会長の”三行日記”

2012.02.10

大モノ登場 No.2154

日本ハムに入団した凄い新人が頭角を現してきたようです。その名は大嶋匠さんと言って、昨年のドラフト7位で入団してきた捕手です。
 
それと出身が早大ソフトボ-ル部と言いますから、いわゆる野球出身者ではないのです。野球とソフトボ-ルは似たようなものですが、私たちが行うレベルならまだしも、選りすぐられた人たちの集まりであるプロの世界なのです。
 
この大嶋さんが何とキャンプでの紅白戦、初打席で初本塁打を放ったというのです。白組の8番DHで先発した大嶋選手は、カウント2ボ-ルからの初スイングで、特大のホ-ムランをバックスクリ-ンに運んだとのことです。
 
やはり栗山新監督が言われるように、何か持っているのでしょうね。それにしても、早大でのソフトボ-ル終了後、こうした準備のために野球の練習に一時期加わっていたというものの、それも大した期間ではないことと思われます。
 
そうした彼がプロ野球の世界に飛び込んできていきなり、こうした結果を出すというのはやはり人並みではないのでしょう。ソフトボ-ルの球はご存知のとおり、野球の硬球よりずっと大きいものです。
 
ですから当てるだけでは、ソフトボ-ルの方がずっと当てやすいとも言えるわけです。でもソフトボ-ルでも彼がやっていた使用球は、私たちが使うゴムではなく皮製のものです。
 
この皮製の球はゴムのものと違って、芯を外しては全然飛びません。そう考えると外見こそ違っていても、芯に当てるのには、やはり硬球と何ら変わりがないのです。
 
そして更にそれだけ重い分、力がなければ遠くまで飛ばないのです。大嶋選手は小学3年で軟式野球を始めた後、中学でソフトボ-ルに転向し、高校時代はインタハイ、国体で優勝したとも言われています。
 
そして早大時代はU―19全日本の4番まで務め、U―23ワールドシリーズでも優秀選手賞を獲得し、昨年は練習試合を含め13試合連続本塁打を記録したという、輝かしい球歴の持ち主です。ですから、やはりそれなりの力があるのではないでしょうか。
 
そして彼のユニ-クさはノ-ステップ打法です。これは多分、野球よりずっと近いところから、速い投球が投げ込まれるため編み出されたものと思われます。ステップしていたらスイングが間に合わなくなってしまうからです。
 
私も比べにもならないレベルでやっている一人として、ノ-ステップを目指しているのですが、なかなかこれができそうで、できるものではありません。ノ-ステップの方が上体もぶれないし、球をそれだけ長く見つめることができるからです。
 
従ってそれをしっかりと身につけている大嶋選手は、プロ野球の世界でも十分通用するのではないでしょうか。とにかくフアンに対し、最初にサインした言葉が「初球ホ-ムラン」とのことです。その言葉どおりに実現できるこの選手は、きっと大モノには違いないでしょう。