会長の”三行日記”

2014.07.04

日本人気質 No.2593

 ネットにこんな話題が提供されていました。だから日本はいつまで経っても強くならないのだと。記事はW杯で不本意な成績に終わり帰国した、日本代表を迎えるサポ-タ-について書かれていました。

あんな成績に終わったのにもかかわらず、出迎えたサポ-タ-が500人以上もいたということです。さすがに新聞などの写真を眺めると、到着した選手たちは一様に下を向きながら気恥ずかしいような面持ちです。

それよりも本田選手など、いち早くきっと欧州リ-グの都合かもしれませんが現地で別れ、揃っての帰国を回避した人もいますが、選手の方にしたって出国の時と違って、大勢のファンが出迎えるとは思ってもみなかったかもしれません。

この光景に疑問を持っているのです。同じグル-プリ-グで敗退したイタリア代表やイングランド代表の帰国の写真がネット上で紹介され、特にイタリアなどはチャーター便でミラノとローマの空港に到着した代表チームを迎えたサポーターはおらず、閑散とした空港ロビーを歩く選手たちの姿が伝えられているのです。

ですから対照的なこの日本の出迎え風景に、 「あんな試合して1次リーグ敗退してるんだからキャーキャー言うのはどうかと思う。この時点で世界との差があるようだ」とか、 「帰国したサッカー日本代表に空港で1000人も出迎えをしたようだが、こういうファンがいるからチームや組織の成長を阻害するんだよな」という声が挙がっています。

しかしどういうものでしょうか。これが変に割り切れない日本人の良いところではないでしょうか。欧米人は結果だけで判断する、ドライな面を多く持ち合わせています。一方、日本人は決して結果だけで物事を捉えようとせず、そこに至る過程も重視しています。

こうした日本人気質が表われている一面ではないでしょうか。選手たちにしたって、望んであのような結果を招いたわけではありません。誰が言うより、きっと本人たちの方が自分の力不足を痛感しているはずです。

ですから素直に「お疲れ様」でよいわけです。またザック監督が日本を離れた際にも、サプライズで長谷部、内田両選手が空港まで見送りに駆け付けたと言います。ザック監督は感激したようですが、きっと日本以外の国では考えられないことです。

ここにも義理人情に厚い日本人の一面が覗かれます。あす未明にも準々決勝でブラジルと対戦するコロンビアでは、何年か前、その年のW杯でオウンゴ-ルをしてしまった選手が帰国直後、射撃され亡くなるという痛ましい事件も起こっています。

本当に日本では考えられないようなことなのですが、この熱狂的なW杯の盛り上がりと、改めて日本人に生まれて良かったということを感じています。果たして4年後には選手たちは胸を張って帰ってくることができるのでしょうか。そう願いたいものです。

今日の夕方より、お客様にも当たり、山登りの先生でもある方から誘っていただき、北岳に向かいます。南アルプスが今、注目されている中、とても楽しみですがお天気だけが気掛かりです。無事戻って来ましたら素敵な写真を紹介させていただきます。