会長の”三行日記”

2011.08.02

これが中国という事故 No.2051

1週間近く会社を空けていた関係で、すっかり話題がふるくなってしまいましたが、やはりこのお粗末な事故に触れないわけにはいかないでしょう。
 
もう10日が経ってしまいましたが、中国で起きた高速鉄道の脱線事故です。死者約40名、負傷者200名を出す惨事となりましたが、中国当局の対応にはあまりにも首を傾げたくなるものです。
 
まあ、これが今の中国を象徴していることなのでしょうが、世界中の人々が驚いたのではないでしょうか。まず第1に、早々に追突した先頭の事故車両を埋めてしまったことです。そして笑ってしまうのは、批判が出てきたので、今度はまたその車両を掘り返していることです。
 
これなど全く当局の”臭いものには蓋”という、隠蔽体質そのものではないでしょうか。それから被害者の救出に全力を挙げて努めたのかが疑問を持たれるところです。事故から1日半でその運転は再開されました。
 
その後、事故車両から一人の女の子の生存が発見されました。私たち日本人であっても、よく埋められなくてよかったと思ったほどです。でもよ-く考えてみると、事故の原因究明をそれなりに確認しなくて、よく列車を動かすことができるなと、日本では考えられないその対応です。
 
それから当初、原因を雷のせいだと天災によるものと発表していましたが、いくら落雷があってもその逆ならともかくとして、赤信号が青になることなど子どもでも考えません。
 
まあ、私たち日本にとっては、この中国が独自に開発した技術として、アメリカにも特許申請した当初の事実を訝しく思ったわけですが、こうした事態に至るとやはり日本の技術ではなく、中国版新幹線はオリジナルな技術だったんだなと、巷にも変に納得させられたことにもなるわけです。
 
要は中国当局により、あまりにもこうした高速鉄道計画を急ピッチに進め、安全性重視より、政府の威信と経済的利益を優先した結果なるものと思われます。
 
改めて日本の新幹線技術のレベルの高さと、無事故神話とも言われている安全運行システムの優秀さを感ずるものです。やはり昔の人が言っているように、「急いては事を仕損じる」そのものですね。