会長の”三行日記”

2012.03.28

AIJの社長 No.2183

AIJ投資顧問の浅川社長には腹が立ちますね。衆院の財務金融委員会に呼ばれても、テレビで見る限りでは心から謝るといった様子が全く感じられません。
 
そもそも顧客から預かった多額の年金資金を消失させてしまった責任を、どのように捉えているのでしょうか。委員会では「最初からだます気はまったくなかった」などと、釈明するほうに終始し、いまいち正式な謝罪が伝わってきませんでした。
 
それからその報酬額を聞いてびっくりしました。月額で何と600万円、年収は7000万円前後だと言われています。またAIJとして、過去9年間に顧客から合計で約27億円の報酬を得ているとのことです。
 
とにかく矛盾点がいっぱいあります。伝えられている問題はまず 「リーマン・ショックではプラスが出ていた」という発言です。リーマン・ショックのあった08年度の損失は37億円、09年度には501億円に膨らみ、02年度から9年間で黒字は一度もなく、損失額は計1092億円にも上っていることです。
 
またAIJ側の報酬のうち、27億円を関連のアイティーエム証券(ITM)に手数料として支払ったと証言していますが、両者の言い分が食い違っていることです。これでは年収7000万円前後ということが、更に上回る可能性もある点です。
 
それから損失が発生していたにもかかわらず、自らが水増しした、偽の運用利回りの数字などを入れ、顧客向けの運用報告書を改ざんしているのに、「詐欺というつもりはまったくなかった」と強調しています。
 
これがお客をだますということでなければ、何がだますことに当たるのでしょうか。とにかく運用に大きく失敗して次は何とかといって、大きなばくちのようなことに賭けて、成功した例は1つもありません。
 
これではギャンブル好きの、どこかの製紙会社の御曹司と何も変わらないではないでしょうか。一説にはマ-ジャンなど負けが込むと、朝までやっても取り返そうとしていたと言います。
 
会社が積み立てている年金資金は、こんな簡単なことに左右されるものではなく、極めて貴重なものです。ですからこの社長は自らの報酬をもってしてでも、今回の事態に対処すべきです。
 
まじめにコツコツと働いている一般からは、大きくかけ離れている報酬を得ているのですから、弁済の一部に当てるのは可能でしょう。でも何とか、かんとか、言い逃れてその責任はきっと取らないのでしょうね。全く腹の立つ話です。