会長の”三行日記”

2013.01.23

橋下市長の行き過ぎ No.2345

生徒の自殺という悲しい事件が起こった、大阪市立桜宮高校の体育科の入学試験がとうとう中止になりました。ご存知、橋下市長の強い意向が反映されてのことですが、絶対君主的な市長のやり方に少し違和感を覚えるものです。
 
確かに問題の起こったバスケットボ-ル部やバレ-部などの体罰問題は許されることではありません。でも一蓮托生的に巻き添えを食ったような形の、他の運動部や生徒たちのことはどうなるのでしょうか。
 
橋下市長はさらに校長、教頭以下全教員の入れ替えも要求しています。一昨日抗議の会見を開いた生徒たちのコメントにもあるように、多くの生徒が学校を守りたいと考えているし、もう少し自分たちの声にも耳を傾けてもらいたいということも、考えなければいけないものです。
 
また今回のことでそれぞれの心の傷は深く、それを癒せるのは先生だとも述べています。市長が言うように、全部の先生が入れ替わったら、生徒たちの戸惑いも大きく、むしろ反省を踏まえた再出発がしにくくなるのではないでしょうか。
 
それから、この学校の体育科そのものが悪いような印象を人々に与えてしまうことになります。もちろん優秀な先生もいるでしょうし、他の運動部の中には立派な生徒がいないわけではありません。
 
ですから十羽一からげのように、同じ扱いで全てをリセットするようなやり方は、あまりにも無茶というものではないでしょうか。それから入試中止が決まる以前、体育科入試が行われるようなら予算がつくわけではないとまで言い放っています。
 
これって何か脅しのようにも受け取れる言葉です。確かに熱血漢の市長ですから、胸の中にはほとばしる情熱を抑えきれないものがあるのでしょう。でも為政者は感情的ではなく、もっと冷静にあらゆる角度から物事を眺める慎重さが必要なのです。
 
橋下さんは維新の会という、れっきとした共同代表でもあり、いずれは国政をめざしそれなりの地位を狙う人でしょうから、もっと落ち着いた冷静さが求められるものです。
 
自身の口から出た「私のやり方がまずいなら次の選挙で落とせばよい」などという言葉は、開き直っているようにも聞こえ、あまりにも大人げないし、口に出してはいけないことです。
 
明日24日は私用で一日お休みをいただくため、カキコミは休ませていただきます。