-星稜戦です。高校野球史上、最高の試合とも言われているこの試合は延長18回、実に3時間50分に亘る激闘だったのです。熱戦を振り返ってみると、まず先攻の星稜が4回表に先制点、すかさずその裏、簑島が同点のタイムリ-。

そして1-1のまま延長12回の表、星稜が相手のエラ-も絡み2点目を入れて勝ち越し。その裏、2死と追い込まれた簑島は起死回生の同点ホ-ムランで追いつきます。

また16回表、星稜はタイムリ-でまたまた3-2とリ-ドしますが、その裏、簑島に信じられない出来事が生まれます。2死をとられ打者・森川は1塁のファ-ルフライを打ち上げ、これで万事休すと思った瞬間、星稜1塁手が人工芝の縁にスパイクが引っ掛かり転倒。命拾いした打者は奇跡としか言いようのない同点本塁打を放ったのです。

そして延長戦の最終回とも言える、迎えた18回表、星稜は満塁のチャンスを作るが無得点。その裏の簑島、1死1-2塁からとうとう決着をつける決勝のタイムリ-でサヨナラ勝ちを収めたのです。

まさに高校野球史に残る激闘だったのです。なかなかこうした試合は観ることができないものですが、最後まであきらめない両軍のナインの気持ちがもたらしたものでしょう。それだけに、私は再びあるかもしれない、こうした名勝負を期待したいだけにタイブレ-クにはやはり反対ですね。

明日は一日、私用で休ませていただくため、カキコミはお休みとします。